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喉が渇く仕組み

2020.10.11 | Category: 体液

身体の細胞の内と外は水で満たされていて、その水は色々な物質を溶け込ませています。物質が水に溶け込んでいる為に浸透圧が出来て、色々な代謝が可能となっている訳です。

ですからその浸透圧の調整は非常に厳密で、正常な浸透圧の状態から1%でも上昇すると、元に戻す様な働きを始めます。

溶け込んでいる物質の量が変わらずに水の量だけが減れば、浸透圧は高くなります。

人の身体は尿や汗だけで無く吐く息でも水分を失いますから、当然外から水分を補わなければなりません。

さて身体から水分が抜けて浸透圧がじわりと上がると、視床下部前方にある浸透圧受容器に情報が送られ、渇中枢を刺激します。

すると脳下垂体の後葉から抗利尿ホルモンのバソプレシンが放出されます。バソプレシンは腎臓での水分の再吸収を促し、尿を濃くさせます。

また渇中枢も刺激されていますから喉の渇きとして感じられ、水を飲みたくなります。

つまり水分を吸収して血液を薄めて浸透圧を下げようとしているのです。

反対に水分が多すぎると、抗利尿ホルモンは抑えられ、腎臓はせっせと尿を作ります。

腎臓は1分間に20ccの尿を作れますから、1時間では1200ccを排泄する事が出来ます。

つまり1時間に1200ccなら水を飲む事が出来ると言う訳です。


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