- Blog記事一覧 -12月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 2の記事一覧

12月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 2の記事一覧

快適な睡眠の為に

2020.12.22 | Category: 高血圧

血圧は昼間に比べて夜の睡眠中は下がっています。昼間は交感神経の働きで心臓の拍動を高め、末梢血管を収縮させるのに対し、夜間は副交感神経の働きで心拍数は落ち末梢血管も拡張するからです。

高血圧患者にとっては血管への負担が軽くなるのでホッとする時間ですが、快適な睡眠の為に注意する事がいくつかあります。

まず、重い布団をかけていると酸素消費量が多くなるので、心臓に余計な負担をかけます。高い枕をしていると、首から上に必要な血液を送る為に、血圧を上げようとしてしまいます。

高血圧者で無くても、重い布団や高い枕を避ける事は身体の休息には大切な事です。そして副交感神経は心臓や血管の働きを抑えてくれますが、血液の濃度まではコントロールしてくれません。

普通の人でも睡眠中にコップ1杯の汗をかきます、睡眠中の血液濃度は明け方に最高になり、ドロドロしてきます。

特に高血圧者は動脈硬化もあって血管が狭くなっていたり、血管壁がデコボコしていたりで、血流が悪くなっています。加えて疲労が溜まっていたり、夕食にこってりした物を食べたりしているとより一層血涙が悪くなり、最悪の場合、心臓が酸欠状態に陥って明け方に発作を起こすと言う事もあります。

これには、寝る前にコップ1杯の水を飲む事と、夕食は軽めに済ませるという習慣を付ければ、防ぐ事が出来ます。特に汗を沢山かく夏には、この水分補給がとても大切です。

高血圧と運動

2020.12.22 | Category: 高血圧

生活習慣病の大きな原因のひとつが運動不足です。

運動をすると体内でタウリン、プロスタグランディンE、ドーパミン等の降圧物質が作られます。タウリンやプロスタグランディンは血管を弛緩させる働きがあり、ドーパミンは利尿作用があってナトリウムの排泄を進めるので血圧が下がると考えられています。

軽症の高血圧であれば食事療法と共に運動を持続すれば薬を用い無くても済む場合もあり、例え降圧剤が必要な場合でも運動する事で薬の量を増やさずに済んだり、目標まで下げられ無かった血圧を理想値に近づける事も可能です。

アメリカの指標ですが体力や身体の機能を向上する為なら中等度~強度の有酸素運動を20~60分週3~5回行う事また、病気になるリスクを減らす為ならば中等度の運動で合計30分以上を(8~10分の断続的な運動でも可)毎日行う事が推奨されています。

ハードな運動はかえってマイナスですが、運動量が多過ぎる為にその効果が無くなると見なされるのは1週間あたり3000kcalのエネルギー消費ですから、合併症等の無い人の場合、相当の活動量までは体力改善に有効だといえます。(速歩1時間で350~4ookcalの消費)

腹式呼吸で血圧を下げる

2020.12.21 | Category: 高血圧

ヨーガや座禅で行う腹式呼吸法が血圧を下げる効果があります。

本感性高血圧の人に不安や緊張があると交感神経が緊張し、血圧が上昇して、呼吸も胸郭を動かす胸式呼吸が多くなってきます。

この時に深くゆっくりした腹式呼吸にすると、必要な酸素をうまく取り込こむことで、その酸素濃度を感知する頚動脈にあるレセプターから延髄にある呼吸中枢、循環中枢に情報を伝えます。

またこのゆっくりした呼吸の刺激が視床下部にも影響して、交感神経と副交感神経とのバランスが良くなり、血圧の低下や血流の改善に効果があると言われています。

腹式呼吸は、二次性の高血圧の人を除き、ストレスで高くなった血圧を正常化するのにも役立つ効果があるのです。腹式呼吸の基本は、腹をゆっくり膨らませながら、十分に息を吸い、ゆっくり腹をへこませながら息を吐き出します。

