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アレルギーには型がある

2021.06.11 | Category: 免疫

「アレルギー」の語は「変化した反応能力」を意味し。自己防衛能力がオーバーな反応を起こして自分に不利益な症状を起こす事をいいます。

アレルギーは抗原と接触してから症状が現われるまでの発症の機構によってI~Ⅳの4つの型に分けられます。

I型アレルギーは一般にいわれるアレルギーの事で、免疫グロブリンのlgE抗体が大量に作られて起こり、数分から数十分で症状が現われる「即時型」アレルギーです。

急激なショック症状を起こすアナフィラキシーもこの型で、花粉によるアレルギー性鼻炎や結膜炎、急性じん麻疹、卵や牛乳等の食物アレルギー、ダニやホコリによる気管支喘息(即時型)、薬物アレルギーもこのI型に分類されます。

Ⅱ型は「細胞障害型」ともいい、自己細胞に反応するlgG抗体やlgM抗体が移入・生成した時に起こり、代表的な物に血液型不適合の輸血反応やRh血液型不適合で新生児に起こる胎児赤芽球症、自己免疫性溶血性貧血等があります。

Ⅲ型は「免疫複合体型」アレルギーで、抗原と抗体が結合した免疫複合体が血管・リンパの循環系に塊となって残り、それを取り除こうとする好中球や補体による急性炎症反応によって起こります。

動物血清による血清病や溶血性連鎖球T菌感染による糸球体腎炎、様々な膠原病や肝炎・マラリア・梅毒・らい・結核等の感染症があり、過敏な人にとっては全身性の重篤な症状になることがあります。

Ⅳ型は「遅延型」アレルギーともいわれ、前3つの抗体反応型と異なってTリンパ球細胞が関与するので反応時間が1~2日かかります。

この型には多くの細菌・ウイルス・カビに対する反応(例えばツベルクリン反応)や金属・化粧品等に対する接触性皮膚炎、気管支喘息(遅発型)、移植片に対する拒否反応や自己反応性T細胞による自己免疫疾患があります。


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