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生活習慣病と遺伝子

2021.06.16 | Category: 生活習慣病

同じ様な生活や環境であってもある人は病気になり、ある人は健康です。それは偶然と言うよりも、遺伝子のせいだといえます。

ヒトゲノムの解析が終わり遺伝子の研究が進むにつれて、ほとんどの病気が遺伝子と関係があると言う事が分かってきています。

ひとつの遺伝子の変異や異常が、ある病気と一対一の関係をもつ遺伝性の疾患は1万種類以上といわれますが、既にその約70%がどの遺伝子に対応しているのかが分かっています。

しかしヒトのゲノム配列は個々人で微妙な違いを持っています。

それが多型と呼ばれる違いで、一対一に結び付かないまでもある種の病気のなりやすさの原因になっているのです。

例えば高血圧の原因には水一電解質代謝の不具合、交感神経系の影響、インスリン関連等が複雑に絡み合っていますが、それら本態性高血圧と関連があると見られる候補遺伝子だけでも20以上があるのです。

個人によっては複数の多型を持つ事も多く、そう言う人は生活習慣のリスク(喫煙、肥満など)が相乗的に働いて生活習慣病になってしまいます。

ある人にとっては食塩を減らせば血圧が下がるのに別の人では下がり難い、と言う様に個人によって違いが出て来るのもこの遺伝子の多型によるのです。

糖尿病をはじめ、生活習慣病と言われる疾患はこの遺伝子の多型が関連している事は間違いない様です。

今は遺伝子診断によって自分の遺伝子の型が分かってコントロールの参考にします。


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