- Blog記事一覧 -8月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 3の記事一覧

8月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院 - Part 3の記事一覧

眠りの正体

2020.08.10 | Category:

松果体は、松の実状で長さ8ミリ、径5ミリほどの小さな器官です。

この松果体はセロトニンやメラトニンなどが含まれていますが、この両方の量の差が明暗の変化に対応して、サーカディアンリズムの睡眠周期に深く関与している事が解っています。

しかし、昼間の退屈な会議や電車の中で突然起こる強い眠気は、このリズムとは関係なく起こります。そこで、脳のどこかにこの突然の眠りを誘うスイッチがあるのでないかと研究が進められています。以前から部位的には視床下部にある事はラットの実験で明らかになっていました。

最近になってボストンの病院の研究グループは、ラットの脳細胞に活性化し蛋白質を特定する為の追跡化学物質を用いて、フォスという蛋白質が関与している事を発見しました。

このフォスは眠らせないラットでは脳の大部分にありますが、眠らせたラットには、脳全体には無く視床下部の前部にあるVPNと呼ばれる2~4万個のニューロンに大量に貯蔵されていました。

更に、このVPNは他の脳細胞を活活性化させる神経伝達物質(GAVA)も作り出していますので、覚醒、目荒め、意識に関係する、すべての神経伝達物質を制御していると言われています。

眠りの機能の最も重要な事は脳の組織の再活性ですので、眠りスイッチとしての役割もその一環として考えられる訳です。

絶対音感

2020.08.09 | Category:

絶対音感とは楽器などの助けを借りずに、音の高さや音名を識別する能力の事を言います。

普通の人の音感は相対音感で、前後の音との比較をしなければその音の高さは分かりませんが、絶対音感ではある音を聴いただけで、その音の周波数を判断してドなのかミなのか、言い表す事が出来るのです。

耳から入って来た音は鼓膜を振動させ、三半規管のリンバ液に伝達され聴細胞に伝えられます。

聴細胞に達した振動はそこで電気信号変換され、大脳の聴覚野から連合野に伝えられて情報処理されます。

絶対音感のある人の脳は、聴細胞のどの部分に電気信号が付いたのかをデジタル的に理解しているのです。

普通、言語は左半球優位で、音楽は右半球優位で聴いているのですが、絶対音感を待つ人の器合は全ての音を左半球で聴いているとか。サイレンや鳥のさえずりや雑音さえも全て音階で聴こえるのです。

この絶対音感は、3~6歳頃の幼児に音感教育をする事で身に付くと言われそれ以降はどんなに努力しても身に付かないのは、聴覚野の発達過程で臨界期があるからです。

乳幼児期に片方のみ一定期間眼帯をしているとその方の視力に回復出来ないダメージを与える様に、絶対音感の臨界期は6歳頃だと言えます。

磁気で脳の機能が分かる

2020.08.08 | Category:

脳の病気は、X線CTやMRIで脳の断面や脳血管の様子が分かり、どの部分に病変があるのか正確に診断出来る様になりました。

更に、脳のどの部分がどんな働きをしているのかも短時間で分かります。ブロードマンが大脳皮質の構造を顕微鏡で調べ、その細胞の形態や配列状態等の違いから48個の皮質領域に番号を付けて分類した脳地図があります。

この地図は運動野や感覚野などと適合すると言う事で長い間使われていましたが、これからは磁気を利用した脳磁図で一人一人のより精密な脳の機能が分かる様になって来ました。

神経細胞が興奮して活動電流が発生すると頭皮表面に磁場を作ります。その磁場の大きさは10兆分lテスラ。地球磁場が10万分の1テスラですから、極めて微弱な磁場なのです。

この磁場の検出は超伝導量子干渉素子SQUID(スクイッド)という高感度の磁場センサーで可能になりました。例えば、患者さんに視覚、聴覚、体性感覚等の刺激を与えたり、文字を読むとか、単語を聞くと言う様な刺激を与える事で脳の機能を診断して、脳磁図が作製されるのです。

