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筋肉の運動にはエネルギーの持続的な供給が必要です。
筋収縮の直接的なエネルギー源はリン酸化合物のアデノシン三リン酸(ATP)ですが、筋細胞内には極めて微量しかありません。
筋収縮を持続的に起すにはエネルギーをつぎ込んでATPを再合成する事が必要です。ATPの再合成はリン酸化合物のクリアチリン酸がクレアチンと燐酸とに分解する時に出るエネルギーを使っています。
また解糖系(乳酸系)では炭水化物(グリーゲンやグルコース)が解糖をするとATPと乳酸が生成されます。
この内クリアチリン酸と解糖系による再合成は酸素を必要とし無いので無酸素による筋収縮が可能です。この反応は細胞質で起こります。
しかし、無酸素系は持続時間としてはATP系は約8秒で解糖系が約33秒で合せても僅か約40秒程度に過ぎません。
ですから持続的な運動にはもう一つのエネルギー供給系である有酸素系がある訳です。
この酸化系ではもちろん酸素を必要としますので、有酸素系あるいは好気的エネルギー供給系と言い炭水化物や脂肪を二酸化炭素と水にまで分解する時に出るエネルギーを使ってATPを再合成します。
この反応は細胞内のミトコンドリア内で起こります。
筋肉の持続的な力はこの細胞内のミトコンドリアの数と大きさにより、持久力に優れた遅筋は速筋に比べてミトコンドリアの数と大きさがはるかに勝っています。
この三つのエネルギー供給系がバランスを保ちながら滑らかな筋肉の運動を支えているのです。