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メンタル - Part 3の記事一覧
風邪やインフルエンザに罹ると局所症状と共に、全身症状ある発熱、食欲不振、倦怠感、睡眠誘発等出てきます。
この様な全身症状が現れるのは、リンバ球が細胞外に放出するサイトカイン系の物質が情報伝達物質として脳に信号を送り、免疫反応を起こす為だと分かってきました。
このサイトカインと言えば、インターロイキン、インターフェロン等がありますが、これらの作用に、発熱、食欲抑制、睡眠誘発、痛覚増強等があり、更に副腎皮質刺激ホルモンの分泌促進、成長ホルモンの促進、甲状腺刺激ホルモンの分泌抑制等神経分泌系への作用が実に多彩です。
風邪等の症状はサイトカインによりこの様な生体防衛が作動している為に起こるのです。
ところで、鬱病にはメンタルストレスがきっかけで発症しますが、甲状腺機能障害や内分泌疾患、ビタミンB12欠乏、季節性、脳血管障害などが関与している事も多々あります。
また、鬱病には脳の神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンなどが関与している事が分かっていますが、これらの伝達物質にインターフェロンやその他のサイトカインが作用することが明らかにされています。
ですから風邪やインフルエンザをきっかけに鬱病になったり、より悪くなる事は不思議では無いのです。
慢性肝炎の薬としてインターフェロンが特効薬として脚光を浴びたのですが、副作用として一部の方が鬱病状態になり自殺者が出る等一時期問題になったのもこの作用の為だったのです。
憂鬱 ・不安 ・心配の種は尽きないメンタルヘルスを保つには現代社会は複雑で、我々に加わるストレスも多様になり心に重くかかってきています。
それが各世代に特有のうつ病や神経障害や心身症等の心の病を作り出しています。
一般にスレスは社会的な環境や状況の変動、身体的な状態、心理的な諸条件、家族関係や対人関係等によって生み出されます。
もちろん、人間は多くの場合はストレスに対してうまく適応していきすが、その能力にしても限界があります。限界を越える状態が長く続くと様々な心の病や身体的な症状が現われてきます。
最近の傾向として、子供から老人までその限界に近い所にいる事を自覚している人が激増しています。
「キレル」という状態は、心の病の身体的な表現であり、それが外に向かって暴発する事です。
しかし、大人の場合は、子供と比較して社会性がある為に、その「キレル」という状態になっても心の内に閉じ速めて悶々として心や身体の変調をきたすわけです。
もちろん、この様にストレス社会にうまく適応するために、プロザックやメラトニンなどの薬物、ストレス発散やストレス解消法が次々に流行しています。
我々の整体院も社会的にはそのような物の一つとして認知されている節もあります 。
日常的にも大変多い頭痛は、これまで筋収縮性頭痛、緊張性頭痛、心因性頭痛等に分類されていました。
l988年に名称が統一され、これらをまとめて緊張型頭痛と呼ぶ様になり、それ以外の片頭痛、群発頭痛と共に機能性頭痛に分類されてます。
さて、この緊張性頭痛はよく肩こりを伴い、後頭筋や頸筋群に圧痛やしこりがあります。
頭蓋を取り巻く筋肉の持続的収縮があり、筋肉の虚血によりブラジキニン、乳酸、サブスタンスP等の発痛物質が関与しています。
当然ながら来院する患者さんにもこの緊張性頭痛の方がかなりいます。この緊張性頭痛の発痛要因としてストレスが関連する事は古くから指摘されています。
この頭痛要因として不安障害、気分障害が挙げられます。この中でも身体表現性障害が最も多いという専門もいます。
この身体表現性障害とは心理的あるいは社会的な悩みや葛藤を隠し、そこから他人の目をそらす為に、頭痛という身体症状を表現するのです。
つまりメンタルな問題を表面化したくない思いがあり、一種の心理的防御反応と考えられています。
性格的には内向的で緊張しやすい人がなりやすく、不安感やイライラ感を随伴しやすい傾向があります。
世間一般にこの病気は、女性が実際にはそれほど太って無いにも関わらず、太り過ぎを気にしてダイエットを始める事が原因だと思われている様です。
患者の平均年令は18~19才が多く、「思春期やせ症」ともいわれ、近年大都会を中心に急増しています。
