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整形の記事一覧

交通事故による打撲や捻挫

2021.07.18 | Category: 整形

交通事故での打撲は、ハンドルや前方・横の窓・ドアなどに頭や手・腕・肩・身体をぶつけた際に起こります。
打撲が軽い場合には、患部に湿布を張り、包帯で圧迫固定します。
関節周囲の打撲には注意が必要です。
関節周囲の打撲が悪化した場合、関節の運動範囲が狭くなったり、関節が動かしにくくなってしまいます。

こうなりますと、最悪、関節拘縮が完全に治らないままの状態で固まってしまうこともあります。

ちょっとぶつけたけだし、などと軽く考えず、診察の際に必ず問診表に記入または口頭でお申し出て下さい。 

捻挫とは、関節と関節周囲の軟骨、靭帯、腱(筋肉の一部)が痛むこと。
捻った結果として関節に許容範囲を超えた動きが与えられた為に起きる損傷です。
捻挫については以下のようなものがあります。

■腫脹(腫れ)
関節靱帯を損傷し、関節包靱帯の内面の滑膜層に炎症が起こるため腫れが発生します。通常は、徐々にこの腫れが引いていきますが、初期の処置が不十分だと腫れが慢性化し、関節の適合性低下による関節軟骨の変形を生じることもあります。

■内出血
関節包靱帯やそれを補強する側副靱帯などが部分断裂を起こすと、その部分より出血を生じ、見た目にも青黒く皮下出血斑が広がっているのが確認できます。また損傷がひどく断裂範囲が広い場合は一部の靱帯が修復されないまま萎縮して消失(変性)してしまうこともあります。

■運動痛
捻挫を生じると関節は本来の機能を失い、関節運動時に疼痛が起こります。
特に捻挫を生じたときと同じ向きに捻る(もしくは伸ばす)と強い疼痛が起こります。

■圧痛
捻挫により損傷した靱帯と一致した部分を指などで押すと痛みが起こります。これを圧痛といいます。
この圧痛箇所を触診することにより傷めた関節構成組織や部位の特定ができます。

靭帯骨化症

2021.06.16 | Category: 整形

頚や背中のコリがひどく、筋力低下、筋萎縮などがあり、痺れや疼痛が伴い、頚や背中の可動域が急に悪くなったら靭帯骨化を考慮していいかもしれません。

この靭帯骨化は現在のところ発生原因が不明で国の難病指定疾患になっています。

疾患名の様に靭帯が次第に骨化して行くもので、人種的には白人より黄色人種に多く発症します。

男性に多いのが後縦靭帯骨化症で、部位的には頚椎部に多く見られます。また胸椎部の後縦靭帯骨化症は中年の肥満女性に多く見られます。

また、黄色靭帯骨化症は胸椎部にしばしば見られます。

骨化した所では脊髄を圧迫する為、椎間板ヘルニアに似た痺れ、疼痛、運動麻痺、更に膀胱直腸障害等が出てきますが、一度症状が出ると、進行する頻度がかなり高く、手術が必要なる事もあります。

しかし、手術して症状が改善しても、骨化巣が厚くなったり、新たな骨化巣が出る事もあり、悪化する事もあります。

ですから随伴症状が軽い場合は、温熱療法、装具療法等の理学療法や非ステロイド系消炎鎮痛剤や筋弛緩剤、ブロック療法等で病院では対応しています。

原因不明の疾患ですが、糖尿病との合併率が高く、また肥満も関係している様です。

関節痛の仕組み

2020.09.01 | Category: 整形

肘や膝等の関節痛は、痛みの部位がぼんやりしていて患者さんもハッキリここが痛いと指摘出来ない事が少なくありません。

関節痛には捻挫や関節炎の様な自発痛、動かした時に痛い運動痛、体の自重で痛みを感じる荷重痛があります。

これらの痛みには、関節を包む関節包に直接分布している神経や関節包に密着している靭帯や腱、筋肉の神経が関与しています。

更に関節周囲から間接に入り込む血管にまつわり付いている自律神経の枝が発する痛みもあります。

これらの痛みを感じる神経は関節包と靭帯に分布している太さの違う四つの神経の型があります。

その中で、Ⅳ型は髄鞘の無い細い神経線維で、侵害刺激を感受すると痛みの信号を発生させます。

切ったり刺したりした刺激には敏感では無く、捻りや引っ張りに高感度です。

ところで関節面や半月板などの軟骨には痛み受容器が無く痛みを感じる事はありません。

関節症で関節軟骨が変性すると、自発痛が起こるのは関節運動が滑らかで無くなる為に、敏感な関節包や靭帯に異常な捻りや引っ張りを起こし、とり巻く腱や筋肉も緊張して痛みを起こすからなのです。

ですから、痛みの部位が動かし方によって移動する為、ハッキリここが痛いと言えないのです。

また、この様な状態が持続すると関節炎になり発痛物質のブラジキニンやプロスタグランジンが関与して慢性的な痛みになるのです。

瘢痕とストレッチ

2020.03.14 | Category: 整形

激しい運動で無くても、ちょっとしたアクシデントで怪我をしてしまいます。しかし、例えば打撲、捻転、過伸展等で筋肉や靭帯等を損傷すると直ちに再生と修復が行われます。まずは急性炎症反応が起こり血液供給を増やし酸素と栄養物を豊富に提供します。更に損傷を局所に留める為に大食細胞が活動し損傷を受けた周辺部位の残留物や分解産物等を取り除き綺麗に掃除をします。所で、骨格筋や靭帯には再生能力は殆どありませんので、この後は瘢痕形成が進められ線維化によって周囲の結合組織も含めて組織を修復します。7日目位で肉芽組織にある繊維芽細胞によって血管に富んだ瘢痕が出来ますが、引っ張るとまだ弱く簡単に裂けてしまいます。この時期に過度な運動をやると出血と炎症を繰り返す事になり、これが慢性の捻挫です。日が経つにつれ段々結合力を増してきますが、この時期にストレッチ等で筋肉や靭帯にある程度の負荷をかけてあげると瘢痕の線維が引っ張られる方向に平行に形成される様になります。この時期に規則正しいストレッチをする事が大切なのは、線雄も長く伸びて、しこりの無いある程度たわみのある瘢痕が形成されるからです。

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