- Blog記事一覧 -6月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

6月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

プロザック

2020.06.30 | Category: くすり,メンタル

抗うつ剤のプロザックは米国で売り出され、憂鬱な気分のアメリカ人たちにとって奇跡のして広まってきました。

90年代になると「ニューズウィーク」の表紙になり、さらに一般の人にまで浸透していき、現在はアメリカだけで約500万人以上の気分障害の人が副作用も少ないという事で常用しているそうです。

ところで、脳内化学物質の中で、気分や意識等に影響を与える神経伝達物質として、ノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニンなどがあります。

これらの化学物質は、単に神経細胞にメッセージを伝えるだけでなく、その放出量により強く伝えたり、逆に弱く伝えたりするフイードバツクにも関与しています。

このなかで、現在うつ状態に関わっているといわれているのがセロトニンです。うつの人は、健康な人よりセロトニンを含有するシナプス小胞が少なく、神経の刺激に対して十分な量のセロトニンをシナプス間隙に放出する事ができません。

このプロザックはセロトニンの量を増やす作用のある選択的セロトニン再摂取阻害剤( SSRI)の一つです。

確かに、今までのうつ病薬の副作用からいえば、画期的な薬とはいえアメリカではこの薬による副作用によって自殺や衝動的暴力が起きたとして訴訟が発生しています。

サイコオンコロジー(精神腫瘍学)

2020.06.29 | Category: がん,メンタル

がんに関する心理社会的研究は割りと早く、1950年ニューヨークのがんセンターに精神科研究ユニットが開設された事が始まりと言われています。

1960年代の初めにはたった12%に過ぎ無かったがんの告知が知る権利という社会の要求に応じて年々増えていきました。

l977年の統計によるとアメリカではがんの告知98%になっています。

告知が当たり前になれば精神的なケアの必要性が生まれます。告知では遅れをとった日本でも1986年に「日本臨床精神腫瘍学会」が結成され、その後「日本サイコオンコロジー学会」と改称され現在に至っています。

サイコオンコロジーはインフォームドコンセントや術前の不安、術後のQOL、情緒状態とがんの経過、痛みに付する対策、緩和ケア、ホスピス、尊厳死、家族へのケアなど、がんによる社会的心理的な様々な問題を包括しています。

最近のがん患者の精神疾患の合併症の統計では、がん患者の3~4割の人がうつ病や適応障害に、がんの末期には意識障害をべースにした「せん妄状態」を始めとして、約7割の患者が精神疾患を合併しています。

また情動の安定ががん患者の生存期間を延ばす事はよく知られています。その研究として「精神神経免疫学」の基礎医学的な方法論も確立されてきています。

アダルトチルドレン

2020.06.28 | Category: メンタル

アダルトチルドレンとはl980年代にアメリカで使われはじめた用語、Adult Children of Alcoholicsの略で、「アルコール依存症の親に育てられて成長した大人」という意味です。

クリントン大統領がみずから「自分もACだった」と、継父のときに暴力に会った事を告白したことで注目される様になりました。

しかし日本ではACはアルコール依存症に限らず、問題を抱えた家庭のでトラウマ(心的外傷)を受けながら親を気遣って成長した為、成人しても社会や家庭に適応できないでいる事を指す様になっています。

親から受けた心の傷には、身体的なもの、小理的なもの、性的なものだけでなく、育児放棄等も含まれます。

この様な親の攻撃性に晒されて育つと子どもの自己評価や自尊心は極端に低くなり、自己処罰的になったり、人との親密な関係を作る事ができなくなります。

一方で自分の怒りや不安をコントロールする事ができずに攻堅的になり、いじめ行為‥に向かう事も多いのです。

さらに自分が子どもを持った時にその子に対して同じ様な攻撃性を表わす様になります(世代間伝播現象)。

自分が直接虐待を受けなくても、夫婦間の暴力を目の当たりにした場合、多くの男桂が妻に暴力を振るう様になり、母親が暴力を受けているのを見て育った女性の場合、今度は自分自身が夫に虐待される立場に立つ事も多くなってしまうという悪循環に陥ってしまう事で、問題はより深刻になってるといえます。

不登校と深部体温

2020.06.27 | Category: メンタル

不登校の問題と言えば、学校や家庭などの様々な問題が心理面に影響して起きると考えられていますが、その子僕たちの中には睡眠リズムの障 害の為に朝の目覚めが悪く不登校になる事があります。

睡眠には早寝早定型、遅寝遅起型があり、この型を決めるのは深部体温のリズムで、基本的には遺伝が関わっています。

深部体温とは直腸か口腔で計 りますが、午後6時が最高でそれから下がって睡眠に入り、午前4時に最低になりそれから体温が高くなり目覚める体温リズムを言うのですが、このリズムが前方あるいは後方にずれるのです。

