- Blog記事一覧 -10月, 2019 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

10月, 2019 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

顔の表情が感情を作る

2019.10.31 | Category: 感情

誰でもは楽しい事があると笑いますが、逆に笑う事によっても楽しくなる事が出来ます。アメリカの心理学者ウイリアム・ジェームスによると、不機嫌や憂鬱などのネガティブな情緒が起こっても、意志の力で楽しい表情を作ればネガティブな情緒は消えると言うのです。何故笑顔を作ると楽しい気分になるのでしょうか。これには心理学的に二つの理由があります。
①顔面フィードバック効果と呼ばれるものです。顔の筋肉は脳からの指令で動きますが、逆にその動きが脳ヘフィードバックされるのです。例えば、自然な微笑みでは大頬骨筋や眼輪筋の収縮が起こります。この組み合わせと収縮の程度は直ちに脳ヘフィードバックされます。すると脳内にある、その表情に相応した感情を起こすブログラムが呼び出され、笑顔の場合には楽しい感情が湧いて来るのです。
②脳の血液の温度に関するものです。脳の温度は、ほぼ一定で、自律神経の中枢である視床下部の真上にある海綿静脈洞が慟きます。顔の表情筋は、静脈洞に入る血液の量と鼻に入る空気の量を変化させます。この時に海綿静脈洞の血液の温度が変化して、快や不快などの感情に関係している脳内物質の量が変化するのです。微笑みの時温度は下がり楽しい感情を、嫌悪の表情は温度が上昇し不快な感情を生じます。
この様に、顔の表情が感情を作る事が出来るのです。

スポーツ観戦の攻撃性

2019.10.30 | Category: 感情

激しいスポーツを観戦するのは、カタルシスによって攻撃性を昇華させ、結局は攻撃性を減らす事が出来ると見られていました。しかし実は反対で闘争的なスポーツは観客をより攻撃的にします。例えばサッカーにおけるフーリガンはその典型的な例で、他にも野球を始めレスリングやボクシング、フットボールなどの闘争的なスポーツの観戦の後では、水泳や体操などの非闘争的なスポーツ観戦の後よりも敵気心を強くしているとの観察が報告されています。その様な時、ラフプレイに寛容な人はゲームが進むに連れて益々攻撃的になっていき選手の闘騒ぎを期待する気分が高まります。またホームタウンでの試合では、地元チームの攻撃の時、またヒイキチームが上位にいて相手チームが下位にいる試合等はよりエキサイトし,勝負の行方にも影響を与えるような興奮を見せるのです。ただ、ファンが荒れるのは選手同士の暴力沙汰がきっかけになる事が圧倒的に多い様です。試合内容が荒れてヒイキのチームが大負けしている時などはファンが最も荒れやすい時ですが、信じられない様な何十年ぶりの快挙と言う様な時もよく乱痴気騒ぎに走る事になります。

ストレスマネージメント

2019.10.29 | Category: 感情

北九州市の福岡教育大付属小倉小学校(483人)で、ストレスの原因を子供自身が探りながら、対応策も身に付けて行くと言う米国のストレス・マネージメント教育を授業に取り入れて成果を挙げました。“自分の心の傾向を知る事がストレスを受けた時に自分をコントロールするきっかけになる”という考えで、高学年を対象に心の傾向を調べる心理テストを実施。その答えを基に自分でグラフを作り、心のバランスの偏りをチェックします。例えば、「協調性に欠ける」と気づいた児童には「すみませんという言葉を意識的に使ってみて等のヒントを示します。2年生以上には毎学期、簡単な質問の抑鬱スクリーニングテストをしてストレス傾向の強弱を調べました。ストレス傾向が強いと出たら、担任教諭は養護教諭とも連携し、その子の「視線」「声」「身体症状」など、8つのポイントを決めて客観的な様子を観察し、-緒に遊んだり会話を交わすように心がける等、自然な関係を大切にするようにします。最初のテストで400人中約30人にストレス傾向が見られたのが、2回目では6人に減り、3回目は更に減少しました。この事は子供自身が適切なアドバイスによってストレスに対処して行く能力がある事を示しています。今まで日本の教育では、ストレスの原因を取り除く事とストレスの結果超こった出来事の事後処理しか対策がありませんでした。

