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動脈硬化とウイルス

2019.12.15 | Category: 動脈硬化

ヘルペスウイルスの種類であるサイトメガロウイルスは、感染しても普通は無症状で臓器移植等免疫が極度に落ちた状態にでもならなければ活性化される事は無いとされていました。ところが嚴近になって免疫に異常がない場合でも局所の炎症を起こしていると言う事が報告され、動脈硬化を促進しているのではないかとも考えられています。以前から動脈硬化の程度に符号する様に、動脈硬化の壁からヘルペス属のウィルスが検出されれてはいましたが、動脈硬化の発症に関係しているとは考えられていなかったものです。動脈硬化は、血管の内皮細胞の機能が変化して血液が固まりやすくなる事で発生しますが、サイトメガロウイルスに感染すると、血小板由来の増殖因子が増えたり、ウイルスが産生し蛋白質が癌抑制遺伝子であるP53蛋白に結合して血管の細胞を増値させる事で動脈硬化を起こさせるのではないかと考えられています。そしてこのウイルスの感染 が続く事で、局所的な免疫反応や炎症が起きたり、それを修復する為の過剰反応が続いて行く様です。ヘルペス属のウイルスには数種類がありますが、今のところ動脈硬化を発生させるのではないかと考えられているのはサイトメガロウイルスが確認されています。


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