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顔の表情が感情を作る

2019.10.31 | Category: 感情

誰でもは楽しい事があると笑いますが、逆に笑う事によっても楽しくなる事が出来ます。アメリカの心理学者ウイリアム・ジェームスによると、不機嫌や憂鬱などのネガティブな情緒が起こっても、意志の力で楽しい表情を作ればネガティブな情緒は消えると言うのです。何故笑顔を作ると楽しい気分になるのでしょうか。これには心理学的に二つの理由があります。
①顔面フィードバック効果と呼ばれるものです。顔の筋肉は脳からの指令で動きますが、逆にその動きが脳ヘフィードバックされるのです。例えば、自然な微笑みでは大頬骨筋や眼輪筋の収縮が起こります。この組み合わせと収縮の程度は直ちに脳ヘフィードバックされます。すると脳内にある、その表情に相応した感情を起こすブログラムが呼び出され、笑顔の場合には楽しい感情が湧いて来るのです。
②脳の血液の温度に関するものです。脳の温度は、ほぼ一定で、自律神経の中枢である視床下部の真上にある海綿静脈洞が慟きます。顔の表情筋は、静脈洞に入る血液の量と鼻に入る空気の量を変化させます。この時に海綿静脈洞の血液の温度が変化して、快や不快などの感情に関係している脳内物質の量が変化するのです。微笑みの時温度は下がり楽しい感情を、嫌悪の表情は温度が上昇し不快な感情を生じます。
この様に、顔の表情が感情を作る事が出来るのです。


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