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不安や恐れの感情

2019.11.04 | Category: 感情

ホラー映画を観れば誰でも不安や恐怖が生まれるとは限ぎりません。むしろ、喜びを感じる人もいる事が感情と言う物の不思議な所です。ところで、不安に付き物の心臓の動悸や冷や汗等の身体症状と不安や恐怖という感情はどちらが先であるかという論争がありました。心理学者ジェームスは身体的変化が先に起こると結論づけました。不安障害の患者さんの大多数は身体の異常によって内科や神経外科を訪れるそうです。そこで動悸を抑える薬を処方すると不安も和らぐ事もあります。しかし、逆に心療内科で抗不安薬で身体症状が軽減する事もあります。と言う事は、鶏と卵論争の様なもので、どちらも正しいと言う事になります。心と体を包括的に捉える東洋医学では自明の事ですが、森田療法の創始者の森田正馬もこの様な心身の相互作用を「精神交互作用」と呼んでいました。身体的な症状は、自律神経の交感神経の緊張によるものです。その自律神経の中枢はホルモンの分泌を調整する下垂体の『視床下部』にあります。この上部にあるのが「大脳辺縁系」つまり感情の生まれる所なので、正に位置的にも密接に影響を与え合っているのです。


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