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食事の記事一覧

骨量を減らす物

2021.06.20 | Category: 食事

骨粗鬆症の予防にはカルシウムやビタミンD、E等を充分に摂りつつ、骨密度の低下に歯止めを掛ける事が大切です。

まず偏食がカルシウム不足にする事は当然ですが、低蛋白の状態では骨形成が抑制されるので充分な蛋白質を確保しなければなりません。

しかし一方で蛋白質や食塩の過剰摂取は尿中カルシウム排泄を増加させるので蛋白質の過剰も逆効果となります。

骨量を減少させる物の一つにアルコールがあります。

これはエタノールが骨芽細胞に対して増殖を抑制する作用があるからです。

特に思春期は骨量が最大に向かう大切な時なので未成年の飲酒は骨にとってもマイナスなのです。

また女性はアルコールに対する感受性が強く、同量のアルコールでも男性より肝障害や骨粗鬆症になり易いのです。

骨量が急激に減少する更年期の大量飲酒は女性にとってはかなりのダメージとなるでしょう。

もっとも適度のアルコールは骨量を増加させるという報告もあるので、これまたほどほどならOKと言う事でしょう。

蛋白質にしてもアルコールにしても過ぎたるは及ばざるがごとしと言う訳です。

またコーヒーのカフェインは腸管からのカルシウム吸収を抑えてカルシウムの尿への排泄を促進します。

タバコも骨にとって良くありません。

ニコチンは腸管からのカルシウムの吸収や骨芽細胞の機能を抑制し、おまけにカルシウムの尿中排泄も促進します。

喫煙には良い事は何もありません。

プリオンを覚えていますか

2021.06.16 | Category: 食事

BSE狂牛病は牛の脳がスポンジ状になって死に至る病気です。

原因になる病原体は異常な蛋白質プリオンで、人の範型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)と関連があります。

このプリオンは通常の加熱調理や、沸騰した湯で30分以上煮ても感染力は失われません。

またホルマリン液に3時間つけておいても平気ですから、人間の消化酵素でも、ほとんど分解できないのです。

プリオンには、正常型と異常型があり、異常型プリオンが脳の神経組織に蓄積し、細胞を破壊するのです。

人や牛、羊といった哺乳類には、元々体内に正常型のプリオンを持っているのですが、その役割は分かっていません問題なのは、プリオンを構成するアミノ酸の80~90%が、どの動物でも共通している為に、生物の種を超えて感染するというのです。

ですからプリオン病で死んだ羊の肉等を動物性飼料として牛に与え、その感染した牛を人が食べてしまった為にこの悲劇が始まったと言われています。

狂牛病などのプリオン病の原因となるのはPrPと呼ばれています。

脳だけに限らなく臓器において発現が認められているが、特に脳、神経細胞において高い発生をする特徴があります。

発病を仮にした場合は神経組織にプリオンが溜まって未だに解決法は無く予後不良の死が待ち構えている恐ろしい蛋白質です。

実験では輸血で感染する可能性も指摘さています。

アレルゲンを食べて改善

2021.06.16 | Category: 食事

その昔、中国の漆職人は子供の頃から毎日漆を舐めて漆にかぶれ無い様な体質を作ったと言われています。

医学知識が無くても経験に基づく知恵で、アレルギー物質を経口で摂取するとアレルギー反応が出にくいという「経口免疫寛容」を利用していたのです。

]腸管は食べ物の栄養を吸収し同時に病原体は排除するという相反する働きがあります。

食餌として摂られた蛋白質は異物ですが、腸粘膜から吸収される時は過剰な免疫反応を抑える抑制T細胞が働き、lgE抗体や感作リンパ球が作られない仕組みになっています。

食品アレルギーはよく乳幼児に見られますが、乳幼児の腸管免疫系は充分に完成していない為、免疫系に存在するアレルギー抑止機構が上手く働かないのです。

アレルギー疾患の問題に取り組む東大医学部の奥平医師は、この「経口免疫寛容」を応用して、気管支喘息の患者17人にダニ成分入りのカプセルを経口投与する実験を行いました。

