- Blog記事一覧 -6月, 2021 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 15の記事一覧
6月, 2021 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 15の記事一覧
同じ様な生活や環境であってもある人は病気になり、ある人は健康です。それは偶然と言うよりも、遺伝子のせいだといえます。
ヒトゲノムの解析が終わり遺伝子の研究が進むにつれて、ほとんどの病気が遺伝子と関係があると言う事が分かってきています。
ひとつの遺伝子の変異や異常が、ある病気と一対一の関係をもつ遺伝性の疾患は1万種類以上といわれますが、既にその約70%がどの遺伝子に対応しているのかが分かっています。
しかしヒトのゲノム配列は個々人で微妙な違いを持っています。
それが多型と呼ばれる違いで、一対一に結び付かないまでもある種の病気のなりやすさの原因になっているのです。
例えば高血圧の原因には水一電解質代謝の不具合、交感神経系の影響、インスリン関連等が複雑に絡み合っていますが、それら本態性高血圧と関連があると見られる候補遺伝子だけでも20以上があるのです。
個人によっては複数の多型を持つ事も多く、そう言う人は生活習慣のリスク(喫煙、肥満など)が相乗的に働いて生活習慣病になってしまいます。
ある人にとっては食塩を減らせば血圧が下がるのに別の人では下がり難い、と言う様に個人によって違いが出て来るのもこの遺伝子の多型によるのです。
糖尿病をはじめ、生活習慣病と言われる疾患はこの遺伝子の多型が関連している事は間違いない様です。
今は遺伝子診断によって自分の遺伝子の型が分かってコントロールの参考にします。
眼球の角膜や水晶体・硝子体には光の透過性を保つ為に血管がなく、これらは毛様体動脈から浸出するリンパ液からなる眼房水によってのみ栄養されています。
眼房水は毛様体で少しずつ作られ、その分少しずつ排出されて常に眼圧は10~20㎜Hgに保たれています。毛細血管圧と連動はしているものの高血圧者の眼圧でも決して高くはなりません。
眼房水の出口管がなんらかの理由で閉塞したり細くなって流入と流出のバランスが崩れると眼圧が徐々に高くなってきます。
25㎜Hg を越えると、強い眼圧で押されて視神経が障害を起こし、瞳孔が広がって物を見る時に焦点が合わ無くなり、激しい眼の痛みや頭痛・吐き気を伴う緑内障発作を起こします。
一刻を争うのは、結膜の充血・浮腫や角膜の浮腫・混濁があり対光反射が消失している場合で、失明の危険がある為深夜でも眼科的応急処置が必要です。
緑内障は中高年期以降に起こる事が多く、加齢は緑内障の大きな原因と考えられ、神経質な女性に多く発症します。
心身の疲労や睡眠不足等が誘因となり、最初は片方の眼だけですが時間が経つと両方に症状が現れてきます。
緑内障かどうか簡単に眼圧を調べるには、患者さんに閉瞼してもらって上眼瞼の上から両手の人差し指で左右の眼球を交互に圧迫し、指先に感じる波動の状態を感じる方法があります。
緑内障があれば硬く、石ころを触っている様にカチカチに感じる事が多い様です。
食欲調節の機能は視床下部の摂食中枢と満腹中枢にありますが、そのメカニズムは、脳液の中にある液性因子と、神経を介する調節によります。
食欲中枢を刺激する液性因子としては30種類以上が見つかっています。
その内の一つのブドウ糖と食欲調節機構を関係をみてみます。
何かを食べると血糖値が上昇して行きます。
例え蛋白質しか食べ無くても体内アミノ酸からブドウ糖が合成されますので、いずれにしても視床下部周辺の毛細血管中でもブドウ糖濃度が高くなります。
血管壁を通過したブドウ糖が視床下部を被っている液中に入ると、満腹中枢の中のブドウ糖感受性神経が興奮して、満腹惑が生まれます。
また摂取中枢側にもプドウ糖受容神経(ブドウ糖により抑制される神経)が働き摂食を抑制します。
また、神経を介した食欲調節は味、匂い、色、形、食感等の情報はそれぞれの感覚器で感知され大脳皮質連合野で統合されます。
その情報は更に扁桃体に送られ、そこで過去の食体験と照合され良し悪しの情報、つまり快・不快のいずれかに決定されます。
快感をもたらす情報は摂食中枢を刺激させ、不快感をもたらすものは満腹中枢を刺激させ摂食を中止させるのです。
まずい物を食べると食欲が落ちるのはその為なのです。
不快な雰囲気も食べ物と共に快・不快を修飾しますので食欲は減退してしまうのです。
乳がんや子宮がん、前立腺がん等の手術で胱高やソケイ部のリンパ節を除去した為に、腕や脚のリンパ管の通り道が阻害されてむくむ、「リンパ浮腫」の後遺症で悩んでいる人が2万人以上と言われています。