確かに肥満を恐れて摂食足させる事をしている内に陥る事がありますが、成熟拒否や「性」を拒否する心理を背景とする物もある様です。
しかし本当の原因はまだ解明されておらず、医療法・栄養法・看護法も調査研究の段階で、1981年厚生労働省が難病に指定しました。
アメリカでは800万人の患者がいて内700万人が女性で、深刻なケースの6%が命を落とすという事です。
ポップス歌手のヘレン・カーペンターがこの摂食障害で亡くなった事をご記憶の方も多いでしょう。
イギリスの摂食障害協会は「表面上、この障害は食べ物に閲するものに見えるけれども、根本的には深い心理的及び感情的な混乱がこの様な形をとって外に表われたもの」と言います。
患者は食欲を失ったのでは無く、自分に食欲を満足させる事を許す能力を失った事です。
拒食症は単に痩せたいとかほっそり美しくなりたいと脅迫観念めいた願望から起こるのでは無く、現実と何とか折り合って精神的な生き残りを図ろうとする必死の努力なのです。
ストレスと消化器と言えば、セリエのストレス学説を思い浮かべる方が多いと思います。
ストレスが加わると下垂体前葉からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が放出され副腎皮質からコルヂゾールが分泌されます。
このコルチゾールの多様な作用の中に消化器機能の調節があります。
この内胃酸の分泌亢進作用により、胃・十ニ指腸潰瘍の発症の要因になるわけです。
またストレスによる自律神経の乱れが消化器に悪いのは、副交感神経系の過剰な刺敵で胃酸の分泌は亢進し粘液分泌は減少します。
また交感神経系の刺激により血管が収縮して粘膜血流が低下し粘膜の再生能が低下します。
正に、自律神経系の両者が拮抗しながら精妙なバランスを取る事によって胃は調節されているのです。
また過敏牲・大腸症候群はストレスにより、腸管機能を調節する自律神経の失調状態等で起こります。
不安や緊張や抑圧うつ等により腸管の輸送能や腸管内庄の変化を引き起こし、それによって下痢や便秘、腹痛が起きます。
胆道ディスキネジーは、食後(とくに高脂肪食)に右季肋部痛や背部痛等が現われますが、胆のうの収縮能の異常や胆道内圧の異常等の機能的疾患ですが、うつ状態で増悪する事から心理的要因の関与があると言われています。
糖尿病はまさに国氏病といわれるほどで成人人口の約10%が罹患していると言われています。
第一の原因は高カロリー食と運動不足ですが、メンタルストレスも重要な要因の一つなのです。
糖尿病は生活習慣病ですので初期改善法として教育入院をしますが、たいした症状もないので約四分の一の患者が途中で離脱するそうです。
血糖コントロールの為の自己管理行動をアドヒランスといいますが、それができない人にはメンタルな疾患を併発している事が多 いそうです。
不安障害、うつ病、摂食障害、アルコール依存症、人格障害、心因性嘔吐、慢性疼痛、生き甲斐喪失、仕事中毒など心身医学的な医療の対象者なのです。
なかでも、うつ病は糖尿病にしばしば併発ずるといわれますが、うつ病になると副腎皮質剤激ホルモンの過剰分泌により、高コルチゾール血症になり、それがインスリン抵抗性の増大をもたらして、高血糖を招く事がよく起こります。
更に、感情の起伏により、食事、飲酒も不規則になり血糖コントコールを乱し、また引きこもりによる運動不足でも高血糖を招きます,
この様な糖尿病患者さんに対して、安易に叱ったりする事は当然マイナスになりますので、メンタルなケアを常に意識する事が大変重要です。
正に、糖尿病は飽食とストレス社会が反映した現代病なのです。
抗うつ剤のプロザックは米国で売り出され、憂鬱な気分のアメリカ人たちにとって奇跡のして広まってきました。
90年代になると「ニューズウィーク」の表紙になり、さらに一般の人にまで浸透していき、現在はアメリカだけで約500万人以上の気分障害の人が副作用も少ないという事で常用しているそうです。
ところで、脳内化学物質の中で、気分や意識等に影響を与える神経伝達物質として、ノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニンなどがあります。
これらの化学物質は、単に神経細胞にメッセージを伝えるだけでなく、その放出量により強く伝えたり、逆に弱く伝えたりするフイードバツクにも関与しています。
