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免疫系を調節するサイトカイン

2019.10.07 | Category: 免疫

免疫系には様々な役割を担った細胞や物質がありますが、この中で免疫細胞の多様な生理機能を調節する重要な役割を果たしている蛋白質分子のーつがサイトカインです。サイトカインは炎症、発痛物質とのイメージですが数百種類あり免疫に深く係わっています。外からの刺激によってT細胞やマクロファージ、B細胞等で合成され免疫系が正常に働く様に作用しますが抗体とは違う幾つの特徴があります。サイトカインは寿命が短く超微量で産生細胞周辺にある細胞に作用します。サイトカインは元々どの抗原にも働きます。また、サイトカインには多くの種類があり相互にネットワークを形成していて、多様な働きと重複性を示しながら作用を調節しています。このサイトカインの中で免疫系の中心的な働きをするのが18番まで明らかになっているインター(細胞間)ロイキン(白血球)です。このインターロイキンは炎症反応の促進やT細胞の活性や抑制など多様な働きがあります。この他にも抗ウイルス作用をもつインターフェロン(INF)、腫瘍壊死因子(TNF)、マクロファージの抑制と好中球の活性化を促すトランスフォーミング増殖因子(TGF-β)等があり、血液細胞の分化・増殖等に関わるコロニー刺激因子(CSF)などもサイトカインのネットワークの一員なのです。


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