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男女決めるのはホルモン

2020.01.26 | Category: 内分泌

受精卯の染色体がXXであれば女性、XYであれば男性が生まれます。つまりYの遺伝子を持てば男性になる筈ですが、事はそう簡単ではありません。胎児のごく初期では男性生殖器の元であるウォルフ管も女性生殖器の元のミュラ一管もあって、男性にも女性にもなれる部品を揃えています。しかし男性の場合、受精して6週間頃Y 染色体にある性決定因子が働いて精巣が形成されます。出来たて精巣がする最初の仕事は男性ホルモンを作る事で、これが受精後8週間頃です。これにより陰茎や精管、精嚢等が出来、ミュラ一管が退縮していきます。この男性ホルモンが働か無ければ、卵巣が出来てそこから女性ホルモンが働き、放っとけば体は女性になって行きます。またこの時期に分泌された男性ホルモンは全身を巡り、男性生殖器を形成するだけで無く脳にも影響を及ぼします(ホルモンシャワ一)。受精後の8~l2週頃に男性ホルモンを浴びた脳は男性脳となり、そうで無ければ女性脳となるのです。つまり、生まれるまでに細胞や器官、脳、行動までを左右するのはホルモンで、そのホルモンがどの遺伝子を働かせるかを決めているという分けです。この時遺伝子その物は変化している分けでは無く、ホルモンが個体の特性を決定するのだといえます。


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