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隠れ糖尿の危険性

2021.03.11 | Category: 糖尿病

1999年5月から糖尿病の判定基準が変わった事で、それまで690万人とされていた患者が一挙に50万人以上も増えました。

空腹時の血糖値126(mg/dl)以上で140以下だった人は、ある日を境に糖尿病になった分けですが、基準値以下なら正常という分けではないのです。

新しい基準では空腹時の血糖値110~125は境界型で、将来糖尿病になりやすく、109以下なら正常という位置付けです。

ところが日本糖尿病学会で発表されたデータによると、いわゆる境界型の人の6%と、109以下の正常な人の2%に、糖尿病の目の合併症である糖尿病網膜症が認められました。

また糖尿病の疑いがあるとして病院を訪れた人で、空飯時血糖値が109以下の人175名を対象に、ブドウ糖負荷試験等を行ったところ、およそ1割の人が糖尿病である事が判ったのです。

つまり一般の集団検診で行われている様な空腹時血糖値を測る検査だけでは、かなりの人の「かくれ糖尿病」が見逃されている疑いがあります。

糖尿病は血管の病気とも言われ、高血糖が長期間続くと目や腎臓の細い血管がもろくなったり、脳や心臓の血管に動脈硬化が起こってきます。

しかし生活習慣を省みて、食事や運動に気をつければ血管障害などの合併症を永く抑える事は可能です。

家系に糖尿病患者のいる人、太っている人、空腹時の血糖値が100以上ある人は、今は正常植でも血糖値の上がりやすい体質と思って間違いありません。


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