今、問題になっているのが遅寝遅起型の人が勉強や夜遊びといった不規則な生活からそのリズムを狂わせた事から起きる睡眠相後退症候群です。

朝どうしても 起きる事が出来なくなってしまい、その為に学校にも遅刻する登校しても頭痛、腹痛、身体がだるいと言う事になります。

先生や回りからも「やる気がない」「怠けている」と言われる事で、長期欠席あるいはうつ病にもなります。

対処法としては患者の睡礫時面を少しづつずらして正常な時間に持って行く方法や起床時に2600ルクスの強い光を当てる事で、睡眠リズムを調節して行く改善法があります。

精神用語

2020.06.26 | Category: メンタル

嗜癖(アディクション)
自分に癒しとなる、悪い習慣。物的嗜癖(ドラッグやアルコール中毒等)人問関係嗜癖(セックス依存症、共依存等)行為嗜癖(仕事依存、ギャンブル依存、買い物依存等)として現れます。癒しとニセの癒しと言えます。

トラウマ(Trauma)
広く心的外膓のこと。直接的に外傷が加わっているものには(PTSD)があります。異常な状況でなくても日常生活のなかで味わった(自分にとっての)言われなき扱いでも心は傷つきます。精神疾患の多く(多重人格、解離性障害、ボーダーライン、自己愛性人格障害、回避性人格障害、脅迫神経症等)にトラウマが関係するといわれます。

災害や事故・犯罪・戦闘・幼児期の虐待等の外傷的な出来事に出会う事で心に傷を負った人がかかる心的障害。ベトナム帰還兵が帰国した後共通の神経症状を呈した事で注目される様になりました。日本では北海道南西沖地震や阪神大地震、東日本大震災、地下鉄サリン事件等に遭遇した人達に見られ精神的なケアーの必要性があります。精神症状としては体験したイメージの反復やフラッシュバック、不眠、集中力の低下・気分が落ち着かない・感情鈍麻‥が起きます。個人の性格や内的要因女因でなるものでは無く誰もが陥る可能性がめります。普通は3ヶ月位で回復しますが半数位の人はその後にうつ病になる事もあります。

IQ(知能指数)が知的偏差値を指すのに対してEQは情緒や感情面での健康度を表したもの。「心の知能指数」等と訳されます感情の自己コントロールや他人との共感が出来て適切な人間関係が結べる度合いで心の健康を計ります。

ボーダライン
精神医学でいうボーダーラインとは正常と異常(病気)との堺にあって、どちらとも判別し難い境界的人格障害をいいます。衝動性・気分変動性、未熟な自己の発達と言う特徴がみられます。確定的な診断が下せない為教育したり改善する事が困難になり非行や犯罪に至るまで対処ができない事が多いのです。

共依存
自分が必要としている相手を自分無しではやっていけない所まで相手を支配する事。自分を頼らせる為には徹底的に相手につくし、自分から離れられない様にします。結果的には相手はペット化されて自立できなくなります。自分に否定的感情を持っている場合が多く、共依存によって自分の存在が承認されたと感じるのです。

イメージトレーニング
実際に身体動かすのではなく、心の中で最もいい状態の自分を想像します。困難な競技を見事に切り抜ける自分の様子や最高の結果を出した場合のイメージを具体的に細部にわたって像として思い描きます。

家庭はストレスの源

2020.06.25 | Category: メンタル

大家族が多かつた時代は、家族は経済的かつ社会的な部分で結びつくことが多いものでした。しかし現代では核家族化の中で、結びつきはより単純化、純粋化して情緒的な面での結びつきが強烈になっています。

つまり家族のエゴとエゴとが剥き出しになりやすく、家族問の精神的葛藤も深くなるというわけです。にもかかわらず、伝統的な家庭像は「強い父と優しい母」を中心とした慈しみの家庭という幻想が根強く、現に家庭が抱えている病理を見え難くしているともいえます。

実際、家庭が原因となる病理には多くのものがあって、現代の家庭はストレスを生み出す源ともなっているのです。

例えば女性に多い拒食症の多くは母親との関係に問題がある事が多く家庭内暴力も親と子との共依存の関係がべースにある事が多いようです。

夫婦間でほ家庭内離婚、暴力、リストラ離婚であったり、ワーカーホリックや薬物,アルコール,ギャンプル依存も家庭が生み出した一つの病理であるともいえます。

このような病理を生み出す椴能不全の家族の特徴は強固なルールの下、人に言えない様な家族共有の秘密がある、家族への強圧的な忠誠心が求められる、家族の個人としてプラバシーが尊重されない、他人が入り速めない、にもかかわらず家族が分断していて統一性が無い、等の特徴があるといいます。

今や離婚の増加やシングルの増加で古典的 家庭像は幻想になりつつありますが、形式にとらわれず機能する家族を作る事がメンタルヘルスにとっても前提となる様です。

スポーツマンのメンタルヘルス

2020.06.24 | Category: メンタル

少し前まで、日本人選手は大きな大会のプレシッシヤーに弱いと言われていました。

しかし最近では多くの若い選手が世界的な活躍をしていて、その伸び伸びとした競技態度にはこれまでとは精神的な質の違いが感じられます。

その違いは、日本のチームや選手がイメージトレーニングを取り入れる様になった事で しょう。

これまでスボーツといえばひたすら根性で鍛えるという方法をとってきたのですが(今でも多くはそうですが)、それではカが拮抗した選手たちとのここぞという勝負で勝てるような精神力は得られないという事がわかり、多くの選手がイメージトレーニングを取り入れる様になったのです。

