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消化器 - Part 3の記事一覧
肛門の病気で誰にでも出来やすいのが痔核、一般にイボ痔と言われ成人の50%は痔核とも言われています。
原因は今まで直腸や肛門の静脈叢が鬱血してコブを作り、それが固定化した物と言われてきましたが、最近はクッション説が主流になっています。
肛門は便が漏れない様に内括約筋、外括約筋のニ重構造になっています。
その内括約筋の内側の粘膜下部分は柔らかいクッションの様な役目をします。
丁度水道では固い蛇口の間に柔らかいゴムで出来たパッキンを挟んで水漏れを防いでいる様に、その構造と同じ様になっているのです。
しかし、排便で習慣でいきんでいるとこのクッションを支えている組織が段々と弱くなって来るのです。
その為にクッションが断裂したり、膨らんだ部分が便でこすれて出血したりと肛門の外にクッションの部分が脱出するのです。これを痔核というのです。
このクッションの部分は誰にでもあり、痔の元は全ての人が持っている訳です。
痔核にならない為には生活習慣が大切で、食物繊維を多く含む物を食べて便秘を防ぐ、排便の仕方も20~30分もトイレで頑張らないで、3分いきんで便が出ない場合は次に回します。
便が残った様な感覚があるのは緩んで大きくなったクッションが肛門を剌激しているのです。
ストレスと消化器と言えば、セリエのストレス学説を思い浮かべる方が多いと思います。
ストレスが加わると下垂体前葉からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が放出され副腎皮質からコルヂゾールが分泌されます。
このコルチゾールの多様な作用の中に消化器機能の調節があります。
この内胃酸の分泌亢進作用により、胃・十ニ指腸潰瘍の発症の要因になるわけです。
またストレスによる自律神経の乱れが消化器に悪いのは、副交感神経系の過剰な刺敵で胃酸の分泌は亢進し粘液分泌は減少します。
また交感神経系の刺激により血管が収縮して粘膜血流が低下し粘膜の再生能が低下します。
正に、自律神経系の両者が拮抗しながら精妙なバランスを取る事によって胃は調節されているのです。
また過敏牲・大腸症候群はストレスにより、腸管機能を調節する自律神経の失調状態等で起こります。
不安や緊張や抑圧うつ等により腸管の輸送能や腸管内庄の変化を引き起こし、それによって下痢や便秘、腹痛が起きます。
胆道ディスキネジーは、食後(とくに高脂肪食)に右季肋部痛や背部痛等が現われますが、胆のうの収縮能の異常や胆道内圧の異常等の機能的疾患ですが、うつ状態で増悪する事から心理的要因の関与があると言われています。
胃や腸等で吸収された栄養分や毒素などの様々な物質を含んだ血液を運ぶのが門脈です。
肝臓には1分間に約1.5リットルの血液が流れ込んでいますが、その血液は代謝や解毒等の作用を経て肝静脈から心臓へと流れています。
しかし、肝硬変になると肝臓の雌雄化が進み、肝臓内の血液の流れは非常に悪くなります。
毎分約1.5リットルの血液が流れ込む為肝臓はオーバーフローして、門脈内の血圧が上がっていきます。
行き場の無くなった血液は、 心臓に向かって戻ろうとしますので、腹壁の静脈や食道や胃等の細い血管に迂回する事になります。この大量の血液によって細い血管に無理が生じ、膨らんで静脈瘤が出来ます。
このような状態が持続すると破裂してしまい大出血を起こします。特に多いのが食道静脈瘤です。
これにより、肝臓内の血液は益々減少する為、肝臓の働きが急激に悪くなり肝不全を起こしてしまいます。
胃や食道の静脈瘤は気付きにくいですが、肛門の静脈瘤や痔核の悪化は分かりますので、静脈瘤の破裂を防ぐには、肛門の状態を日々注意する必要があります。
現在分かっているだけで、肝臓は500以上もの化学反応を瞬時にしています。
化学反応の1行程の特定物質にはーつの酵素しか働かず、「酵素の基質特異性」といっていますが、そんな酵素が肝臓には2千種以上も存在しています。
ところが「チトクロームP450」と名付けられた酵素に限って相手は一つだけでなく、ありとあらゆる化学物質を片っ端から相手にしてゆくのです。
薬や食品添加物やアルコール、有毒物質まで、何でもござれです。ところが体内に入ってくる化学物質の95%はP450によって酸化され無害な物質に変えられるのですが、残りの5%は逆に毒性が高められ、発がんの引き金になってしまうことが分かっています。
例えばタバコのタールや排気ガスのベンツピレン等です。また常習的に酒を飲んでいると、P450がアルコール分解の補助回路に沢山存在するようになり、アルコールを分解する回路で薬もどんどん分解してしまうので、いざ薬が効いて欲しい時にまるで効か無いと言う事になります。
逆に酒を飲みながら薬を飲むと、P450がアルコールの分解に手-杯で、薬の解毒まで手が回らなくなり、今度は効き過ぎて大変な事になりかねないので、くれぐれもご用心を。
私達は日々、食品添加物や汚染された空気や水に晒されていて、これらに含まれる毒物を避ける事は簡単ではありませんが、気付かぬ内に体内に取り込まれてしまう毒物を、無害に近くする方法があります。
至極簡単、それは唾液を十分に出す事です。細胞毒である、DNA変異を起こさせる発癌物質に、唾液を混ぜて30秒もするとその物質の変異原性は数分のlに減少してしまいます。
強力な発癌物質とされるアフラトキシンやAF-2も例外ではありません。唾液には12種類の酵素と幾つかのビタミン、ホルモンが含まれていますが、この中でも酵素のペルオキシダーゼとカタラーゼが強力な毒消し効果を持っているのです。
食事の際に一口30回以上噛んで唾液と食物を十分混ぜ合わせる様にすれば良いのです。
しかし、ペルオキシダーゼ活性にも個人差があって、強力な酵素を持っている人もいれば、殆ど活性の無い人も居て、男女の差は無いものの年令では55才を過ぎる頃から下り坂になり、老人ではその活性が低い事が分かりました。
また強力なペルオキシダーゼ活性の持主でも、徹夜が続いたり重労動等で疲労が激しかったりとストレスが重なると活性が著しく低下してしまうのです。