- Blog記事一覧 -体内リズムと感覚
1日周期の体内リズムは感覚にもあります。アメリカで3日間連続で4時間毎に味覚、嗅覚、聴覚の3つの感覚の鋭さを調べたところ、その感覚が最も鋭敏な時間帯になるのは午前3時頃である事が確認されています。
この時間は副腎皮質ホルモンのコルチゾール分泌が最も低い時間で、その時に感覚は鋭敏になり、高まると鈍くなる事が解ったのです。
こうした事から脳下垂体の異常で副腎皮質ホルモンの分泌が低下してしまうアジソン病に分泌リズムが応用されました。
この病気は甘さや酸っぱさを感じる感受性が時には普通の人の150倍ほどになってしまいますが、健康な人の分泌パターンを考慮してコルチゾールをリズム投与すると正常になるのです。
また痛みの感覚も時刻によってその鋭さや、強弱に違いがあります。
痛みの感じ方は、午後3時頃は鈍くなり、夜の11時ごろは同じ刺激に対しても痛みを強く感じ、昼間の30~40%も強く感じるという実験報告があります。
ですから鎮痛剤の飲み方も工夫が必要で、昼間は少なく、夜は多めに飲む事でより効果を上げる事ができます。
また胃の痛みや痛風は明け方、頭痛は午前、歯の痛みは夜の11時頃により強く感じられる様です。