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動悸と不整脈

2021.05.14 | Category: 循環器

運動時や緊張した時等に日常的にみられる多くの動悸は病的ではありませんが、心臓疾患等の不整脈で最も多く訴える症状は動悸です。

動悸を起こす原因は様々で、心臓疾患、甲状腺機能亢進進症、貧血、心理的要因による心臓神経症から、タバコの吸い過ぎ、コーヒー、紅茶、緑茶等の飲み過ぎ等でも動悸を生じるので原因を絞り込む事は大切です。

拍動は洞結節から始まり刺激伝導系を使って心臓全体に伝わります。

洞結節以外で刺激があると不整脈が起きますが、動悸は心臓の心拍出量の変化によるものです。

最も多い不整脈はリズムが不規則になる期外収縮で、心房性(上室性)と心室性に分けられます。

正常な拍動における心臓収縮で80~10mlの血液を送り出しますが、心室性期外収縮では20 ml位で60~80 m1の血液は心臓に残る事になります。

期外収縮の後の正常な拍動の時に2倍近い血液を送り出す事になります。

この解き大量の血液が大動脈壁にぶつかって壁に緊張がはしり、左胸や脇腹に血管痛がでます。

頻脈性不整脈では1分間に100~150回以上の脈を打ち、心房細動に最も見られます。中には突然死に結びつく心室性細動の場合があります。

送り出される血液量が少ないので脈が遠くなります。

徐脈性不整脈は1分間に50回以下の脈を打ち、完全房室ブロックや洞不全症候群でみられます。

徐脈によって、心拡張期の延長で一回の抽出量が増加して、遅く力強い拍動が起きるのです。

心臓疾患を伴う極端な徐脈や頻脈による不整脈が起きると血液が脳に充分行かない為に、脳虚血状態になり失神、めまい、胸苦しい、呼吸困難、疲れやすい等の症状が見られます。

この不整脈が数秒以内に回復しない場合は、心停止と同じ状態となる場合があるのです。

動悸が起きたら、何がそのきっかけになったのか、脈を数え、どんな乱れ方をするのか、整理しておく事が大切です。脈に異常がある間に心電図をとってもらう事も大切です。


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