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ストレスと糖尿病

2021.03.09 | Category: 糖尿病

血糖値を下げる働きは膵臓から放出するインスリンですが、上昇させるホルモンは多種多様です。

同じ膵臓から出るグルカゴン、神経伝達物質のアドレナリン、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモン等が血糖を上げるホルモンです。

ですから、これらのホルモンを分泌する器官に何らかの病変があっても糖尿病が起こる事があり、この様な糖尿病を二次性糖尿病といいます。

さて、ストレスは糖尿病に深く関係しているのですが、こうした様々なホルモンの過剰分泌が影響していると考えられているのです。

イライラして交感神経が緊張状態になるとアドレナリンが過剰分泌して血糖値が上がります。

アドレナリンは膵臓のβ細胞からのインスリン分泌を抑制し、膵臓のα細胞からのグルカゴン分泌を刺激するからです。

また、ストレスによる過食や飲酒の習慣によって内因性モルヒネ様物質やセロトニン等の脳内伝達物質が過剰に分泌されると、摂食中枢が刺激され続ける事も明らかにされています。

それによって肥満→耐糖能異常→高血糖→更に糖尿病へとエスカレートして行くのです。

ですから家族間のトラブルや職場の問題等で悩んだりイライラする等のストレス状態が糖尿病の発症に大きく関係してきます。

この様なケースではストレスを上手くコントロールできない為に糖尿病になってしまうのですから、厳格な食事制限や持続的な運動という自己管理を強いられる事自体もストレスになってしまいます。

ストレスの強い糖尿病患者さんは、教育入院等でセルフコントロールの必要性をしっかり教えられても、中途で諦めてしまって、より悪化の道をたどるケースが出てきてしまうのです。


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