遊びが心を豊かにする

2019.10.28 | Category: 感情

人は自分の感情をコントロールしたり他人の感情を理解して人間関係を上手くしようとします。この様な感情をコントロールする能力をEQ=心の知能指数といいますが、このEQの要素の中で最も大切なのが共感性です。この要素は単なる教育や躾だけでは身に付くものでは無く、幼児期からの多くの友達との遊び、喧嘩といった中で無意識の内に相手の気持ちが分かる様になり、社会生活をしていく上で欠かせない能力になっていきます。この能力が欠けていると集団の中で孤立したり、人の気持ちがつかめないので人が怖くなってしまう事すらあるのです。EQは扁桃核と前頭前野の働きで成り立っていると言われ、この関係が良ければ指教は高いのです。扁桃核は大腿辺緑系にあり、感情を伴う記億をし、情動反応の主役です。感覚器から入ってきた感覚は視床に行き、その視床から扁桃核に伝わった情報が感情を引き起こします。その扁桃核をコントロールするのが大脳新皮質にある前頭前野で、物事を整起して判断し、今何をしたら良いのかを意識的にコントロールします。この前頭前野はストレスに弱く、その働きが弱くなると、扁桃核の働きが過剰にります。

胃腸

2019.10.27 | Category: 胃腸

肩こりや背中や腰の痛みを主訴として来院される患者さんで、胃腸の具合が悪いという随伴症状を訴える方はかなりの数に昇るものと思われます。その内容は胸が焼ける、胃がもたれる.食倣が無い、口臭がある、ガスが出る等の不定愁訴から.胃炎.胃潰瘍、腸炎、頑固な便秘、過敏性大腸症候群と診噺され病院からの投薬を受けているケースも少なくありません。これらの疾患は明らかに肩こりや背中の痛みの原疾患であります。また胃腸の様々な不定愁訴の背後には冑癌や大腸癌など隠れているかもしれません。市販の薬の中で胃腸薬が最も売れている現状を考えると、胃朧障害をもたらす生活そのものが生活習慣病を誘発する最大の原因かもしれません。過剰なストレスと飽食の時代と言われて久しい我が国ですが、まさに胃腸は時代を映す鏡である訳です。最近の胃腸障害の研究では高齢化社会で激増している胃食道逆流症、さらに胃潰瘍や胃癌の原因菌と特定されたヘリコバクター・ピロリ菌などや難病指定になっているクローン病などの免疫疾患の増加や病原性大腸菌O-157などの病原微生物の感染の問題等です。

ヘリコバクター・ピロリ菌

2019.10.26 | Category: 胃腸

胃の中は強い酸性であるため細菌は存在しないとみなされていたのですが、1984年にヘリコバクター・ピロリ菌が確認されて以来、胃炎や胃潰瘍の考え方は大きく変わりました。現在胃炎や胃潰瘍の9割はこのピロリ菌によるものとみなされています。ピロリ菌は4~8本の鞭毛を持つ短い螺旋状のグラム陰性菌で、胃の粘液を栄養源とする細菌です。ピロリ菌に感染すると、胃壁に好中球やリンバ球が浸潤してきて急性の炎症を起こします。それを放って置くと胃腺の萎縮が起こり更に上皮細胞が化成して慢性的な胃炎になってしまうのです。ピロリ菌は栄養源である粘液を摂取する為に、粘液細胞の上部にある粘液顆粒を切り取ったり、細胞の中で粘液顆粒を溶かしてしまいます。当然粘液細胞は死んで無くなりますからその部分は粘膜で覆われ無くなり、強い酸である胃酸に晒されて潰瘍になっていく訳です。このピロリ菌は遺伝子的に5つの違った種類があり病原としての活性に違いがあります。日本人の40才以上の約8割がピロリ菌の保菌者といわれていますが、全ての保菌者が胃炎や胃潰瘍になる訳では無いのも、このピロリ菌の遺伝子の違いによるものでしょう。ビロリ菌に感染している人の2~3%か慢性の消化性潰瘍に、0.5%が胃癌になると言われています。

