- Blog記事一覧 -免疫
私達身の周りには微生物や食べ物や化学物質等数え切れない物質に満ち溢れています。この中で、身体にダメージを与え、更に死に至らしめるものに対抗するシステムが免疫です。免疫に関して重要な事は自己・非自己の認識です。一般に自己と非自己を認識する事は脳によって行われますが、免疫系ではその脳を介さずに自己・非自己を識別し、身体の組織に侵入する敵を排除します。この免疫系は自然免疫系と獲得免疫系に分けて考えられています。第一段階では可溶性物質である補体、リソチーム、インターフェロンや細胞であるマクロファージ、ナチュラルキラー細胞などの自然免疫系が防衛に当たっています。しかし、非常に毒性を持ったウイルスや病原菌が侵入すると緊急防衛に当たるのが獲得免疫系です。この獲得免疫には液性免疫(抗体)と細胞性免疫(T細胞)があります。この様な免疫系全部の細胞を集めると肝臓よりも大きくなる程です。基本的には微生物には液性免疫が、ウイルスには細胞性免疫が対応しています。この免疫系が食べ物や環境の急激な変化により大きく揺らいでいます。アレルギー疾患や自己免疫疾患はもとより癌も免疫系との関連が指摘されています。さらに改善の手段として免疫療法も新たな展開をみせています。