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心臓は生きている

2021.06.13 | Category: 生活習慣病

虚血の為に壊死を起こす事を「梗塞」といいますが、梗塞までの時間は臓器によって様々です。

脳の様な代謝の激しいところでは梗塞までに4分以内といわれています。

それ以上だと局所的な梗塞が起こります。

肝臓、腎臓では1時間前後、心臓は3~4時間、四肢では8~12時間前後と言われています。という事は、心筋梗塞を起こしても実は心臓は生きているのです。

当たり前と言えば当たり前ですが、心筋梗塞により、血液が行かなくなり脳の梗塞が起きて死に至るわけです。

ところで、急速に増加している冠動脈疾患では幾つかの危、険因子があり、高インスリン血症・耐糖能異常・低HDL-コレストロール血症・高VLDL一血症・高血圧のシンドロームXとか、耐糖低化・高トリグリセライド血症・高血圧・上半身肥満の4つを合併する死の四重奏、内臓脂肪蓄積を特徴とした内臓肥満症候群等と言います。

これらの全てに関与するのがインスリン抵抗性です。インスリン抵抗性とはインスリンが血中にあるにも関わらず、ブドウ糖が筋肉細胞や脂肪細胞に取り込めない現象です。

この様な状態では脂もコレステロールの濃度も高くなり、いってみれば血はドロドロになってしまいます。

当然、この様な血液を全身に巡らせる為に心臓の拍出力が強くなる事で、心肥大を起こし心筋も厚く、硬くなる為心臓は酸素不足に陥り易くなります。

その様な身体の状態の時にストレスや睡眠不足等が重なると、脳疾患より先に冠動脈疾患を引き起こすのです。


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