この脳磯回とMRIで診断した脳の構造を組合わせる事で、1人1人の正確な機能部位を把握して改善に役立てるのです。

がん

2020.08.07 | Category: がん

世紀中にはがんは制圧されるという希望的観測もありました。
しかしそのメカニズムが明らかなるにに連れてそう簡単な事では無い事も分かってきました。
現在の医療をみても、手術とその周辺的な分野として放射線療法、化学療法、免疫療法がメインであり飛躍的な進展はしていません。
遺伝子研究によるがん関連遺伝子の存在やウイルス 感染と発がんのメカニズムなどの解明により、可能性として遺伝子診断や遺伝子療法などの新たな方法もでてきました。
しかし、がん医療の劇的な展開を迎えるにはまだ先のようです。
確かに技術レベルの向上とノウハウの蓄積によって胃がん等の様に生存率が高くなっているがんもありますが、それでもがんによる死亡率が抑えられ無いのはなぜでしょう。
寿命が延びれば遺伝子が異常になりやすい為 がんが増えるという極めて当たり前の理由も ありますが、やはりがんを誘発する因子が我々の外都環境で増えつづけていることと身体の内部環境の悪化も見逃すことはできません。
がんが増え続ける原因を考えるとやはり、この環境という言葉に突き当たります。現在のがん医療はどれも決定打でほありません。
だからこそ色な予防法や改善法が模索されています。心理療法・内分泌療法、温熱療法、漢方療法、食事療法、我々の施術も含めて代替療法と言われる部分も多く存在しているのです。

がん遺伝子とは

2020.08.06 | Category: がん

細胞が増殖するときは、近隣の細胞がある細胞に「増殖せよ」というシグナルを送ります。

この「増値せよ」のシグナルは分子レベルの伝達で、細胞表面の受容体から細胞質へ、細胞質から核へとそれぞれの遺伝子が作るタンパク質によって順存にリレーされていきます。

一方で「増殖を押さえろ」というシグナルも細胞外から届けられ、これも分子レベルの伝達で核まで届けられます。このとき、リレーのメ ンバーに異常が起こると、その遺伝子はがん遺伝子となるわけです。

つまり「増殖せよ」というシグナルが無いのに、受容体が勝手に 増殖せよ」のメッセージを送ったり、また伝達過程で自分でもメッセージを増幅させたりして過剰に伝達したりすれば、細胞は異常に増殖をはじめます。

また「増殖を抑さえろ」というメッセージを受容体が受け取れ無くなったり、リレ一過程のメンバーの異常で核まで届けられ無くなれば、これも細胞の異常な増殖をもたらす事になるのです。

がん遺伝子というのは、この促進と抑制をつかさどるそれぞれのタンパク質を産生させる遺伝子に変異が起こったということなのです。

ですから、がん遺伝子といっても、促進、抑制それぞれの経路の受容体の部分なのか、細胞質内のどの伝達部分の異常なのかで病型も違ってくるし、がん遺伝子もおびただしい数になるわけです。

がんは熱に弱い

2020.08.05 | Category: がん

徹底的な温熱療法で末期の妻を救ったという鍼灸師の先生の例がありました。

確かに、がん組織は熱に弱く、例えば42度くらいの熱でも壊死させることが可能なのです。というのもがん組織周辺に熱を与えても正常な組織は血流によって熱は運びさられてしまいます。

しかし、がん組織の新生血管は正常組織の血管より貧弱なため熱を運ぶ事がたいして出来ないので腫瘍部分だけが余計に温度が高くなります。

この事を利用して、深部加湿装置を使ってがん医療を都立駒込病院では実際に行っています。

ここではサーモトロンという温熱装置を使いますが、直径25センチの電極を上下、あるいは左右にあてて、8メガヘルッのラジオ波を照射する仕組みになっています。体は電気抵抗がある為ラジオ波が入ると熱を発生させます。

同病院の放射線診療科では患部組織に42度位の熱を与えるこの温熱療法と放射線療法を併用して手術を嫌がった、患者さんの子宮がんの改善に成功しています。

今のところ、この療法は患者さんに熱によるハードな負担をかけるので、基本的には手術不能か手術拒否または放射線単独では根治が望めない場合に限りやっているそうです。

また、皮膚がんのメラノーマに血液を体外循環装置で加温して病巣部に流す温熱灌流療法が効果をあげています。

二次がんの問題点

2020.08.04 | Category: がん

検診による早期がんの発見が増えたこともあり、がんと診断された患者さんの約半数は5年以上生存する時代になっています。

以前は、目前のがんの根絶の為に過剰とも思われるような抗がん剤や放射線による医療が当然のように行われてきました。

しかし、最近問題化してきたのが二次がんです。最初のがんが転移もなく根治したにもかかわらず、またがんになってしまう症例が増えてきています。

そこで、最初のがんに行われた医療の影響がなかったかどうかが問われてきているのです。

もちろん、二次がんは、元のがん同様の遺伝的な要因や環境要因などもあり、更に、同一の原因で時期がずれたがんや複数のがんが別の原因で起こる事もあります。

しかし、wH0の下部組織である国際がん研究機関が91年にまとめた約50種の抗がん剤の発がん性についての疫学調査と動物実験などによりアルキル化剤系などの複数の抗がん剤が危険であると報告しています。

