- Blog記事一覧 -6月, 2021 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 20の記事一覧

6月, 2021 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 20の記事一覧

肺がんの症状

2021.06.14 | Category: 呼吸器

肺がんの自覚症状は咳轍、喀痰、胸痛、血痰、呼吸困難感、発熱、嗄声、脊部痛、リンパ節腫脹、体重減少、腰痛、肩痛、食欲不振、全身倦怠感等々実に多彩です。

上気道感染症や一寸した身体の変調でも同じ様な症状が出るので、本人は元よりそれを鑑別する側も非常に見分けのつき難い病気だといえます。

しかも早期では無症状の場合も多く、検診や他の疾患でたまたま撮った胸部レントゲンで発見されるケースカ哨半数もあるという報告があります。

一方、肺がんの胸部レントゲンでも20%は見逃されてしまうという疫学的報告もあります。この場合は同時に行なった喀痰細胞診で見つかったそうです。

また、肺がんは他のがんと比較しても非常に転移しやすいという恐い特徴があります。

肝臓、副腎、脳、骨等に転移します。つまり肺がんは最も予後不良のがんであると言えます。

しかし早期に発見されれば5年以上の生存率も50%以上になってきました。

ですから早期発見が大切なのです。

高いリスクの高齢者や喫煙者ばかりで無く、非喫煙者も年々肺がんは増えて来ていますので、検診を定期的に受ける事がなにより必要です。

特に咳や痰の自覚症状のある方は、通常の胸部レントゲンだけで無く喀痰細胞診断を受ける事をお薦めします。

呼吸困難のパターンと疾患

2021.06.14 | Category: 呼吸器

努力呼吸、胸郭、頚部、肩部の呼吸補助筋群が働きます。また吸気時に鎖骨上窩や下部肋間の陥没がみられます。
速くて浅い呼吸
呼吸数が1分間に24回以上で浅い呼吸。-回の換気量は減少し換気効率も低下します。これらの呼吸は気道の病変では無く、肺炎等の肺実質あるいは間質病変が考えられます。
速くて深い呼吸
過換気症候詳にみられるパターンです。器質的疾患というより精神的な原因で起ります。過換気の為血液の炭酸ガスが減少し,呼吸性アルカローシスになります。
喘鳴を伴い呼気延長のみられる呼吸気道の閉塞か狭窄が起こった時にみられます。この呼吸パターンは気管支喘息では必ず起こります。
起坐呼吸
寝る姿勢で呼吸が苦しくなる為に起きて呼吸します。気管支喘息やうっ血性心不全等でみられます。
呼吸リズムの異常
脳疾患や代謝疾患等の特殊な病状の時に起こります。
1)チェーン・ストーク呼吸
浅い呼吸から深い呼吸の繰り返し、その間に無呼吸の状態が15~40秒間続きます。
心臓、肺、脳などの末期的状態にみられます。
2)ビオー呼吸
速く深い呼吸と10~30秒間の無呼吸が交互に現れます。髄膜炎などの脳脊髄膜疾患で現われます。
3)クスマウル呼吸
深いゆっくりした規則的な呼吸。尿毒症や糖尿病等で起こります。

今年のインフルエンザ事情

2021.06.14 | Category: 呼吸器

昔インフルエンザに薬は効かないというのが常識でしたが、今は検査、改善ともに有効なインフルエンザ薬が出ています。

抗インフルエンザ薬では’98年末に認可されたアマンタジンがありますが、A型のウイルスにしか効かず副作用として神経症状や胃腸症状が問題になっていました。

鼻に噴霧して使用するザナミビル(商品名リレンザ)はA型、B型のウイルスに有効で副作用もほとんど報告されていません。

ただし発症したらすぐに処方してもらわなければ効果薄です。

またインフルエンザウイルスかどうかを簡単に調べるキット「ディレクティジェンドFluA(インフルエンザA抗原検出用キット)」も開発されています。

鼻の粘膜を綿棒などでこすって調べます。15分から20分で結果がわかり、85~90%の確実性です。このキットを持つ病院で調べてもらえます。

その年のインフルエンザの流行は、前シーズンの流行状況や夏の天候などによってある程度予測されますが、2015年冬から2016年の春にかけて、A型であるA香港型(AH3N2亜型)とA-H1N12009型、B型検出されました。2016年の冬も同じタイプが流行すると予想されます。

