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癌の予防吋策の大きな柱として癌の集団検診があります。地方自治体で保健事業の一貫として胃癌の検診からスタートして、地方自治体によってばらつきがあります。
現在では乳癌、子宮癌、肺癌、大腸癌も集団検診の対象として行われています。
この集団検診の有効性に対して一部専門家は疑問を投げかけていましたが、厚生労働省の研究班も厳しい評価を下しました。
この中で、胃癌、子宮頸癌、大腸癌での有効性は認められましたが、肺癌、乳癌、子宮体癌については有効かどうかの証明が出来無かったのです。
この有効性が認められたとする胃癌についても、調査そのものに疑問を投げかけている医師もいます。
ある団体が約18000人を対象に行った調査では、厚生労働省のデータより早期胃がんの見落としは、遥かに多かったのです。
この様に検診の信頼性そのものが揺らいでいるのに厚生労働省としては検診の必要性を損なうものでは無いとしています。
誰の為の集団検診なのか実にいい加減なものです。慶応大学放射線科講師近藤誠先生も語っています。
平成30年度の国民医療費は42.6兆円で連続更新中で更なる超高齢社会になれば医療費の負担は増加していきます。
その予防策として早期発見、早期改善という事で定期的な健康検査 をしてきましたが、発症や進行には生活習慣がかなり係わっている事が明らかになり、成人病は生活習慣病という用語に変わりました(1997年)。
米国の医学者であるプレスローが7つの健康習慣を実践するほど疾病の罹患が少なく、寿命も長くなる事を報告しています。
その習債とは1適正な睡眠時間 2喫煙をしない 3適正体重を維持する4過度の飲酒をしない 5定期的にかなり激しい運動をする 6朝食を毎日食べる 7間食をしない事で、健康作りには栄養、 運動、休養が基本の様です。
調査によると健康に気を付けている人は65%ですが、その内積極的にやっている人は16%しかないと言う事です。
生活習慣は個人の問題になりますが、生活習慣を改善する必要性を感じながらもなかなか変えられない様です。
実際に生活習慣を変える為にはどの様に行動して良いのか分からない場合や職場で環境の為に変える事が出来ない事がある様です。
世の中の清潔志向で、巷には抗菌グッズが溢れています。台所用品は言うに及ばず、レストランのメニュー用紙にも抗菌作用のある材料が使われる様になりました。
これらの抗菌剤は化学物質ですから、それ自体の環境ホルモン的な作用が心配されています。
しかしそれと共に抗菌剤で細菌をコントロールすると言う事自体、大きな問題を抱えていると言えます。
そもそも抗菌剤を添加したからと言って、感染症が減るという確証はありません。
しかし、その抗菌剤によって細菌叢に変化が起こる危険性が高くなる事は確実です。
抗菌剤に弱い細菌は抗菌剤によって排除される事になりますが、抗菌剤に耐性を持つ細菌と競合していた場合、その耐性菌の繁殖を促す事にもなります。
その耐性菌が病原性の物であれば、病原菌だけが生き残る事になるのです。そうなればその抗菌グッズ自体が病原菌の温床となる訳です。
しかも、抗菌剤に耐性をもつ細菌遺伝子には同時に抗生物質の多剤耐性菌である事が多いので、抗菌剤にも抗生物質にも耐性のある細菌が生き残ってしまう事もあり得るのです。
そもそも生活の中から全ての細菌を取り除く事等は不可能なのですから、病原菌を除きつつ無害な細菌との共存を考えた方現実的かつ健康的だと言えます。
日本では食品衛生法において厚生労働省が「危害分析重要管理点」と訳したが、海外の事情に詳しい専門家は「危害要因分析必須管理点」と訳している。
食品の安全性を向上させるのに、アメリカの宇宙開発で生まれた高度な衛生管理システムの国内普及を支援するする法案が、平成10年5月(7月1日施行)に5年間の時限法として制定され、平成15年6月に更に5年間延長する改正法が公布された(平成15年7月1日施行)このシステムを導入する食品加工メーカーに低利融資等を行うことになっています。
そのシステムは「HACCP(ハサップ又はハセップ)といい、93年には国連食料農業機関と世界保健機関が開いた国際食品規格委員会がこの方式を噂入導入するガイドラインを決議し、今では世界の主流になっています。