また補助化学療法をうけた患者さんに二次がんの頻度が高いという大阪大学の研究もあるのです。今後二次がんを起こさせない為の原因解明と一次がん医療における基準作りが急務になって います。

サルモネラ菌でがん退治

2020.08.03 | Category: がん

サルモネラ菌は代表的な食中毒菌で、これによる食中毒の発生は年問約90 件、患者数3000 人にも昇ります。

発熱,嘔吐・腹痛・下痢の他に乳幼児では痙攣やショック症状を起こし、特には死に至る事もあります。

特に夏場の鶏卵は生で食べたりせずに過熱をした方が安全です。

サルモネラ菌は体内に入ると標的とする細胞を見つけてその中に潜り込んで増殖するという性質があり、それが最も恐れられている点です。

ところがこの「特技」を上手く利用して、がん細胞だけ標的にする様に遺伝子を改造することに成功しました。

米国のエール大の研究によると、サルモネラ菌からがん細胞だけを攻撃する様に3つの遺伝子を取り去り、抗がん剤の作用を増強させる遺伝子を加えました。

こうして改造したサルモネラ菌でマウス実験すると、100%がん細胞だけを狙えたのです。

がんが小さすぎで発見もできず、従って手術でも取れないがん細胞でも、この方法なら捜し出してやっつける事ができます。

また酸素無しでも生存できる嫌気性菌の性質ががん医療には最適なのです。

乳がん細胞の利用法

2020.08.02 | Category: がん

更年期に入ると老化現象として性ホルモンの分泌が不足したり、逆に過剰になったり不安定になってきます。

このホルモンの分泌異常ががんの発生に深く関わっています。例えば閉経前にエストロゲンの過剰分泌で起こるのが子宮体がんです。

この改善には基本的には手術が中心ですが、中にはホルモン剤と抗がん剤の併用により好結果をもたらした症例もあります。

この時使用したのがエストロゲンの作用に拮抗する黄体ホルモン(プロゲステロン)でした。もちろん女性だけで無く、例えば男性の前立腺がんは男性ホルモンの過剰分泌でより悪化する事は知られています。

この場合は、男性ホルモンを抑制する為に女性ホルモンのエストロゲンを投与する療法が非常に有効なのです。

更年期障害の為のホルモン療法をする場合には、乳がんや子宮がん等の定期検査が欠かせないのも、このホルモンの過不足によってがんが発生するからです。

ところで、乳がんの細胞はエストロゲンによって増殖する事が明らかになっています。そこで、乳がん細胞は思わぬ所で利用される事になりました。

実は性ホルモンと同じ働きをする化学物質で  ある「環境ホルモン」の究明の為培養された乳がん細胞が利用されているのです。

お茶の効用

2020.08.01 | Category: がん

1990年に米国国立癌研究所が発表した「デザイナーズフーズ計画では、がん予防に効果のある約40種 類の野菜や果物、香辛料、嗜好品がリストアップされました。

緑黄色野菜ががん予防の代表選手として挙げられていますが、他にもがん予防に大変有効な植物成分があり、特に注目を集めているのが、日本人の食生活に関係の深い緑茶です。

お茶に含まれるがん予防物質は「タンニン」から抽出された「カテキン」と呼ばれる独特のポリフェノールです。

ポフェノールは殺菌効果を持つ物質でフェノール基が沢山連なった化合物ポリフエノール類に、がん抑制効果の高い物が多数発見されています。

緑茶の「エピガロカテキン」、 紅茶の「テアフラビン」等はがんの 進行を抑える事が動物実験で示されました。

お茶の生産県で茶の消費量が格段に多い静岡県では胃がんの発生頻度が極めて低く、お茶の有効性が証明きれました。

緑茶にはカテキンだけで無く、がん予防に効果ありとされるビダミ ンC、ビタミンE、カロチン、食物繊維のどれをとっても非常に多く含まれています。

それもお茶の抽出液ではなく、茶葉に多く含まれているので、抹茶にする等、ぜひとも茶葉を利用したいものです。

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