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健康の記事一覧
疲労は誰にでも起こり休めば治る物で、疲労その物が病気とは思われていませんでした。
しかし疲労には「心の疲労」と「身体の疲労」があって、心の疲労が酷くなると神経症(ノイローゼ)や心身症に陥り、適切な施術が必要になります。
そして身体の疲労も酷くなると「累積疲労」という状態に陥り、各種の検査をしても異常が認められ無いのに神経症や心身症と似た様な精神的・肉体的症状を呈します。
累積疲労の初期にはイライラ・単純ミス・独り言・体がだるい、と言った症状がみられ、中期の前半では決断力の低下・頭痛・肩こり・耳鳴り・動悸・めまい・手足のしびれ、聴覚過敏等の症状が表れます。
この中期前半までならば、仕事量を減らす、睡眠を多く取る等、生活習慣を改善する事で自分で改善する事が出来ます。
ところがこれらの症状に加えて、性格が暗くなり笑いが出なくなったり、いくら寝ても眠くていつも寝ていたいと言う、中期後半の症状が出てくると要注意です。
更に目の下にくまが出来る・真っ直ぐ歩け無い・怖い夢を見たり何度も夜中に目を覚ます・人混みに出られ無い・死にたいと思う、等の末期まで行くと、これは神経料や心療内科の受診せねば改善出来なくなります。
末期でも検査で異常は出ないので放置していると、仮面鬱病になったり、最悪の場合は過労死に至る事があります。
話題になった慢性疲労症候群は原因不明で方法も確立されておらず、累積疲労とは別の病気だと考えられています。
「累積疲労」は、数年間に渡る肉体的疲労の蓄積が原因である事がはっきりしていて、適切に受診すれば1~3ヶ月で良くなるのです。
ストレッチ運動の必要性はその柔軟な筋肉に取り戻す為に行われ、ウォーミングアップやクールダウンとしてスポーツでは欠かせません。
例えば、ジョギングを暫くすると上体を真っ直ぐに保つ為に直立反射が働き、背筋群の緊張が高まりますので、背筋群の柔軟性は失われて、立位体前屈の可動域は低下します。
そこで背筋詳を伸ばす為のストレッチを数回繰り返すと柔軟性が回復します。
また、もう一つストレッチの重要な役割として、筋紡錘への働きかけがあります。
筋紡錘は筋肉の伸びをキャッチするセンサーの働きをしていますので、神経を介して脳に筋肉がもっと伸びたいという指令を送ります。
このストレッチの運動により筋肉と脳との命令のやり取りが続けられる事で、より円滑な運動が出来るようになります。
ところで、見かけは筋肉が柔らかである様に見える事があります。
運動を余りしない中高年者の中で特に肥満傾向のある人にその様な事が起こりますので要注意です。
立位体前屈をすると床に手のひらまで着いてしまう様な場合です。
これは生まれつき筋肉が柔らかなのでは無く、単に背筋群の張力が低下して背筋の抵抗力が無い為に、前屈に無抵抗になった為に曲がる様になるのです。
ですから柔軟でありながらしっかり張力レッチだけでは無くある程度の負荷のある運動も必要な訳です。
疲労とは、脳や筋肉などを使って起こる身体や精神的なパフォーマンスの一時的な低下減少であり、疲労感とは、これ以上の酷使が組織や細胞に障害をきたすおそれがあるという身体からのシグナルだといえます。
例えば楽しみながらするゲームではあまり疲労感を感じる事はありませんが、つまらない仕事をいやいやながらの作業は同じ1日でも疲労を感じるという様に、疲労感はやる気や達成感に影響されます。だからといって楽しい作業が疲労させていないかと言えばそうとはいえません。
かえって達成感や意欲が疲労をカバーする事によって過労を招く事があります。
ただ、厄介なのは疲労イコール疲労感ではないことです。
疲労すると脳ではセロトニンとドーパミンが増えます。セロトニンは休息や睡眠を摂らせる為に疲労感を感じさせ、ドーパミンは身体が活力を上げるように働きます。
動物実験でもラットを疲れさせるとドーパミンとセロトニンが上昇します。ところがそのラットを更に重度の過労状態にすると、疲労困蜷のラットは、身体の活力を保たせるドーパミンは当然低下するのに、疲労感を感じさせる為にもっと増えているはずのセロトニンも低下したのです。
活力がなくなっているのに、シグナルとしての疲労感を感じる事ができなくなってしまったのです。
