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怒りを克服するには

2019.11.06 | Category: 感情

怒りの感情は、大脳辺縁系の中でも「好き嫌いの脳」と呼ばれる扁桃核で生まれます。視床に届いた五感の情報は扁桃核に伝わり、次に「理性の脳」である大脳新皮質へ送られます。時として情動が理性を吹き飛ばす事があるのは、「好き嫌いの脳」が「理性の脳」より一瞬早く反応を始める為だと考えられています。ですから情動が起こるタイミングや内容をコントロールする事はほとんど不可能なのですが、情動の表し方や接続時間はコントロール出来ます。怒りを押し殺す事は必ずしも良くありませんが、感情の強さや持続時間をコントロール出来ないと、抑うつ状態になったり荒れ狂りたりする等、病的な状態に陥る事があります。怒りを克服する方法としては怒りの原因(人や状況)を心の中から追い払う事で、それにはまず。「自問自答法」で理性的に状況を振り返って、大した問題では無いと思い直す方法があります。次に自分の心にストップをかける「ストッブ法」で、怒りが残ったら、「ストップ」と心の中で叫んで思考を停止し、怒りの感情や衝動をパスさせます。それでも気分が静まらない時は「紛らわせ法」を使い、何か別の事に注意を向けてこみあげてくる怒りをそらす事で、元の原因を消し去るのです。


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