普段の生活の中で、自然にこの呼吸が出来る様になるには訓練がいりますが、慣れると、いつでも、どこでも、歩きながらでも、電車の中でも出来る様になります。

一日2回、1回5分を続ける事で、体の緊張と弛緩のリズムを作り、血圧をコントロールする事が出来るのです。医療従事者にとっては、ごく当たり前の事ではありますが、患者さんへのアドバイスとしては欠かせないものです。

血圧に関するミネラル

2020.12.20 | Category: 高血圧

高血圧の人の食生活にとって大切なミネラルがカリウムです。カリウムは余分なナトリウムを排泄して血圧を下げます。

ナトリウムは細胞外液に、カリウムは細胞内液に多く含まれていて、細胞膜にはカリウムを取り込み、ナトリウムを汲み出すポンプが備わっています。

汲み出された余分なナトリウムは腎臓から排出されますが、カリウムは、その排出を促す働きもあるのです。またカルシウムも血圧を下げると言われていますが、そのメカニズムはまだ解明されていません。

ただ高血圧患者ではカルシウムの代謝異常が起きている事です。血圧の高い人は細胞内液の中のカルシウムが過剰になっています。

また、腎臓では尿から排泄されるカルシウムが多くなる為に、血液中のカルシウムが不足という代謝異常が起きているのです。血管の筋肉もカルシウムが細胞内で濃度が高くなると収縮率が高まるので血圧を上昇させます。

カルシウムの細胞内への侵入を防ぐカルシウム拮抗薬が降圧剤になるのです。天然のカルシウム桔抗薬として注目されているのがマグネシウムです。

マグネシウムにも体内のカルシウムの量を調節して血圧を下げる働きがあります。ただし腎臓疾患のある人は、カリウム、マグネシウム共、副作用が出るので注意が必要です。

睡眠障害と鬱病、鬱状態

2020.12.19 | Category: うつ病

鬱病の典型的な随伴症状が不眠です。この不眠には4つの型があります。寝付きが悪い入眠障害、眠りが浅くて何回も覚め深い眠りになら無い熟睡障害、夜中または早朝に覚めて以降眠れ無い早朝覚醒、それに夢ぱかり見ている感じがする多夢睡眠です。

この睡眠障害のなかで鬱病の特徴は、夜中や早朝に目覚めてそれ以降眠れない型である事です。

もちろん、他の3つの型も混合しているケースがありますが、早朝覚醒がほとんどの場合伴います。

その時に抑鬱気分が最も強く、後悔、自責の念、将来への悲観といった気分障害が色浪く現れます。この様に早朝覚醒時が鬱病患者にとって最も苦痛であるので、それが自殺の引き金にも成りやすいと言われています。

また、鬱病の睡眠障害には過眠状態になる場合もあり、いくら眠っても眠気が取れず、疲労感も残ったままになる事があります。

この鬱病の睡眠障害を睡眠周期で見ると、際だった特徴があります。それは正常な入眠では、最初のREM(急速眼球運動)睡眠までの時間が正常の90分~120分ですが鬱病の場合はその半分以下に短縮されています。

正常では朝になるに従ってREM睡眠の持続が長くなるのですが、鬱病では前半が長く、後半になると短くなるのが特徴です。

睡眠障害の場合では多くの場合薬を使いますが、この周期の異常を約40時間完全な断眠で調整する事が出来る事が確かめられています。

また終夜脳波を撮り、REM睡眠が起こる度に起すやり方や睡眠後半の異常なREM睡眠時に起す事でも睡眠障害が改善された事も報告されています。

鬱状態脳の中で何が起こっているのか

2020.12.19 | Category: うつ病

鬱病・鬱状態の症状が出る時、脳の中では神経伝達物質のモノアミン類の影響で脳の回路が障害されている事が分かって来ています。

モノアミン類にはドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン等がありますが、特にセロトニンとノルアドレナリンの回路の活動性が低下しています。