人の場合でもラットの実験のように、過度の疲労は疲労感すら感じなくなっている事が考えられ、達成感のある仕事等ではかえって疲労感なき疲労状態から過労死を生みやすいといえるのです。
疲労は身体のシグナルであり、疲労感だけに注目するのではなく、身体や精神のパフォーマンスが量的にも質的にも低下した生理的状態であると認識して、過労状態を気持ちで判断しない事です。
ところで慢性疲労症候群もうつ病でも疲労感が強い事が特徴ですが、慢性疲労症候群では作業を続ける過程でパフォーマンスが普通より急速に低下するのに対して、うつ病では最初の段階から低下している事が特徴なので、両者を区別する目安にできます。
肥満を示す指数として使われているのがBMI(体格指数BODY MASSINDEX)です。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められ、26.4以上が肥満と判定され、体重75kgで身長170cmの人でBMI26になります。
BMI22の場合は一番病気が少ないという疫学調査があり、BMIが26.4以上の肥満者は26.4未満の人の約2倍の生活習慣病を起こす事が明らかになっています。
特に男性では40歳以降、女性では55歳以降から起きる肥満は内臓脂肪の増加で、の脂肪が生活習慣病に大きく関係しています。
内臓脂肪は溜まりやすく燃えやすいのが特徴で、分解する時に遊離脂肪酸が出るのです。
この遊離脂肪酸が肝臓でのインスリンの働きを弱める為にブドウ糖が血中に放出されて、糖尿病の原因になって行くのです。
また、肝臓ではこの遊離脂肪酸を原料に脂肪が再合成され、この脂肪が高脂血症、脂肪肝を作ります。
中年以降には食べ過ぎ、飲み過ぎには注意する事と、ストレスを貯めない事です。
過剰なストレスがあると脳でセロトニンというストレスを和らげる物質が減ります。
ネズミの実験で、このセロトニンが甘い物やアルコールで増えるという結果があります。
仕事の後のアルコールはこの為なのですが、この一杯が内臓脂肪につながるのです。
物を食べると、体温が上昇します。これは食べる事によってエネルギーの代謝が上昇する為で、DIT(ダイエット・インデュースト・サーモジェネシス)=「食餌誘発性体熱産生反応」と呼ばれる反応です。
食べ物の成分が味覚器を刺激し、それが自律神経系を刺激するとノルアドレナリンの分泌が高まり、血液循環が高まることで体熱が上がるのです。
太り易い人はDIT 反応が弱い為体熟の産生が少ないのでエネルギーを体内に溜め込んで太り易くなっている分けです。
このDIT は体質の他に食事の条件によっても影響されます。唐辛子や生姜等の香辛料、香味野菜、コーヒーやお茶のカフェイン等によってDIT反応は高まり、更に同じ食べ物であれば、温かい物ほど高めてくれます。
料理を熱くして食べる事で、自律神経系の活性をより強く刺激して体温を高く維持する作用がある為です。
東洋医学では日、月、季節による身体の変化を陰陽五行で説明していますし、昔の人は様々な疾患が天気と関係している事を経験的に知っていました。現在この気象の変化が身体に及ぼす影響は学問的に研究されていて気象医学というジヤンルになっています。例えば、フェーン現象の時は、情緒が不安定になり易く、労働災害や交通事故が起こり易いとか、移動性高気圧が喘息の発作を誘発する等が分かっています。最近明らかになった興味深いものに、免疫系の白血球のリンパ球と顆粒球と気圧の関係があります。これは新潟県立坂町病院の福田先生が、2年に渡り虫垂炎の手術をした112人の患者さんと天気の関係を記録し分析した所、低気圧の時の虫垂炎は軽症で、高気圧の時は重症例が目立つ結果が出たと言うものです。血液データを見ると、高気圧の時はリンパ球が減少して顆粒球が増加していました。更に新潟大医学部の安保教授グループらが気圧と血液との関係以外に、呼吸数と脈拍の変動とも関連付けて研究した結果、呼吸と脈拍は高気圧では高まり、低気圧では低下していたのです。この反応には自律神経が当然関与しています。更にリンパ球と頼粒球を調べると、リンパ球には副交感神経の刺激物質アセチルコリンの受容体があり、類粒球は交感神経のアドレナリン受容体を持っていたのです。正に、神経系と免疫系が協同して天気に対応していたのです。しかし、気圧の変動で何故このシステムが働くかは、確定されていません。