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コネクソン

2020.09.22 | Category: 細胞

身体を構成する細胞は、情報ネットを作りお互いに緊密に連絡し協力しています。

どの細胞も孤立しては当然生きてはいけません。正に運命共同体なのです。

臓器から臓器へ、あるいは神経系の中枢から末梢へと様々な情報が流れています。

長い距離の連絡には細胞は血液や神経系を介してメッセージを送っています。

しかし、例えば重層的に組織を作り上げている皮膚等の臓器の場合、隣り合う細胞同士では、どの様な連絡の取り方をしているのでしょうか。

これらの細胞はコネクソンという小さな孔を通して連絡を取り合っているのです。

重なり合った細胞はギャップ結合と呼ばれる繋ぎ目にある何千ものコネクソンによってお互いの情報を確認しています。

それぞれのコネクソンは相同の六個の蛋白からなり、膜を貫く管を作っています。そこから細胞から細胞へ、糖やアミノ酸やATP等の小分子をお互いに融通してます。

しかし蛋白の様な大分子は、その狭い管を通過する事が出来ません。

ですから、それぞれの細胞は自身を保持する事が出来るのです。緊急事態が発生するとその管は自動的に閉じる仕組みになっています。

例えば細胞内のカルシウム濃度は通常は低く保たれていますが、隣の細胞から大量のカルシウムが流入すると、危険を察知してコネクソンを閉じてしまうのです。

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