このなかで、現在うつ状態に関わっているといわれているのがセロトニンです。うつの人は、健康な人よりセロトニンを含有するシナプス小胞が少なく、神経の刺激に対して十分な量のセロトニンをシナプス間隙に放出する事ができません。
このプロザックはセロトニンの量を増やす作用のある選択的セロトニン再摂取阻害剤( SSRI)の一つです。
確かに、今までのうつ病薬の副作用からいえば、画期的な薬とはいえアメリカではこの薬による副作用によって自殺や衝動的暴力が起きたとして訴訟が発生しています。
がんに関する心理社会的研究は割りと早く、1950年ニューヨークのがんセンターに精神科研究ユニットが開設された事が始まりと言われています。
1960年代の初めにはたった12%に過ぎ無かったがんの告知が知る権利という社会の要求に応じて年々増えていきました。
l977年の統計によるとアメリカではがんの告知98%になっています。
告知が当たり前になれば精神的なケアの必要性が生まれます。告知では遅れをとった日本でも1986年に「日本臨床精神腫瘍学会」が結成され、その後「日本サイコオンコロジー学会」と改称され現在に至っています。
サイコオンコロジーはインフォームドコンセントや術前の不安、術後のQOL、情緒状態とがんの経過、痛みに付する対策、緩和ケア、ホスピス、尊厳死、家族へのケアなど、がんによる社会的心理的な様々な問題を包括しています。
最近のがん患者の精神疾患の合併症の統計では、がん患者の3~4割の人がうつ病や適応障害に、がんの末期には意識障害をべースにした「せん妄状態」を始めとして、約7割の患者が精神疾患を合併しています。
また情動の安定ががん患者の生存期間を延ばす事はよく知られています。その研究として「精神神経免疫学」の基礎医学的な方法論も確立されてきています。
アダルトチルドレンとはl980年代にアメリカで使われはじめた用語、Adult Children of Alcoholicsの略で、「アルコール依存症の親に育てられて成長した大人」という意味です。
クリントン大統領がみずから「自分もACだった」と、継父のときに暴力に会った事を告白したことで注目される様になりました。
しかし日本ではACはアルコール依存症に限らず、問題を抱えた家庭のでトラウマ(心的外傷)を受けながら親を気遣って成長した為、成人しても社会や家庭に適応できないでいる事を指す様になっています。
親から受けた心の傷には、身体的なもの、小理的なもの、性的なものだけでなく、育児放棄等も含まれます。
この様な親の攻撃性に晒されて育つと子どもの自己評価や自尊心は極端に低くなり、自己処罰的になったり、人との親密な関係を作る事ができなくなります。
一方で自分の怒りや不安をコントロールする事ができずに攻堅的になり、いじめ行為‥に向かう事も多いのです。
さらに自分が子どもを持った時にその子に対して同じ様な攻撃性を表わす様になります(世代間伝播現象)。
自分が直接虐待を受けなくても、夫婦間の暴力を目の当たりにした場合、多くの男桂が妻に暴力を振るう様になり、母親が暴力を受けているのを見て育った女性の場合、今度は自分自身が夫に虐待される立場に立つ事も多くなってしまうという悪循環に陥ってしまう事で、問題はより深刻になってるといえます。
不登校の問題と言えば、学校や家庭などの様々な問題が心理面に影響して起きると考えられていますが、その子僕たちの中には睡眠リズムの障 害の為に朝の目覚めが悪く不登校になる事があります。
睡眠には早寝早定型、遅寝遅起型があり、この型を決めるのは深部体温のリズムで、基本的には遺伝が関わっています。
深部体温とは直腸か口腔で計 りますが、午後6時が最高でそれから下がって睡眠に入り、午前4時に最低になりそれから体温が高くなり目覚める体温リズムを言うのですが、このリズムが前方あるいは後方にずれるのです。
今、問題になっているのが遅寝遅起型の人が勉強や夜遊びといった不規則な生活からそのリズムを狂わせた事から起きる睡眠相後退症候群です。
朝どうしても 起きる事が出来なくなってしまい、その為に学校にも遅刻する登校しても頭痛、腹痛、身体がだるいと言う事になります。
先生や回りからも「やる気がない」「怠けている」と言われる事で、長期欠席あるいはうつ病にもなります。
対処法としては患者の睡礫時面を少しづつずらして正常な時間に持って行く方法や起床時に2600ルクスの強い光を当てる事で、睡眠リズムを調節して行く改善法があります。