ピロリ菌の功罪

2019.10.25 | Category: 胃腸

消化性潰瘍や胃炎は対症療法によって一時的に症状が無くなっても8割ほどが再発しますが、ビロリ菌の除菌をした場合、8割以上再発は無くなります。この事でも多くの胃炎や消化性潰瘍がピロリ菌によるものだと言う事が分かります。ところが、一方でピロリ菌は胃食道逆流症等のディスペプシア(胃もたれや胃の痛みがあるのに、検査をしても症状の原因になりそうな病変が見つからない時、これを機能性胃腸症と呼ぶ)を抑える働きをしているのではないかと見られています。原因はよく分かっていないのですが、ピロリ菌がサイトカインなどに変化をもたらす事、ピロリ菌感染で生じるアンモニアが胃酸を薄めて結果として食道粘膜を守る事に慟く事等が考えられます。ピロリ菌の感染率が滅少しているアメリカではこの四半世紀に重症の胃食道逆流症や食道腺癌、胃噴門部癌などが7倍にもなっています。日本でもピロリ菌の除菌を行った後胃食道逆流症の発症;報告されています。それはビロリ菌感染して萎縮性の胃炎で胃酸のが少なかった所に胃炎が改善されて酸の分泌が増え、日本で少なかった胃食道逆流症等が増えたものとみられます。先進国は一般染率が低いのですが、その中で日本はズバ抜けて感染率が高い先進国です。ピロリ菌の感染は幼児期だけ成立すると考えられていますが今の若い人達には感染率か低くなってきているので、日本でも胃癌、消化性潰瘍、胃炎等が減って欧米並みの胃食道逆流症や食道癌が増えて来るのかもしれません。

胃食道逆流症

2019.10.24 | Category: 胃腸

ヘリコバクター・ピロリ菌によってほとんどの胃炎や消化性潰瘍が説明されようとしている反面、最近では胃食道逆流症が多くなっています。胃食道逆流症とは胃に留まるべき胃の内容物が食道部分にまで逆流する事で、胸やけや呑酸、上腹部痛、胃もたれ等の症状が起こります。胃と違って食道には強酸から守る粘膜はありませんから、胃酸の逆流によって食道は炎症を起こす事もある訳です。これまで器質的な変化が見られない胃の変調で“慢性胃炎”とされていたのも、胃食道逆流症と言う事で説明が付くものが多いとみられています。胸焼けだけが主な自覚症状である場合は大部分が胃食道逆流症であると考えられます。ただ、内視鏡で調べると食道部分に炎症があるとは限らず、器質的に変化が無くても胸やけ等の症状が出る事もあります。逆に炎症があるのに自覚症状かない場合もあって、所見よりも自覚症状を重視するようになっています。胃食道逆流症の原因としては食這の下部の括約訪が弛緩したり、食道裂孔ヘルニアが原因である事が多い様です。その為どうしても高齢の人に多く見られる様です。また最近の食事の傾向で脂防食が多くなった為胃酸の分泌が多くなっている事も原因である様です。ヘリコバクター・ピロリ菌によってほとんどの胃炎や消化性潰瘍が説明されようとしている反面、最近では胃食道逆流症が多くなっています。胃食道逆流症とは胃に留まるべき胃の内容物が食道部分にまで逆流する事で、胸やけや呑酸、上腹部痛、胃もたれ等の症状が起こります。胃と違って食道には強酸から守る粘膜はありませんから、胃酸の逆流によって食道は炎症を起こす事もある訳です。これまで器質的な変化が見られない胃の変調で“慢性胃炎”とされていたのも、胃食道逆流症と言う事で説明が付くものが多いとみられています。胸焼けだけが主な自覚症状である場合は大部分が胃食道逆流症であると考えられます。ただ、内視鏡で調べると食道部分に炎症があるとは限らず、器質的に変化が無くても胸やけ等の症状が出る事もあります。逆に炎症があるのに自覚症状かない場合もあって、所見よりも自覚症状を重視するようになっています。胃食道逆流症の原因としては食這の下部の括約訪が弛緩したり、食道裂孔ヘルニアが原因である事が多い様です。その為どうしても高齢の人に多く見られる様です。また最近の食事の傾向で脂防食が多くなった為胃酸の分泌が多くなっている事も原因である様です。