イメージトレーニングでは自分の望ましいビジョンを明確にイメージする訓練をして、無意識のレベルで身体と心が協調できるように整えます。

望ましいビジョンを描く事で、気分は肯定的になり、脳下垂体からは集中のホルモンと呼ばれるTRH(チロトロピン放出ホルモン)が分泌されて集中力が高まり、全身の細胞が活性化される様になるのです。

前向きの気分は更にドーパミノなどのホルモンの分泌も促し、脳は更に活性化されてやる気も湧いてきます。この方法は生活の中でも応用できるという事で、イメージトレーニングは静かなプームになっています。

ストーカー

2020.06.23 | Category: メンタル

猛獣や悪疫などが知らぬ間に忍び寄るというのがストーキングの元々の意味です。

実際のストーカーには、別れた配偶者や振られた柏手に執劫につきまとつて様々な嫌がらせをする者、未知の異性やタレント等を自分の所有物のように想ってつけ回す者、恋愛妄想に基づいて相手を愛していながら逆に嫌がらせをしつつ接触を図る者、の3類があります。

日本でも近年多様化する情報化社会の中で、自己中心的な妄想を築き、個人情報の人手も容易でストーカーが,急増する要因となってきています。

アメリカでは先に社会問題化していて、ほとんどの州で「ストーキング防止法」が制定されています。

遅れて平成12年5月18日、第147回通常国会において「ストーカー行為等の規制等に関する法律(ストーカー規制法)」として成立しました。

一度も会った事が無いのに、親しげに挨拶したり、身勝手な電話や手紙をよこしたり、家族構成や交遊関係、誕生日、好きな食べ物まで知られていたりするので、これはもう不気味な存在です。

スト一カーはいわゆる「狂気 」とは異なり、ボーダーライン人格障害という人格の歪みなので、表面上の付き合いでは普通の人と変わりません。

標的にされても犯罪スレスレの行為なので、警察も被害が出るまでなかなか動いてくれません。

身を守る法としては暖味な態度は避け自分の意向はきちんと伝えるべきですが、強く拒絶するのも相手を怒らせて危険です。

戸締りに注煮し、手紙等の証拠や無言電話の記録はとっておき、何よりストーキングされている事を早目に周囲の人々へ伝えておくきでしょう。

パソコン依存症

2020.06.22 | Category: メンタル

今の社会では欠かせないパソコンを通して色々な心の間題がおきています。例えば会社では報告書も電子メールですから、管理職や中高年従業員もカタカナの多い分厚いマニュアルを読む為に大変な思いをし、パソコン恐怖症になる事があります。

反対にコンビュータの二進法的な発想に同化し過ぎるコンピュータ過剰適応症の人もいて、この様な人が昇進して部下を持つと、他人の気持を読みとれない事が起き、対人関係に困難をきたし、うつ病や神経症になったりしています。

また最近ではインターネット中毒という人が増えています。インターネットを使って多くの見知らぬ人と画面だけのコミュニケーションに熱中し、その擬似的な人間関係や社会関係にのめり込み、現実の生活より気持ち良く感じ、現実の入間係が上手く行かなくなってしまうのです。

パソコン先進国のアメリカではこの様な人のリハビリにぺットを飼うのが最も有効であるとしています。

アプリ上では電子ペットが流行り、好きな時にゲームを止める事ができますが、生きたぺットを飼う事で食事や排便など日常の面倒な世話をしたり、毛の感触や匂いが教えてくれる生身の感覚の温もりを感じる事で、現実の生活を取り戻す事ができるというのです。

アルファ波の出し過ぎに注意

2020.06.21 | Category: メンタル

リラックスした時に多く出るアルファ波を意識的に出して心を落ち若かせる方法に、バイオフィードバック療法があります。

リクライニングの椅子に横になり、心地よい音楽を聴きながらリラックスしてくるとアルファ波がでて、頭部に付けた電極で読みとったのを音や光でフィードバックしてセルフコントロールの訓練をするというものです。

この療法を取り入れている佐久総合病院(長野県)の飯田俊穂・内科、心療内科医長は、普通の人は訓練の中で徐々にアルファ波が増えてくるのに、過労から体調を崩して診療に訪れる患者は、なぜか初めからアルファ波が沢山出る、アルファ波優位でこの改善法の説明に困るというのです。

普通人では、100から150点程度のアルファ波スコア(300点満点)が、心身症等の患者では、平和200点以上で、脳波の70%以上がアルファ波というのです。

こうした現象を飯田医師は「疲れに対する脳の抵抗」と捉え、ストレスが溜まって疲れの限界に達する前に、脳はアルファ波を盛んに発して、疲労の原因を回避させようとする為だとしています。

心身症で来る人はストレスに鈍感な人が多く、症状がでるまで身体に対して無理をし過労死の危険や、全身倦怠、抑うつ感の症状が出てから病院にくるのです。こうした人も心をリラックスさせ無意識でなく意識的にアルファ波を多く出せるようにして身体の疲労度の状態を分からせる訓練をするそうです。

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