このシテムは原材料、工程、製造環境、従業員、保管等のそれぞれの過程で、細菌汚染等「危害」に結び付く項目を全て特定して発生を防ぐ管理手続きを定めて監視する事です。
例えばハンバーグを加熱する現合、中心温度が75度で1分間加熱 すると病原性大腸菌は死滅します。
それをひとつずつ検査するわけにはいきません。ハンバーグの厚さを1㎝、鉄板の温度を120度、焼くのは3分と決める事で、中心温度が75度になる事が分かれば、それを重管理点として守る事で品質管理をするのです。
調理や保管温度などの作業ごとの細かな基準をつくり、チェック表に記録し厳しく管理するシステムです。
メーカーにとってマニュアルを作る作業にはかなりの費用が負担になりますが、安全な食品を提供して行く上で徹底すべきです。
嫌われ者の害虫の筆頭にあげられるのが、ゴキプリでしょう。3億8千万年前から地球上に生息していて「生きた化石」といわれ、その形態は先祖からほとんど進化せずに今日も繁栄し続けています。
高温多湿のジヤングルに適応、夜行性で暖かくて水と食物の豊富な所ならどんなと所にでも巣くうのですが、現代の日本のように冷暖房力行き届き冬でもそれ程寒くならない土地ではゴキプリも大変住み良い様です。
ことに地球が温暖化傾向にあり、昔なら南の土地にしか居なかった種のゴキプリが北上傾向を見せています。
調理台の引き出しや開き、流しの下や冷蔵庫の央、テレピやパソコンの中、等にも潜みます。
ゴキブリの体に付いている病原菌を調べた所、コレラ菌,赤痢菌,サルモネラ菌,ポツリヌス菌・大腸菌等非常に多くの病原菌が見つかっていて、食中毒の権化のような存在なのです。
対策としては、台所を綺麗にし、寝る前に食器や生ゴミを片付け、流しを乾燥する様にすればゴキプリも住み難くなります。
ゴキプリ捕獲器にかかりにくい時は、他に美味しい物がある筈なので点検をしてください。。
ホウ酸ダンゴは乳幼児やぺットのいる家は誤食の危険性があります。
ゴキブリ対策の薬では米国のサイアナビット社が開発したヒドラメチルノン(商品名コンバット)で、フィプロニル(商品名コンバットハンター)が効果的です。
コレラが日本に初めて入って来たのは開国46年前の1822年長崎で、その時は京阪地域までに犠牲者が広がっています。
その後もコレラの世界的大流行の度に日本中で感染者が出て、明治時代では数年毎に数万人から数十万人ずつの死者が出て人々から恐れられていました。
日本では明治前半に当たる時期、世界ではコレラを始め致命的な伝染病の病原菌が発見されて、その発見で撲滅すべきは細菌であるとターゲットを絞れる様になっていきました。
コレラの流行は国の存亡にも関わる事で、文明国家である為には伝染病の撲滅がなんとしても必要でした。
つまり個人の健康の為だけでなく、国家や組織を病気から守るために「衛生」というシステム力も必要となったのです。
それまで個人の「養生」として考えられていた健康法は、「衛生」システムとして国家事業になっていきました。
明治以来、漢方が認められずに西洋医学中心になっていったのは、漢方には消毒や毒物分析という考え方がなく防疫と言う事が出来ない、つまり漢方では個人の病はともかく、国家組織を守れないという点で国家の要請に応えられないとみなされた面があった様です。
富国強兵の元、衛生はまず軍隊で徹底され、生産を支えるエ場現場の衛生などが優先される事になり、民間に浸透していくのはもっとずっと後になります。
結核は今や地球的規模で蔓延しており、全世界では年間800万人の結核患者が発生し200万人が死亡しています。
年々増加する傾向にあり、今後10年間で3000万人以上が結核で死亡すると予測されています。
主な要因としては、開発途上国における人口急増とエイズの流行で、栄養不良により抵抗力の弱い者が増加、HIV感染で免疫機能が低下した者が増えている事が上げられています。
WHOは1993年に「世界結核緊急事態宣言」を行ない、結核対策の強化を強く訴えました。
日本では明治,大正・昭和と過去数十年間に渡り結核の流行が続き、1950年頃までは死亡原因の第1位を占めていました。
戦後の栄養状態の向上と化学療法の徹底により、患者数は激減したのですが80年代位から逆に高齢者の患者が増える傾向にあります。