自己免疫疾患と腸の病気

2019.10.23 | Category: 胃腸

腸に炎症が起こり痛み等を誘発する病気の総称をIBD(炎症性腸疾患)と言います。細菌性、ウイルス性、真菌性、薬物や化学性、内因性のもの等炎症を起させる原因は様々あります。この中で潰瘍性大腸炎とクローン病は特発性IBD群に入り現在の日本の若者に急増している難病指定の病気です。潰瘍性大腸炎は粘膜に炎症が起こり、ただれや潰瘍になり下痢を起こします。この機序は他のIBDと同じですが、潰瘍性大腸炎では下痢が何度もぶり返し血便もひどくなります。繰り返し下痢が起こるのは本来吸収されるべき脂肪が吸収されずに沈着してリンパ管を詰まらせてしまうからです。この脂肪が大腸菌の餌になりその際に酸を放出させ、炎症が再燃していきます。初期は血便や下痢程度で痛みもありませんが、進行すると敗血症など多くの病気を誘発させます。一方クローン病は潰瘍を伴う肉芽腫性炎症病変で、初期から痛みがあり下痢と発熱を伴います。病変部位は小腸と大腸が大半ですが、口腔から肛門まで消化器系のどこにでも起こります。潰瘍性大腸炎が粘膜及び粘膜下層までに限局しているのに、クローン病は痔ろうの様に腸管に穴を開ける事もあります。原因は特定されていませんが、今までに考えられたものとして自律神経障害性、アレルギー説、腸内酵素異常説等がありますが、一種の『自己免疫疾患』では無いかという説が近年一番有力です。

大腸ポリープと癌

2019.10.22 | Category: 胃腸

大腸ポリープの中で最も発生頻度が高いのが腫瘍ポリーブ(腺腫)です。孤立性の物と多発性の物があり、特に100個以上密集する物をポリポージスと呼んでいます。組織学的には腺管膿腫、絨毛腺管腺腫、絨毛腺腫に分けられますが、絨毛膿腫が最も癌化する率が高い厄介な物です。この中で家族性大腸膿腫症と呼ばれる腺腫は大腸に数百から数千にも及ぶポリポージスが生じますが、これは常染色体優性の遺伝子疾患です。ポリポージスが癌の発生に深く関与している事は、臨床的には明らかになっていますが、家族性大腸腺腫症の研究の中で遺伝子レベルの異常が見つかり、その原因遺伝子が大腸癌の発生に関与している事が分りました。この家族性大腸腺腫の原因遺伝子として見つかったのがAPC遺伝子でした。この遺伝子の異常が大腸腺腫を起こし、更に大腸癌の発生の発生にも関与していたのです。このAPC遺伝子は実は癌抑制遺伝子の一つだったのです。APC遺伝子の変異は、家族性大腸腺腫症ばかりでなく、一般の非遺伝性の大腸腺腫や腺癌にも認められています。更に、微小な腺腫の段階においてもこのAPCの不活性化が観察される事から、一般の大腸癌の発生の初期の腺腫の段階にも深く関与している遺伝子だと考えられています。

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