気管と気管支の構造

2021.06.14 | Category: 呼吸器

気管は10~12 cmの長さで喉頭の下に続き、馬蹄形の硝子軟骨が16~20個連なり、それを輪状靫帯というしっかりした靫帯構造で繋いで空気を確実に導ける様になっています。

気管の後壁には軟骨が無く、膜性壁という結合組織や筋によって閉ざされ、この膜性壁は収縮する事で気管腔を約25%も狭める事ができるのです。

この気管筋は平滑筋で自律神経の支配を受け、交感神経の興奮で気管支が拡張し、副交感神経の興奮で収縮します。

気管筋が収縮すると気管内壁に縦ヒダが現れ、ヒダの間には漿液一粘液腺である気管腺が開口しています。

気管の内壁は粘膜になっていて、粘液を出す杯細胞を伴う2列繊毛上皮からなり、粘液に吸着されたほこりは時間と共に咽頭へ送り出されて痰として排出されます。

気管に続く左右の気管支は第五胸椎の高さで50~100°の角度で分かれ、右気管支は左に比べて太く垂直に近い角度で降り、左気管支はむしろ側方へ走っています。

左側には下方に心臓があるのと、左気管支の上部を大動脈弓がぐるっと乗り越えて行く様な構造になっているせいで細く、気管に入った異物が転がり込む割合は右と左で7対3になっています。

気管支の分岐部は呼気など横隔膜の弛緩によって約5cmも上昇し、吸気のときには沈下します。

分岐角は横隔膜が沈下した時に小さくなり、上昇すると5~16°も開くのです。

結核非常事態宣言

2021.06.14 | Category: 呼吸器

減少を続けていた結核が平成9年以来増加に転じた為厚生労働省は平成11年に絡咳非常事態宣言を出して警戒を呼びかけました。

幸い平成12年の新結核患者は4年振りに減少しましたが、油断できない状態は続いています。

結核の増加は先進国を含めた世界的な傾向ですが、10万人あたりの罹患率は米国の5倍と、日本は先進国の中でも特に高いのが現状です。

特に高齢者の罹患率(肺以外の結核含む)では70~79才で87.2、80才以上では130.1と非常な高率になっています。

現在の60才以上は多くが結核菌を持っている人達で、この高齢者の老化が進めば日和見的に発症する人が多くなるのは避けられません。

しかも高齢者の結核の特徴として、呼吸器症状を訴えないで、全身倦怠感、体重減少、食欲不振等を訴える事が多くあり、結核と診断し難い事が挙げられます。

日本での結核の正診率は案外低く、剖検してから発見される結核も少なくありません。

こうした結核症の増加の原因は、結核を過去の病気とみる医療従事者や行政、国民の油断が第一にあります。

その為集団感染や発見の遅れを引き起こすのです。

高齢者はもちろん、若くても咳が2週間以上続いたり、微熱が続く様であれば、風邪だと思い込まずに結核も頭に入れて検査すべきです。

肺がんの種類と特徴

2021.06.14 | Category: 呼吸器

気管、気管支、肺に発生する肺がんは、できる場所によって中心型(肺門郎)と末梢型(肺野郎)に大別されます。

がんの種類としては大きく分けると、①腺がん(47.6%)②扁平上皮がん(34.2%)③小細胞がん(9.9%)④大細胞がん(6.5%)となっていて、この4種で肺がんの97%以上を占めています。

この他にも腺扁平上皮がん、カルチノイド、腺様嚢胞がん、粘表皮がん、がん肉腫、といった肺がんがあります。

腺がんは祚の奥のほうにできる末梢型肺がんで、女性が男性の2倍も発生しやすいといわれていますが、最近は男女ともに急増していて、扁平上皮がんとの差を拡げています。

その初期は無症状で、エックス線検査で発見されることが多く、進行は遅いものの悪性度が高いのです。

ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるススや芳香族有機化合物、間接喫煙や大気汚染がその元凶だと見なされていますが、女性のほうが倍も多いというのはホルモンなど女性特有の要因があるのではないかと考えられます。

