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最近急増している女性の病気に子宮内膜症があります。
NHKのためしてガッテンでは月経のある女性の10人に1人がかかり、患者数は260万人に昇るとありました。
年齢は20~30代が最も多く診察を受けている人は60万人なので200万人の女性が重い生理痛と受け止め市販薬等で済ませている事になります。
子宮は、生理が近づくと排卵に備え子宮内膜の細胞が増殖して子宮壁が厚くなり、排卵が終わると厚くなった内膜が剥がれ落ち体外に排出されて月経になります。
ところがこの内膜と同じ細胞が子宮以外の卵巣、輸卵管、更には膀胱、大腸などの器官で増殖し、生理の時にー緒になって剥がれ落ち、その際に激痛物が腹空内に溜まって炎症や癒着を起すのです。
その痛みは激しく、腹腔鏡で子宮内膜症があると確認された324人のアンケートによると10人にl人が救急車を呼んだ事があり、4人にl人が転げ回る程の痛みで鎮痛剤も効かない程だそうです。
原因は今のところハッキリとは解明されていませんが、
⑴子宮内膜移植説:通常生理の血液は逆流しませんが卵管の方に逆流して腹部に浸潤していきます(ガッテン放送)。
(2)体腔上皮説:腹膜が子宮内膜に変化してしまう。
(3)アレルギー説になります。
この内膜症を改善する時に、経口避妊薬ピルを用います。ブロゲストロンというエストロゲンに拮抗するホルモンを投与することで症状が緩和する事が分かっています。
その事から、ホルモンバランスの乱れが関係していると考えられています。また環境ホルモンとの問題も指摘されています。
日本では50才代になると義歯を使う人が増え、80才代では7割の人が総入れ歯になってしまいます。
義歯になると咬合力は4分の1から6分のlになってしまい健康な歯の力とは比べものになりません。
噛めないと栄養素、中でも特に蛋白質、ビタミン、ミネラル等が不足する上に、消化器官に負担を掛ける事で栄養状態は益々悪化してきます。
また唾液の分泌が減る(60代では20代の10分のl)と口中の粘膜に滑らかさが無くなり、食べたり話したりする事が困難になり、免疫力も低下します。
しかも噛まない事で脳の活動が低下し、記憶力等も悪くなりQOLが低下していきます。
また唾液は入れ歯と歯茎の接着剤の役目もしていますが、唾液が少ないと歯茎の粘膜を傷め、歯茎の血流も悪くなって益々萎縮し、入れ歯が更に合わなくなってしまいます。
例え良くフィットする入れ歯を作っても、歯茎は老化によって萎縮していきますから、5年も使っていると合わなくなってくるのが普通です。
全身の健康の為にも入れ歯は合わなくなったら我慢せず、定期的に調整してフィットさせておかねばなりません。
た歯が抜けたままにしておくと残った歯が動いたり、噛みあわせが悪くなるので部分的にでもきちんと入れ歯を入れておく事も大事です。
これまで減少し続け、恐れるに足りない過去の病気だと思われていた結核ですが患者数は減少していますが鈍化してきています。
患者数は22、681人で、日本は先進国の中でも群を抜いて高く、アメリカの4倍になります。
学校や病院、老人ホーム等での集団感染が多数報告されていて、結核は決して過去の病気とはいえません。
しかも最近の結核では抗生物質が効かない耐性菌も出て来ているのでますます深刻です。
日本で結核が増加に転じたのは高齢化が大きな要因になっています。
結核はしぶとい菌なので加齢で体力が弱まったりするといわぱ日和見感染的に発病することになります。
現に結核を発病している半数以上が昔結核が蔓延していた時代を生きてきた高齢者です。
また最近では高齢者だけでなく不摂生やダイエットによる体力低下を招いた若者などにも感染者が増えています。
結核に対するリスクの高い人は高齢者、糖尿病患者、肝臓や腎臓機能障害の人、腎透析を受けている人、副腎皮質ホルモンを服用している人、エイズなどによる免疫系にダメージを受けている人達です。
肘や膝等の関節痛は、痛みの部位がぼんやりしていて患者さんもハッキリここが痛いと指摘出来ない事が少なくありません。
関節痛には捻挫や関節炎の様な自発痛、動かした時に痛い運動痛、体の自重で痛みを感じる荷重痛があります。
