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抗体の種類

2019.10.09 | Category: 免疫

1億種類もの異物を認識出来る抗体は免疫グロブリン(Ig)と言われる物で、大きさや機能の違いで現在5つのクラスに分けられていて(表参照一順番は血清中で濃度の高いもの順)、各クラスはそれぞれにやや性質の違ったサブクラスを持っています。これらの抗体は
・毒素蛋白と結合して中和させる
・ウイルスや細菌を固まりにして凝集させ感染源の数を減らす
・異物に穴を開ける
・補体と一緒になってマクロファージなどに取り込みやすくさせる
等の働きをします。この様な働きは主にIgGとIgMとが中心にりますが、これらは粘液中の蛋白分解酵素によって分解されるので、粘膜では働けなくなります。すると今度はIgAが異物に付いて粘膜上に付くのを妨ぎ防御するように、それぞれの働きで協調して体を守っているのです。
免疫グロブリンの種類
IgG  組織内防御、血清の中で一番多いわゆるγグロブリンの事。胎盤を通して胎児を守る
IgM  組織内防御赤血球凝集反応に対する抗体
IgA  粘液中での防御ほとんどは分泌型だが血清型もある。母乳に多く含まれる
IgE  過敏症(アレルギー)反応寄生虫排除
IgD  微量存在し、よく分かっていない


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