これは若い時に感染し発病に至らなくても、結核菌は潜伏感染の状態で体内で長期間過す為、高齢になって体力が低下すると菌が活動を開始、発病すると言った事例が数多くあるからです。
WHOが開発途上国における結核対策として推進している「短期化学療法による直接監視下医療 (DOTS)」は、患者が医療従事者の目前で服用する事を確認しながら行なう医療方法です。
患者に薬を渡してしまうと、勝手に飲むのを止めてしまう為本人が改善しないだけで無く耐性菌を作ってしまうからで、薬剤耐性結核菌の拡大を防ぐ事が今後の国際間の重要課題です。
O-157による食中毒が毎年発生していますが、食中毒の原因はO-157だけではありません。給食等の集団食中毒ではマスコミにも報道されて注目されていますが、大事に至らなかったり報告がなされない家庭での食中毒はもっと頻繁に起こっていると考えられます。
中でも腸炎ピプリオ菌やサルモネラ菌による食中毒は特に多いものです。ましてや世界中で見ればまだまだ致命的な病気である事には変わりありません。
そこでWHOでは「食品の調理に関するWHO黄金律(ゴールデンルール)として10のルールを提唱しています。
特に幼児、老人、妊婦、免疫が低下した人に対しては十分守るべきだとしています。どの項目も当たり前の事の様ですが、ついおざなりになりがちな事でもあり ます。
しかしこれが食中毒から最も確実に身を守る方法だと言えます。
1,安全性に注意して加工処理された食品を選ぶ。
2・食品を徹底的に調理する食品の全ての部分が70℃以上になるような調理。
3・調理された食品はすぐに食べる。
4・調理された食品は慎重する。4~5時間以上の保存は60℃で以上か10℃以下で保存する事。
5・調理済みの食品は完全に再加熱する。
6,生の食品と、調理済みの食品との接触を避ける。ただ触れるだけでなくまな板や包丁による媒介も注意 。
7・繰り返し手を洗う
8・台所の全ての表面を常に清潔に保つ
9・昆虫とネズミと他の動物から食品を保護する
l0・安全な水を使用する
今の日本の食べ物は質、量、共に豊かになり、栄養やエネルギーを摂る為より嗜好性が強く求められています。
様々な食べ物や料理法が流行を生み、やれイタメシだ、エスニックと人々の好みも多様になっています。
それこそ世界中の食材が家庭の食卓に上ってします。
確かに豊かさの象徴でもある食ですが、昔は帝王病と言われた痛風や糖尿病等のいわゆる贅沢病が普通の人々に激増する時代になってしまいました。
食べ物には栄養や嗜好を満足させる事の他に生体の恒常性維持や生理機能の調節作用があり、これは食の三次機能といわれています。
近年・農学、医学、薬学など広い分野で研究は進められ、食べ物についても様々な研究成果がでてきています。
環境汚染等で、食べ物そのものが危うくなっていますが、それでも我々の健康を稚持する基本の最も大切な物が食である事は変わりません。
老化や癌、動脈硬化、感染症、白内症等多くの病気に係わっている活性酸素は体内で速やかにその害を中和させなければなりません。
その中心となるのがビタミンC、β-カロチンです。活性酸素にいち早く結びついて無毒化してくれるのがビタミンEで、酸化したビタミンEをCとβ-カロチンがサポートします。
βカロチンは体内でビタミンAになりますが、抗酸化の働きとしてはβ-カロチンの方が強いカを持っています。
これらのビタミンを効率よく働かせる為にはその吸収のタイミングを知る必要があります。まずビタミンCは2 ~3時間で血中濃度が最高になります。
ところがEは摂取後6~9時問後、またβ-カロチンでは24~48時間後にしかピークに達しません。
つまり酸化から身を守るには吸収の時間差を考えてこれらのピタミンがいつも不足しないようにしておく必要がある訳です。
特に水溶性のビタミンCは蓄積される事無く、余った分は尿で排泄されてしまうので、いつも不足させない様に気をつける必要があります。
またピタミンAが体内で不足しているとβ-カロチンはピタミンAを作る方に費やされてしまいますから抗酸化作用の為にはピタミンAを不足させない様にする事も大切です。
また余り強くありませんが、ビタミンB2にも抗酸化の作用があり、特に脂溶性のピタミンEが働きにくい水晶体ではB2が酸化を防いで白内障を防ぎます。