セロトニンを作る神経細胞は扁桃(感情に関係)や視床下部(睡眠、食欲、性欲等に関係)等、鬱状態と関係のある脳の部分に突起を出しているので、セロトニンが枯渇すればこの部分の活性が落ちてしまうのです。

ノルアドレナリンの減少もセロトニンの減少の結果といえます。また、ストレスがかかると、体は戦闘態勢を取ります。つまり視床下部は副腎皮質刺激ホルモン放出因子CRF)を出して下垂体に副腎皮質刺激ホルモンを出させます。

その刺激を受けて副腎からはコルチソールが分泌されますが、その結果筋肉はエネルギーを取り込み、食欲や性欲は抑制され、集中力を高めるのです。

鬱病、特に重症の場合、この視床下部一下垂体一副腎が活性化し、また各段階で変化していると言う事が確認されています。

つまり視床下部一下垂体一副腎系が活性化され続けていると言う事は、ストレスに対する感受性が常に高いと言う事がいえるのです。

鬱病になりやすい人ではモノアミン類が減少しやすかったり、このストレスに対する反応系の活性が高いという形質を持っているものと考えられます。

仮面うつ病

2020.12.19 | Category: うつ病

鬱病は精神的症状に身体的な症状も伴いますが、中には身体的症状が前面に出て、精神的な症状が隠される場合があります。

身体の不調という仮面が鬱病そのものを隠している事から仮面鬱病(マスク・デプレッション)と呼ばれています。

疲労感、動悸、頭痛、肩こり、腰痛、めまい、しびれ、不眠等訴える症状は多彩で、日数が経つ内に訴える症状も変わって来ます。

いわゆる不定愁訴の様な症状が起こる訳です。更年期の女性が仮面鬱病にかかると本人も周囲も更年期障害と考え、処置が遅れる場合もあります。

仮面鬱病を見極める為には精神科医でも経験が必要と言われていますが、特徴として鬱病では通常口数が減りますが、仮面鬱痢では口数が増えて、色々な症状を訴える事です。

また、鬱病になる原因のーつに身体的な疾患が関係している事がありますが、中には身体の危険を知らせる鬱状態があります。悪性腫痛が見つかる数ケ月前に抑鬱的になり、鬱病的な症状が続くのです。

これを警告鬱病といいます。誰にでも出る訳ではありませんが、膵臓癌の場合に多く見られると言われています。

鬱病で食欲不振になり、体重が減少する事がありますが、鬱病だから痩せたと思い込まないで、鬱病以外の病気も念順に置く事が必要です。

うつ病身体の好発部位と症状

2020.12.19 | Category: うつ病

うつ病は気分障害が顕著ですが、それに伴って全身の身体症状として倦怠感、睡眠障害、食欲不振、性欲減退、月経不順等がよく見られます。

また不定愁訴が最も出現しやすい部位として、頭部、頚部、腹部、胸部が挙げられます。頭部では睡眠障害、頭重、頭痛、頭部圧迫等です。

また、めまい、立ち眩み、目の前が暗くなる等もあります。腹部では、主に胃腸に関するもので、食欲不振、吐気、嘔吐、腹部膨満感、胃部停滞感、ガス貯留、便秘、腹部不快感、季肋下部痛等です。

胸部では、頻脈、心悸亢進、狭心症様疼痛、胸部圧迫感、絞め付け感等です。また上部では喉頭部緊迫感、呼吸困難感、窒息感、狭窄感等がみられます。

また、頚部に関しては、突っ張り感、コリ感、パレステジー(異常感覚)等が多く、肩周辺にも及び特に後頭部の重圧感や突っ張り感がよくあります。

これ以外にも、全身性の症状があり、目や耳の障害、上肢と下肢には神経痛、筋肉痛、関節痛、末梢のしびれやパレステジー(異常感覚)、冷然、ほてり感等もあります。

この事からもうつ病では、全身性の症状があり、更に消化器症状、次いで循環器症状が多く出現する事がうかがわれます。

言い換えればこれらは自律神経機能の不調と内分泌系の障害がうつ痢の随伴症状として表れるといえます。

ただ、施術所に来院する患者さんの中には肩こり等の身体症状が主訴である場合が多く、細かく問診すると上記の様々な症状を持っている事で仮面うつ痢や軽症うつ痢患者である事が明らかになる事があります。

