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アドレナリンは先祖返りしたホルモン

2020.03.27 | Category: 内分泌

アドレナリンは神経伝達物質として脳全体に分泌されています。このアドレナリンは驚いたり恐怖を感じる時に多く分泌されます。ドーパミンやノルアドレナリンの様に覚醒作用があり、エネルギーを最大限発揮出来る精神的高揚窓を与えます。しかし、脳内での働きは言わば片手間の仕事であり、アドレナリンと言えば、副腎髄質から分泌されるホルモンとして良く知られています。この副腎髄質は、実は内臓神経節(腹腔神経節)と同じ内臓の働きの調節をする交感神経節であったものが、無髄神経部分の神経線維が発達せずに、細胞だけのホルモン分泌細胞へ先祖返りしたものなのです。精神の高揚より実質的な役割の方が重要なのです。ですから、神経伝達物質というより、一般のホルモンと同じように血液中に分泌されます。このアドレナリンは血液中のブドウ糖量を増加させ、全身の活動を活発にさせる準備の為に作動します。興奮して、身体に元気をみなぎらせる為に働くのですが、その様な状況は身体に強いストレスが加わっているともいえます。その様な持続的なストレスが続くとアドレナリンの分泌過剰になり、ブドウ糖量が血液中に増加して糖尿病を招く危険性もあるのです。糖尿病の方は興奮しない事が大切です。


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