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ストレスと免疫

2021.06.11 | Category: 免疫

ストレスと免疫の関係は明らかで、ストレスの度合いが感染症や心身症の発症、経過に作用します。

急性気道感染症のウイルスを点鼻するという乱暴な実験でもストレスの感じ方が強いほど免疫能が低下していて発症率が高かったといいます。

またアルツハイマー患者の介護をしている介護者の免疫では、同様な状況でもストレスをより強く感じている人の方がそうで無い介護者よりも傷の治りが遅かったという結果もあります。

また阪神大震災での調査でもPTSDがNK細胞の活性を低下させる事が明らかになっています。

大震災などに限らず、PTSDは長期的な影響を及ぼす事が多く、特にうつ傾向とアルコール依存の割合を増やします。

またPTSDから回復した後も悪夢等の侵入症状が長く残ったり、対人関係の問題を抱えやすくなる傾向にあります。

免疫を受け持つ胸腺や骨髄、肺、リンパ節などは自律神経の支配を受けています。

自律神経の中枢は視床下部にあって、視床下部は下垂体→副腎の流れでストレスをコントロールしています。

視床下部はまた情動の中枢でもあり、この事からも情動が体のストレス反応と大きな関わりを持つ事が分かります。

つまり肉体的なストレスだけで無く、不安、抑うつ、怒り、悲しみ等の情動的、精神的なストレスも神経や内分泌を介して免疫系に影響を及ぼし、極短時間で細胞性免疫能も変化させるのです。


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