これらの痛みには、関節を包む関節包に直接分布している神経や関節包に密着している靭帯や腱、筋肉の神経が関与しています。
更に関節周囲から間接に入り込む血管にまつわり付いている自律神経の枝が発する痛みもあります。
これらの痛みを感じる神経は関節包と靭帯に分布している太さの違う四つの神経の型があります。
その中で、Ⅳ型は髄鞘の無い細い神経線維で、侵害刺激を感受すると痛みの信号を発生させます。
切ったり刺したりした刺激には敏感では無く、捻りや引っ張りに高感度です。
ところで関節面や半月板などの軟骨には痛み受容器が無く痛みを感じる事はありません。
関節症で関節軟骨が変性すると、自発痛が起こるのは関節運動が滑らかで無くなる為に、敏感な関節包や靭帯に異常な捻りや引っ張りを起こし、とり巻く腱や筋肉も緊張して痛みを起こすからなのです。
ですから、痛みの部位が動かし方によって移動する為、ハッキリここが痛いと言えないのです。
また、この様な状態が持続すると関節炎になり発痛物質のブラジキニンやプロスタグランジンが関与して慢性的な痛みになるのです。
動物実験で明らかにされた興味深い報告かあります。
ラットを自由に動ける状態で電気ショックを与えると交感神経系が亢進します。
しかし、そのラットを拘束して同じ刺激を与えると、副交感神経の興奮を示す徐脈が現れたのです。
この結果から、「闘争か逃走」の選択が出来る内は、交感神経が優位に興奮するのですが、拘束されて戦う事も逃げる事も出来ない絶望的な状態になると副交感神経が優位になるのです。
人の場合も、実験的に暴力的な映像や臨終や交通事故の映像を見せられると副交感神経が興奮して心拍数が減少したと言う報告があります。
また痛みを感じたり、痛みを予感するだけで副交感神経の更新が起こる事があります。
つまり強い心理的ストレスや耐えがたい痛みを受けると心拍数の減少や不整脈が現れるのです。
更に副交感神経の持続的な興奮は、血圧の低下、排便・排尿、消化管運動の亢進、消化液の分泌亢進、喘息発作等も起こします。
過剰なストレスは不安や絶望感などの情動反応を引き起こすばかりで無く、身体の恒常性が乱れ、その不快さからよりひどい情動反応を引き起こす悪循環に嵌る可能性があるのです。
肛門の病気で誰にでも出来やすいのが痔核、一般にイボ痔と言われ成人の50%は痔核とも言われています。
原因は今まで直腸や肛門の静脈叢が鬱血してコブを作り、それが固定化した物と言われてきましたが、最近はクッション説が主流になっています。
肛門は便が漏れない様に内括約筋、外括約筋のニ重構造になっています。
その内括約筋の内側の粘膜下部分は柔らかいクッションの様な役目をします。
丁度水道では固い蛇口の間に柔らかいゴムで出来たパッキンを挟んで水漏れを防いでいる様に、その構造と同じ様になっているのです。
しかし、排便で習慣でいきんでいるとこのクッションを支えている組織が段々と弱くなって来るのです。
その為にクッションが断裂したり、膨らんだ部分が便でこすれて出血したりと肛門の外にクッションの部分が脱出するのです。これを痔核というのです。
このクッションの部分は誰にでもあり、痔の元は全ての人が持っている訳です。
痔核にならない為には生活習慣が大切で、食物繊維を多く含む物を食べて便秘を防ぐ、排便の仕方も20~30分もトイレで頑張らないで、3分いきんで便が出ない場合は次に回します。
便が残った様な感覚があるのは緩んで大きくなったクッションが肛門を剌激しているのです。
身体の各所が老化して行くのと同じく、眼も歳を取ります。
眼は近くを見ようとすると輪状の毛様体が緊張して輪が小さくなり、それに繋がるチン小体が緩んだ結果、水晶体が自らの弾力で膨らみ、それにより近くの物にも焦点が合います。
それが老化すると水晶体が徐々に硬くなり、弾力を失って膨らま無くなります。
水晶体が最大に膨らんだ時、ピントが合う一香近い点を近点といい、これは10歳の時8cm位で、20歳で10cm、30歳で14cm、40歳で20cmと遠ざかり、50歳前後から一挙に50cmに遠ざかってしまいます。
この近点より近くの物にはピントが合わなくなり老眼鏡の使用になります。
水晶体が膨らまない分、凸レンズで補えば良いのです。
近視だった人が老眼になった時は、本を読む時に近視用眼鏡を外さないと良く見えません。