約12週間毎日飲んだ思者たちの半数が喘息発作を起こさ無くなり、後の半数も症状が軽くなったと言います。

アメリカでは慢性関節リウマチや多発性硬化症といった自己免疫疾患の患者に自己抗原の経口投与を行い、FDA(米国食品・医薬品局)の認可も下りて本格化しています。

ダニの様な原因物質丸ごとで無くても、抗原を細分解し部分に手を加えた人工物質でも同様の効果があるのです。免疫病の方法の一つとして大いに有望視されています。

夏の刺身に注意

2021.06.16 | Category: 食事

腸炎ビブリオ菌の仲間のビブリオ・バルニフィカスという菌による食中毒は、人によっては症状も激しく致死率も高いので大変危険です。

健康な人が感染しても激しい症状が起こる事はまず無いのですが、免疫力’の低下している人、糖尿病の人や鉄剤を摂取している人、中でも肝硬変等の肝臓疾患を持つ人、アルコール中毒の人が全身性感染を起こすと致死率は7割にも達します。

症状としては悪寒、発熱、下痢、嘔吐等が表れて、肺血症が起こります。

肝機能に障害を持っている人で汚染された刺身を食べた為この中毒によって亡くなりましたが、いずれもこのビブリオ・バルニフィカスは暖かい海水にいて動物性プランクトンに付いて増殖しながら海水の中にも漂います。

したがって皮膚に傷のあるハイリスクの人が海水浴等で感染する事もあります。

現に裸足で磯を歩き、貝で傷を負って感染したと思える報告もあります。

欧米での感染は生牡蠣によるものが一番多いのですが、日本では寿司や刺身等を食べての感染が多い様です。

統計よりも実際はもっと多くの感染者がいるものと考えられます。ハイリスクの人は夏季には寿司や刺身等は控える方が賢明でしょう。

熱を通す場合でも充分に熱を通すべきです。調理したらすぐに食べるのは言うまでもありません。

また皮膚に傷がある時には海水浴は避ける事、裸足で海岸を歩かない事も大切です。

カレーの効用

2021.06.12 | Category: 食事

カレーライスは今や日本の食卓には欠かせない定番メニューで、暑い国の食べ物らしく、食欲の落ちる夏特に8月に最も好んで食べられています。

日本のカレールウは約30種類のスパイスをブレンドし、小麦粉や油脂で固めたものです。

カレーの本場インドでは、人々が好みや習慣に合わせた独自のスパイス・ブレンドでカレーを作るので、いわゆるカレー粉という物は存在しません。

元々スバイスは伝承医学のアーユルヴェーダで薬として珍重されてきたもので、カレーの2~3割を占める黄色いターメリックは、ウコンの根茎を乾燥粉砕したもので、主成分の「クルクミン」に抗酸化作用があり、がんや腎不全・神経障害・動脈硬化の予防、肝機能を促進します。

更にクルクミンは腸管内でテトラヒドロクルクミンに変化して、強力な抗酸化作用を発揮し、生体防御の機能に優れているのです。

赤トウガラシに含まれる「カプサイシン」にはエネルギー代謝促逆効果があり、副腎髄質ホルモンのアドレナリンの分泌を促すので糖質や脂質の代謝が増進されます。

カプサイシンは中枢の温ニューロンと全身の温受容器を剌激し、また辛ければ辛いほど味覚性発汗の作用で反射的に血管が拡張して血流が良くなり汗が吹き出してきます。

ガーリックやクミン、コショウやコリアンダー、シナモンといったカレーに欠かせないスバイスにはそれぞれ、血栓防止・食欲増進・解毒・発汗・鎮咳・解熱・抗菌作用等の様々な薬効が知られ、これらスパイスの集合体であるカレーは病気の予防と対策にも役立っている様で、事実インドでは食遠がんや青がんが極めて少ないのです。