リンパ液はバイパスを使って少しでも心臓に戻ろうとしますが、徐々に組織間隙の蛋白質濃度が高まり膠質浸透圧のバランスが崩れ、血管内の水分が引き付けられ、末端から浮腫が始まります。
進行すると蛋白質が変性、沈着して皮膚や組織は次第に硬くなり、体毛も硬くなってきます。この浮腫はマッサージ(リンパドレナージ)によって軽減効果が得られます。
一般の求心性マッサージとは異なり、中枢から行うのが原則です。患部にリンパ液が滞留しているので中枢側の滞るリンパ液を排液してリンパ液の通路を確保してから、末梢から中枢に向かってマッサージをします。
順番としては体内のリンパ液はリンパ輸送管を介して、頚静脈に入り心臓に注ぐので、頚部のマッサージからはじまり、次に胸腹部、腋窩またはソケイ部、次いで患部の腕は上腕→前腕→手指、脚は臀部→大腿→下腿→足指と中枢側からマッサージするのです。
また、蛋白質や脂肪が繊維化している場合は、揉みほぐす様なテクニックが必要になります。
浮腫が軽くなった状態を保つ為に弾性ストッキングや腕に装着する弾性スリーブなど外部からの圧を加える事も有効です。
合併症として浮腫から菌が入り込み、激しい炎症を起こす蜂窩織炎に注意が必要です。
年をとると筋肉置が減るだけで無く、筋線維の構成が変化し、速筋が少なく、遅筋の割合が多くなります。
筋肉量が減るのは筋線維が失われるためで、残った筋線維を太くする事は出来ても、加齢による線維数の減少を止める事は出来ません。
脳細胞が死んで行くのと同様に筋線維を支配する脊髄から出ている運動ニューロンも変化し、死んで行きますが、するとその筋線維も死んで行くので筋線維の減少は止められないのです。
ただし運動ニューロンが死んでも別の運動ニューロンに支配される事があって、そうなればその筋線維は生き延びる事になります。
しかし、例えば本来は速筋である筋線維が遅筋を支配していたニューロンに支配される様になると遅筋的な刺激を受けるようになり、速筋が遅筋の様になっていくのです。
逆もまた真です。
ただ、速筋は遅筋に比べて萎縮する率が高いので速筋の方がより遅筋的になりやすいのです。
ところで、骨格筋には、遅筋と速筋それぞれを特徴づけているアイソフォーム(蛋白質の違い)をもっていますが、純粋な遅筋と速筋だけで無く、両方のアイソフォームを持つ筋線維がある事は分かっています。
若い人の場合はこの様な混在型の雌雄は少ないのですが、高齢者にはこの混在型の筋線維が多いのです。高齢者では遅筋線維の比率が多くなると言うよりも、むしろ遅筋と速筋の線維が厳密に分けられなくなっている筋線維が増えていると言えるでしょう。
日本人に多い痴呆は第一に脳血管障害による痴呆、次にアルツハイマー病ですが、最近ではそれが逆転して来たとも言われています。
しかし、浜松医療センターの金子満雄氏は、はっきりとした病因が見つかるのは全痴呆の7%程度で、大胆にも残りのほとんどが廃用性の痴呆だとみています。
脳卒中後に起こる様に見える痴呆も、直接の原因は脳卒中後の生活態度の悪さによる廃用性の痴呆だという訳です。
痴呆とは大脳が広範に障害を受けた場合に起こる症候群で、前頭前野、海馬、大脳後半部連合野の細胞が侵されやすいので、原因は違っても痴呆の症状や予後には類似がみられます。
その原因というのは広範囲の脳血行障害、広範な脳変性疾患、感染症、萎縮によるとしています。
この様な障害は、一過性の心停止や反復された頭部外傷(ボクシングなど)、首を絞められる、廃用性萎縮等によって、大脳全体、もしくは広範囲に虚血状態にならなければ起こり得ないとしています。
つまり限局された脳出血や脳梗塞では一部の脳の機能が傷害されても、痴呆に陥る筈は無いのです。
従って現在血管性痴呆という診断の多くは信憑性が無いとしています。
高齢で発症するとされるアルツハイマー型の痴呆も同様に多くが廃用性の痴呆とみなせるものとしています(アルツハイマー病は高齢では発症しない)。
つまり多くの痴呆は、左脳優位、感性・意欲が欠如した生活習慣病と言えるので、ライフスタイルこそが本当の痴呆予防のカギを握っていると断言しています。
精神神経免疫学は免疫系と心理的社会的要因の関係を明らかにするものです。
つまり心と体の繋がりを研究する学問だと言えます。この繋がりを示す例としてがん細胞もやっつける細胞性免疫のNK細胞が様々な心のストレスによってどの様な影響があるか調査した報告があります。
それによると免疫細胞数はストレスによって減少する事が分かっています。
配偶者の死や離婚や仕事上のトラブルや対人関係の悩みなど日常的によくあるストレスでもNK細胞は減少します。
感情を抑制したり、したい事がやれない等の抑制的対処行動でも減少します。
また、気分的に落ちこんだり、将来に対する希望が持て無かったり、全てがおっくうになる様な精神症状の時もNK細胞は減少していますし、失感情症でも同様です。