扁平上皮がんは中枢の太い気管支に発生しやすく、タバコが最大の要因といわれ、これも増加傾向にあります。

咳、痰、血痰などの症状があります。喀痰検査で発見され、進行はやや速いものの悪性度は低くて転移も少ないがんです。

小細胞がんは主に中心部に発生、無症状で発見が困難で、進行が速くて転移もしやすい最も治りにくい肺がんです。

大細胞がんは中心にも末梢にも発生、抗ガン剤があまり効かず、進行が遠く転移も非常に多いがんです。

慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructlve pullonary disease)

2021.06.14 | Category: 呼吸器

慢性閉塞性肺疾患とは、肺気腫と慢性気管支炎(両方が混じったものも)をさします。

統計では日本での患者数は22万人、死亡率は9.6(人口10万人に対し)となっていますが、実際の患者数はもっと多いはずで、さらに増えていくとみられています。

というのも、統計上の死因はこの疾患に併発しやすい肺炎や喘息、肺がん、心筋梗塞などと記載されることが多く、基礎疾患としての慢性閉塞性肺疾患の認識が低いからです。

肺気腫は肺胞が破壊されるもので、慢性気管支炎は気管支での粘液の過剰分泌がおこり、痰をともなった咳が続きます。

このふたつの病理は違ってみえますが、閉塞性の呼吸障害という点でひとつにくくられます。

慢性閉塞性肺疾患は、軽い場合には器質的な異常ははっきりせず、胸部X線も正常です。肺活量測定によって強制呼気の気流が滅少していることがわかるくらいですから、診断もしにくいのです。

しかし病気が進行していくと呼吸困難が自覚され、労作時に息切れするようになり、最後には会話や着衣などの日常生活でも息切れをするようになります。

そして上記のような直接の死因となるような疾患を併発する・ようになります。

その原因の第一は喫煙で、喫煙者の約10~15%が慢性閉塞性肺疾患になるとみられています。

また喫煙者は加齢にともなうて肺機能の低下は加速度的で、当然タバコの本数が多いほど機能の低下もひどいといえます。

呼吸困難と疾患

2021.06.14 | Category: 呼吸器

呼吸は延髄にある呼気と吸気の中枢の支配を受けて呼吸運動が起こります。

また、肺迷走神経反射(ヘーリング・ブロイエル反射)により、呼吸運動は規則正しいリズムに調節されています。

肺が膨張すると吸気が抑制され、肺が収縮すると吸気促進に働きます。

ところがこの様な呼吸運動の調節が上手くいかないと息苦しいという自覚症状つまり呼吸困難になります。

呼吸困難の発生には血液化学成分の変化(酸素低下や炭酸ガスの増加、pH低下)、換気の機械的因子の変化(換気仕事量の増大、胸腔内圧の増大)、肺循環障害(肺うっ血)、神経性因子(心因性)、中枢性の連続刺激等が考えられています。

しかし、これらの原因が必ずしも呼吸困難になるとは限りません。

そこで、最近注目されているのに、気道内受容体説があります。

これは気道内や肺実質内にある刺激受容体、肺胞壁にある傍肺胞受容体、呼吸筋にある筋紡錘、頚動脈球や呼吸中枢による化学受容体にー度に複数の刺激が伝わると、呼吸困難が発生するというものです。

