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肺癌

2021.04.20 | Category: がん

肺癌の最大の危険因子は喫煙である事は確かです。

煙中のべンツピレンが体内に吸収されると、化学物質を分解するチトクロームP 450 という肝臓の酵素によって活性化され、DNAを傷つける力が非常に強い中間代謝物質に変化する事が明らかになっています。

しかし、肺癌の中で喫煙との因果関係が明らかになっているのは扁平上皮癌や小細胞癌ですが、一方で喫煙とは因果関係が無いと言われている腺癌も急速に増えています。

煙草以外の環境汚染による空気中の有害化学物質や生活習慣の中にその原因があると推測されていますがハッキリした原因は分かっていません。

また、肺癌の予後については、残念ながら5年生存率は他の癌より極端に低く、15%未満と言われ、癌の中でも存命率が非常に低い癌といえます。

二次予防である集団検診による効果も胃癌や大腸癌等の他の癌と比較しても早期に発見する事が難しい癌でもあります。

また、実際発見されても外科的切除適応は40%に満たないのです。

更に手術が成功しても、早期では無い肺門や縦隔リンパ節に転移をした物の予後は5年生存率で30%未満なのです。

何より早期に発見する事が大切なのですが、症状が風邪や気管支炎に酷似しているので、自覚症状として認識し辛い面があります。

しかも肺癌を疑う血痰やリンパ節腫脹等はかなり進行してから表れると言う厄介な面もあります。

肺癌に対する一次予防としては、やはり禁煙と大気汚染に注意する事や全般的に抗癌作用のある食べ物の摂取位しか今の所有りません。


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