また神経症の患者さんも似たような症状が伴いますが、その違いはうつ病の患者さんより多数の症状を饒舌に訴える事が特徴です。

頑張れは禁句

2020.12.19 | Category: うつ病

うつ病で注意しないといけないのが自殺です。1998年に1年間の自殺者は32、863人と史上初めて3万人台を突破しました。その後減少し2019年21.000人となり2万人を割り込むのももう少しまできています。

不況によるリストラや職場でのストレスから中高年の自殺が増加した為ですが、その原因の多くがうつ病と言えます。

うつの自殺はうつ症状の初期と回復期に多いのですが、うつ状態の人に話しかける言葉には細心の注意が必要です。

「がんばれ」といった励ましや、逆に「怠け者」と言う様な非難は絶対にしてはいけません。

“がんばりにがんばってダウンしたのがうつ病ですから、その人に「がんばれ」という励ましは、その人を追い詰める事になります。

「がんばら無くてもいいから、自分のペースでやりなさい」「ゆっくり休みなさい」といった言葉をかける事が大切です。

症状に応じては長期の休暇が必要な場合もあり、焦らずゆっくり回復に専念させる事です。

うつ症状が最も悪いときは全ての気力が失われていて自殺をする気力すらありませんが、気力が回復する時期の方がかえって自殺を実行しやすいので、回復期は特に要注意なのです。

また自殺念慮が表に出なくても、危険な場合があります。例えば糖尿病でそれまでよく血糖値をコントロール出来ていた人が薬を飲ま無くなる、必要な腎透析を受け無くなる、酒酔い運転をして事故を起こしやすい状況に持って行く等、自分の安全や健康を保て無くするのも隠れた自殺願望とも言えるので回りの人はその点も見逃せません。

身体の病気とうつ病・うつ状態

2020.12.18 | Category: うつ病

病気を苦にして自殺というニュースは珍しくありませんが、その多くはうつ状態による自殺だと考えられます。

病気になれば少なからずうつ状態に陥りやすいものですが、病気の中には、うつ状態そのものを引き起こしやすい病気があるのです。

例えばパーキンソン病や脳動脈硬化等の脳の変性による中枢神経疾患はうつ状態を伴う事が多いのです。それ以外にも内分泌の代謝異常による疾患等もうつ状態を起こしやすい病気です。

甲状腺ホルモンは特に気分に大きく作用しますから、甲状腺の機能低下は特にうつ状態を呈しやすく、女性に多い橋本病はその代表とも言えます。

うつ病と思われるものが甲状腺の機能低下によるものだと言う事もあります。また糖尿病もうつ状態を引き起こしやすいようです。

うつ病の人に糖の負荷試験を行ったところ、健康な人よりも血糖の上昇値が高いという試験結果があります。またうつ病患者の多くに耐糖能の異常があるとの報告もあります。

インシュリンの慟きはストレスホルモンであるカテコールアミン類やコルチソール等によって抑えられ、それが血糖値に影響を与える事になります。

耐糖能の異常がうつ状態の同値を下げているのかもしれません。

【うつ病・うつ状態になりやすい疾患】
中枢神経の病気→パーキンソン病・脳動脈硬化・痴呆
内分泌疾患→甲状腺機能低下又は亢進・糖尿病
ウイルス疾患→インフルエンザ・肝炎
その他→リウマチ関節炎・癌等

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