これらの受容体を刺激する病気があれば呼吸困難が現れるのです。突然起こる場合は、肺塞栓症、自然気胸、異物誤飲、心筋梗塞が考えられます。

咳や痰などがあった1~2日後で起こった場合は、気管支喘息、急性肺炎、肺水腫、うっ血性心不全があります。

また、慢性の呼吸困難には、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、間質性肺炎等があります。これらの呼吸困難は労作時の息切れ等から始まって呼吸困難になります。
呼吸困難の強さの分類(Hugh-Jones)
1度―同年代の健康な人と同様に仕事ができ、歩行、階段の昇降も健康な人と同様にできる。
2度―平地では同年代の健康な人と同様に歩行できるが、坂や階段は健康な人と同じ速さでは歩けない
3度―平地でさえも健康な人と同じ速度では歩けないが、自分のペースでならば1㎞以上歩く事ができる
4度―休みながらでなければ、50m歩けない
5度―話をしたり、着物を脱いだり、身の回りの事をするにも息切れがする

睡眠のリズム

2021.06.13 | Category: 養生法

睡眠は、脳や身体の疲労回復をする為に必要な生理現象で、心身の養生として基本的な事です。

生体には、午後1~2時頃の小さな眠気と夜間の大きな眠気が12回あり、それが自然な睡眠リズムです。

夜間の睡眠では深い眠りが起きる最初の3時間に成長ホルモンが分泌されます。

このホルモンは思春期の身体作りに必要ですが、その後も脳や身体の組織の修復、強化、増殖には欠かせません。

しかし加齢が進むと眠りが浅くなり、このホルモンの分泌が減少してくるので、夜の睡眠をしっかり取る事が養生に繋がってくるのです。

夜の深い睡眠をとるひとつとして15~30分の昼寝です。

老人大学という高齢者の集まりで、心理テストから意欲的なグループと消極的なグループを選び、睡眠の状態を調べたところ、意欲的なグループの方が昼寝を取る率が高かったのです。

更に昼寝には決まった時間に取る積極的昼寝と襲って来る眠気に負けて昼寝を取る消極的昼寝があり、老人を二つのグループに分けて、夜間の睡眠の状態を調べたところ、積極的昼寝をとった方が、不眠の訴えが少ない事が分かりました。

睡眠リズムをきっちり守る事で、夜の睡眠がスムーズに行くからと考えられています。

また睡眠には体温リズムも関係し、昼間活動的に運動すると体温は上昇し、夜になると低下しますが、その変動が大きい程熟睡できます。

運動する時間帯は最も活動が高まる午後が良いとされています。

最近では2000~3000ルクスの人工光線が人の生体リズムを強く同調させる事が分かり、昼間の太陽光線を浴びる事が夜間の深い睡眠を取る為には必要不可欠なのです。

この事からも日中は活動的に運動をし、趣味を持つ等意欲的な生活で生体リズムを強化する事で、質の良い睡眠をしっかり取ることが養生に繋がるのです。

ウオーキング

2021.06.13 | Category: 養生法

運動して筋肉を鍛える事は全身の養生になります。

筋肉は第2の心臓といわれるように心臓循癩器系に影響しています。

特に筋肉の70%が脚にあるのでウォーキング等で下半身を鍛える事は重要です。脚の血液は静脈の静脈弁が逆流を防ぎながら、筋肉ポンプ作用で心臓に戻ります。

老いは足腰からといわれますが、その筋肉が衰え減少してくると筋肉ポンプ作用も低下して、心臓に負担をかけて血圧の上昇に繋がるので、下肢の筋肉を鍛える事が養生になるのです。

また、歩いたり、立ったり、座ったり、交互に手と足を動かす、身体のバランスを取る等、脚、腰、背中等の筋肉や腱から、身体の姿勢を正そうとし脳に情報が行き、その刺激が脳の活性にも役立つのです。

運動不足でその情報が少なくなってくると脳の機能低下の原因になったり、起立時にバランスを崩して転倒し、骨折を起こす危険が増加するのです。

女性では閉経後に骨組夥症対策として、食べ物からカルシウムを摂りますが、その吸収を良くする為には適度な運動が重要です。

運動をして荷重をかけると骨芽細胞の活性化と骨の圧電位の発生により骨形成が促されるのです。

閉経後の女性が1日平均25分以上のウォーキングをする事で骨量の低下を防止するだけで無く増加させたという研究報告があります。

ウォーキングは下半身の筋肉増強、骨の強化と共に血液循環を改善し、脳の活性化に役立つ養生法です。

当院のスケジュール