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喜びと悲しみ

2019.11.04 | Category: 感情

人の感情は複雑です。時には相反する感情が同時に湧き上がる事も有ります。例えば子供が結婚すると言う様な時、子供の成長を喜ぶ反面親元を離れて行く事の悲しみも湧いて来る、と言う様に、相反する感情が同時に心を占めると言う事も有ります。何故この様な事が起こるのか。喜びも悲しみも、感情が湧き上がると脳の視床と前頭前野の部分が活性化します。しかし細かく見て行くと、喜びの気持ちが湧いて来ると、大脳皮質の側頭葉と右前頭前野の活動が抑えられています。この部分は複雑な計画を立て物事に用心をする部分で一方悲しんでいる場合は顔側の辺縁系が活動し、右の前頭前野が左よりも活性化している事が分っています。また最近感情に大きく関わっている事が分ってきた扁桃体では悲しい時に活性化し、喜びの時には反応が鈍くなっています。しかも左右で活動に強弱が見られます。この様に悲しみと喜びという感情はそれぞれに活動の場所とパターンがある為に矛盾なく同時に存在す事が出来ると言う訳です。ちなみに悲しい時女性の前部辺緑系は男性より強く活性化します。


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