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ホルモンによる調整

2021.06.19 | Category: 男と女

精巣は精細管とその周囲にある間質細胞から成っていて、精細管は精子を作り、間質細胞ではアンドロゲンの合成・分泌をしています。

このアンドロゲンの大部分はアルブミンやグロブリンと結合して血漿蛋白として血液にあり、生理作用をするのは3%の遊離型です。

アンドロゲンは胎児精巣からも分泌され性分化、外生殖器や中枢神経系等を男性型にする役割があります。

そして思春期に分泌が高まり、第二次性徴の外生殖器系の発育を促したり、体毛発生、皮脂腺発育、変声等を促進します。

更に骨や筋肉を発達させ、体型を男性化します。

 

ところで、下垂体前葉ホルモンの中の黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)は女性の卵巣ホルモンの分泌の調節をしていますが、実は精巣にも影響を与えているのです。

LHは同質細胞だけにある受容体に、FSHは精細管のセルトリ細胞だけにある受容体に働きかけています。

ですからLHは男性ホルモンのアンドロゲンの合成一分泌を促進します。またFSHはセルトリ細胞に作用して、精子形成を維持しているのです。

また、分泌されたアンドロゲンは下垂体に作用してLH分泌を抑制し、FSHの方は、セルトリ細胞から分泌するホルモンのインヒビンによって分泌が抑制され、そのサイクルで男性ホルモンや精子形成は調整されているのです。

また、このLHとFSHの分泌は上位中枢の本能的欲求や情動や性の行動を支配する視床下部の黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)によって促進されているのです。


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