このようにNK細胞は大変ストレスに対する感受性が高い事が明らかになっています。
この具体的なメカニズムが脳の機能との繋がりによって明らかになってきました。
脳の視床下部の前部は副交感神経系を刺激する部位で、休息、生殖等快の感情が伴います。
一方、正中部は交感神経系と関係していて、感情的には不快な怒りや恐怖等を感じています。
脳の破壊実験で視床下部前部が破壊されると肺臓細胞数、胸腺細胞数の減少、同時にT細胞の増殖反応の抑制や、NK細胞の不活性が認められています。
つまり、視床下部の快の感情が伴う部位が破壊されると免疫細胞だけで無く免疫系に深く関与する臓器まで影響がある訳です。
現在ではこれらのリンバ系臓器が交感神経系の支配を受けている事も分かり、視床下部や大脳辺縁系との繋がりが明らかになっているのです。
頚や背中のコリがひどく、筋力低下、筋萎縮などがあり、痺れや疼痛が伴い、頚や背中の可動域が急に悪くなったら靭帯骨化を考慮していいかもしれません。
この靭帯骨化は現在のところ発生原因が不明で国の難病指定疾患になっています。
疾患名の様に靭帯が次第に骨化して行くもので、人種的には白人より黄色人種に多く発症します。
男性に多いのが後縦靭帯骨化症で、部位的には頚椎部に多く見られます。また胸椎部の後縦靭帯骨化症は中年の肥満女性に多く見られます。
また、黄色靭帯骨化症は胸椎部にしばしば見られます。
骨化した所では脊髄を圧迫する為、椎間板ヘルニアに似た痺れ、疼痛、運動麻痺、更に膀胱直腸障害等が出てきますが、一度症状が出ると、進行する頻度がかなり高く、手術が必要なる事もあります。
しかし、手術して症状が改善しても、骨化巣が厚くなったり、新たな骨化巣が出る事もあり、悪化する事もあります。
ですから随伴症状が軽い場合は、温熱療法、装具療法等の理学療法や非ステロイド系消炎鎮痛剤や筋弛緩剤、ブロック療法等で病院では対応しています。
原因不明の疾患ですが、糖尿病との合併率が高く、また肥満も関係している様です。
慢性的に頭痛を訴える人は、日本で3000万人以上いるといわれています。
頭痛のタイプは、ベルトで締め付けられるよ、うな痛みは緊張型頭痛、ズキンズキンと脈打つ痛みは片頭痛で、両方を併せ持つ人も多いのです。
緊張型頭痛はストレスや根をつめる作業からくることが多く、われわれの施術以外では、休養や睡眠で軽快します。
片頭痛は前頭・側頭部の血管が拡張し、拍動を伴って感覚神経を刺激することで起こり、眼の前がギラギラとして眼が見えなくなる「閃輝暗点」という前兆を伴うことがあります。
痛みがひどくなってから鎮痛薬を飲んでもなかなか効きにくく、痛みがひどくて嘔吐する人もいます。今現在使用できる主な片頭痛薬には酒石酸エルゴタミンがあって、片頭痛の原因となる血管の拡張を抑える作用があるのですが、片頭痛の予兆を感じたらすぐに飲まないとよく効きません。
しかも頻繁に飲み続けると、かえって痛みがひどくなる「薬剤誘発性頭痛」になりやすいのです。その様な市販薬が効かない重い場合にはトリプトブタンが処方されるケースがあります。
海外ではすでに100ケ国以上で使用されているトリプタン系の薬剤、コハク酸スマトリプタンとソルミトリプタンで、頭痛発作が最もひどくなってから服用しても効果があるのです。
また片頭痛に伴う吐き気、光や音への過敏症を抑える効果も優れているといいます。患者の選択肢も増えてます。
腸炎ビブリオ菌の仲間のビブリオ・バルニフィカスという菌による食中毒は、人によっては症状も激しく致死率も高いので大変危険です。
健康な人が感染しても激しい症状が起こる事はまず無いのですが、免疫力’の低下している人、糖尿病の人や鉄剤を摂取している人、中でも肝硬変等の肝臓疾患を持つ人、アルコール中毒の人が全身性感染を起こすと致死率は7割にも達します。
症状としては悪寒、発熱、下痢、嘔吐等が表れて、肺血症が起こります。
肝機能に障害を持っている人で汚染された刺身を食べた為この中毒によって亡くなりましたが、いずれもこのビブリオ・バルニフィカスは暖かい海水にいて動物性プランクトンに付いて増殖しながら海水の中にも漂います。
したがって皮膚に傷のあるハイリスクの人が海水浴等で感染する事もあります。
現に裸足で磯を歩き、貝で傷を負って感染したと思える報告もあります。
欧米での感染は生牡蠣によるものが一番多いのですが、日本では寿司や刺身等を食べての感染が多い様です。
統計よりも実際はもっと多くの感染者がいるものと考えられます。ハイリスクの人は夏季には寿司や刺身等は控える方が賢明でしょう。
熱を通す場合でも充分に熱を通すべきです。調理したらすぐに食べるのは言うまでもありません。
また皮膚に傷がある時には海水浴は避ける事、裸足で海岸を歩かない事も大切です。