東大医学部の研究で、カレーを食べる前後の脳内の血流量を測定したところ、2~4%血流量が増える状態が持続しました。

これは血管拡張剤のニトログリセリン使用に匹敵する効果があるという事で、脳梗塞や血管性痴呆の心配がある高齢者にこそお薦めの食べ物なのです。

コラーゲンの効用

2021.06.12 | Category: 食事

コラーゲンを配合した食品や化粧品をよくみます。

コラーゲンは蛋白質で、人体を構成する蛋白質の内、約1/3をコラーゲンが占めています。

蛋白質は細胞や血液の中で水に溶けた形ですが、コラーゲンは線維状になって存在します。

コラーゲンは体を覆う皮膚には40%、骨や軟骨に30%、血管8%と多く含まれ、肘や膝の関節軟骨はクッションの役目、肌の張りやみずみずしさ、血管の弾力性等を保つのに関わっているのです。

このコラーゲンも新陳代謝をしますが老化と共に衰え40歳では20歳の半分に減少するといわれています。

その為に皮膚のシワやたるみが増えたり、骨粗鬆症、関節軟骨が減って関節痛が生じたり、動脈硬化等の原因にもなって来るのです。

コラーゲンには非必須アミノ酸しか含まれていませんが、必須アミノ酸を含む蛋白質を摂りながらコラーゲン食品を食べる事で、関節の痛みが軽減したり、皮膚の張りが出て来て血液循環が改善されたという報告がされています。

最近の研究によるとコラーゲンの摂取は体内でコラーゲンの合成に関係していると考えられています。

コラーゲンは胃腸で分解されアミノ酸になりますが、そのコラーゲンの中にアミノ酸が20個ほど集まった生理活性ペプチドが残り、そのペプチドがコラーゲンを作る線維芽細胞を活性化させると考えられています。

もう一つは細胞膜にはアミノ酸を細胞に取り込む為にアミノ酸トランスポーターという装置があります。

コラーゲンにはグリシンというアミノ酸が最も多くあり、それが細胞膜に取りついてコラーゲンをつくる情報を細胞に送っているというのです。

魚の煮こごり、スジ肉の煮込み等コラーゲン食は身体には必要なのです。

ところでコラーゲン配合の化粧品がありますが、皮膚の上にコラーゲンを塗っても表皮から吸収されないのでシワを取る事はできませんが、コラーゲンにあるグリシンには親水性があり、皮膚の保湿性が高まり、肌とのなじみ感が良い事から人気があるようです。

血管を強くする食事

2021.05.22 | Category: 循環器,食事

健康に良いといわれる日本食のイメージは粗食と受け取られがちですが、血管を強くするには粗食ではいけません。

血管は蛋白質でできているといってもよく、蛋白質の不足は血管をボロボロにします。

飽食はいけませんが、蛋白質は十分に確保すべきです。

またコレステロールは動脈硬化の原因というので目の敵にする人も多いのですが、コレステロール自体はホルモンや胆汁酸の原料や細胞膜の構成として欠かせない成分です。

血中のコレステロールが減り過ぎると血管がもろくなり、脳出血を起こしやすくなります。

必要なのはアテロームを作らせたりそれを不安定なプラークにしないために悪玉のLDLを減らすことです。

そのためにはビタミンC等の抗酸化物質をしっかり摂る必要があります。

抗酸化物質は炎症物質を産生するプラークの破裂を抑えます。

一方、血管そのものを強化する成分としてはフラボノイドがあります。

フラボノイドといっても多くの植物の中から4000以上の種類がみつかっていますが、その中でも血管強化に力を発揮するといわれているのがルチンです。

ルチンはソバの実や葉、茎に多く含まれていて、内膜を厚くし、弾力性を強化するだけでなく、血液その物もさらさらにしてくれます。

ソバの中でもモンゴルや中国産の韃靼ソバは日本ソバの100倍ものルチンを含んでいます。最近ではスーパーでも手に入ります。

休肝日は効果あるの?