しかし良く見えた人や遠視だった人が老眼になった場合は、遠くの物を見る時には何も掛け無くても良いのに近くの物を見る時には老眼鏡が必要になります。
40代になって、新聞や本を読んだ後に眼が疲れると感じたなら、眼の老化が進んで来たというサインです。
風邪やインフルエンザに罹ると局所症状と共に、全身症状ある発熱、食欲不振、倦怠感、睡眠誘発等出てきます。
この様な全身症状が現れるのは、リンバ球が細胞外に放出するサイトカイン系の物質が情報伝達物質として脳に信号を送り、免疫反応を起こす為だと分かってきました。
このサイトカインと言えば、インターロイキン、インターフェロン等がありますが、これらの作用に、発熱、食欲抑制、睡眠誘発、痛覚増強等があり、更に副腎皮質刺激ホルモンの分泌促進、成長ホルモンの促進、甲状腺刺激ホルモンの分泌抑制等神経分泌系への作用が実に多彩です。
風邪等の症状はサイトカインによりこの様な生体防衛が作動している為に起こるのです。
ところで、鬱病にはメンタルストレスがきっかけで発症しますが、甲状腺機能障害や内分泌疾患、ビタミンB12欠乏、季節性、脳血管障害などが関与している事も多々あります。
また、鬱病には脳の神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンなどが関与している事が分かっていますが、これらの伝達物質にインターフェロンやその他のサイトカインが作用することが明らかにされています。
ですから風邪やインフルエンザをきっかけに鬱病になったり、より悪くなる事は不思議では無いのです。
慢性肝炎の薬としてインターフェロンが特効薬として脚光を浴びたのですが、副作用として一部の方が鬱病状態になり自殺者が出る等一時期問題になったのもこの作用の為だったのです。
高齢化と糖尿病の増加で、腎臓病が増えています。
高齢になると腎巌の機能が低下します。
糖尿病では血糖のコントロールが上手く行かないと10~15年で糖尿病性腎症になるので、全体として腎臓病が増えているのです。
しかし腎臓病はかなり悪くならないと症状が出ないので血圧が高い人や糖尿病の人は自分でも尿検査をする様にすれば健康管理に役立ちます。
試験紙は薬局等で市販されているので、利用すれば簡単に検査する事が出来ます。
この検査紙は尿の中に赤血球や蛋白質が含まれて無いかを調べる物で、蛋白質は腎臓病の初期でも出る事が多いので自分で行う検査としてはかなり確実性の高いものと言えます。
特に朝一番の尿で調べるのが良いでしょう。
正常な体でも、激しい運動や過労、発熱の時にも蛋白質は出る事がありますが、異常として確認出来れば速やかに手を打つ事も出来ます。
一旦腎臓痢だと言う事になれば、ダメージを受けたネフロンを回復させる事は出来ませんが、残った機能を悪化させない様にするしかありません。
血圧をコントロールする事は勿論ですが、蛋白質を減らす事も必要になるでしょう。
蛋白質は動物性の蛋白質より植物性の蛋白質の方がネフロンヘの影響は少ない様です。
肥満を示す指数として使われているのがBMI(体格指数BODY MASSINDEX)です。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められ、26.4以上が肥満と判定され、体重75kgで身長170cmの人でBMI26になります。
BMI22の場合は一番病気が少ないという疫学調査があり、BMIが26.4以上の肥満者は26.4未満の人の約2倍の生活習慣病を起こす事が明らかになっています。
特に男性では40歳以降、女性では55歳以降から起きる肥満は内臓脂肪の増加で、の脂肪が生活習慣病に大きく関係しています。
内臓脂肪は溜まりやすく燃えやすいのが特徴で、分解する時に遊離脂肪酸が出るのです。
この遊離脂肪酸が肝臓でのインスリンの働きを弱める為にブドウ糖が血中に放出されて、糖尿病の原因になって行くのです。
また、肝臓ではこの遊離脂肪酸を原料に脂肪が再合成され、この脂肪が高脂血症、脂肪肝を作ります。
中年以降には食べ過ぎ、飲み過ぎには注意する事と、ストレスを貯めない事です。
過剰なストレスがあると脳でセロトニンというストレスを和らげる物質が減ります。
ネズミの実験で、このセロトニンが甘い物やアルコールで増えるという結果があります。
仕事の後のアルコールはこの為なのですが、この一杯が内臓脂肪につながるのです。