2020.09.11 | Category: 消化器,食事

アルコールは「五臓六府に染み渡る」の例えの様に、歯、毛髪、脂肪組織等の水分の少ない組織以外には、身体のどこにも染み渡っていきます。

これは細胞は絹胞膜に保護されていますが、アルコールはこの細胞膜を透過するからです。厚生労働省資料ではアルコールの消費量は毎年増加しています。

内訳は男性はやや減少にあるものの女性の飲酒が多くなり、以前は高齢になるに従って飲酒者のグラフが下降線を辿っていましたが、近年は緩やかな下降線になり結果飲酒人口の増加となっています。

それに伴い臓器障害患者さんも増え続けています。医療費ベースで約1兆円、働けない事による経済的損失も含めると約3兆円に昇っています。

とは言え、一方酒税は平成9年で2兆6300億円あったのが第三の酒類等の税率等で現在では1兆7000億円まで減っています。

ところで酒飲みは必ず休肝日を設ける事が必要であると言われてきました。

最近の学説では、毎日飲む人(連続飲酒者)と週末に大酒を飲む人(間歇飲酒者)を比較すると肝病変の程度や死亡率に差が無い事が確かめられて、一日の飲酒量よりもアルコールの総摂取量に問題があるとする積算飲酒量が重視されています。

どんなに体肝日を作っても飲酒量が多ければ効果は無いのです。

そこで一生で飲める酒の量は、どの位かと言うと積算飲酒量の目安は600kgであると言われています。

この辺を守ろうとすると毎日ビール大瓶3本飲んで25年、2本なら40年近く飲酒を続ける事が出来る計算です。

ですから安全な飲み方を計算するとはやり一日2本以下が望ましいのです。

勿論個体差があり酒の分解酵素の少ない男性と一般的に女性は、それよりも少無くした方が良いのは当たり前です。

からだと食べ物

2020.06.03 | Category: 食事

今の日本の食べ物は質、量、共に豊かになり、栄養やエネルギーを摂る為より嗜好性が強く求められています。

様々な食べ物や料理法が流行を生み、やれイタメシだ、エスニックと人々の好みも多様になっています。

それこそ世界中の食材が家庭の食卓に上ってします。

確かに豊かさの象徴でもある食ですが、昔は帝王病と言われた痛風や糖尿病等のいわゆる贅沢病が普通の人々に激増する時代になってしまいました。

食べ物には栄養や嗜好を満足させる事の他に生体の恒常性維持や生理機能の調節作用があり、これは食の三次機能といわれています。

近年・農学、医学、薬学など広い分野で研究は進められ、食べ物についても様々な研究成果がでてきています。

環境汚染等で、食べ物そのものが危うくなっていますが、それでも我々の健康を稚持する基本の最も大切な物が食である事は変わりません。

酸化から守る

2020.06.02 | Category: 食事

老化や癌、動脈硬化、感染症、白内症等多くの病気に係わっている活性酸素は体内で速やかにその害を中和させなければなりません。

その中心となるのがビタミンC、β-カロチンです。活性酸素にいち早く結びついて無毒化してくれるのがビタミンEで、酸化したビタミンEをCとβ-カロチンがサポートします。

βカロチンは体内でビタミンAになりますが、抗酸化の働きとしてはβ-カロチンの方が強いカを持っています。

これらのビタミンを効率よく働かせる為にはその吸収のタイミングを知る必要があります。まずビタミンCは2 ~3時間で血中濃度が最高になります。

ところがEは摂取後6~9時問後、またβ-カロチンでは24~48時間後にしかピークに達しません。

つまり酸化から身を守るには吸収の時間差を考えてこれらのピタミンがいつも不足しないようにしておく必要がある訳です。

特に水溶性のビタミンCは蓄積される事無く、余った分は尿で排泄されてしまうので、いつも不足させない様に気をつける必要があります。

またピタミンAが体内で不足しているとβ-カロチンはピタミンAを作る方に費やされてしまいますから抗酸化作用の為にはピタミンAを不足させない様にする事も大切です。

また余り強くありませんが、ビタミンB2にも抗酸化の作用があり、特に脂溶性のピタミンEが働きにくい水晶体ではB2が酸化を防いで白内障を防ぎます。

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