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間欠性跛行 脊柱管狭窄症 閉塞性動脈硬化症

2019.12.04 | Category: 下肢

50mほど歩くと臀部から足にかけて焼けるようなジンジンした痛みや知覚異常や脱力惑が起こって歩け無くなり、暫く休めばまた歩ける様になる症状を示す病気があります。原因として神経性の脊椎管狭窄症と血管性の閉塞性動脈硬化症があり、前者はしばしば両方の足に放散痛がありますが、後者は大抵片側に起こります。脊椎管狭窄症になる原因は、脊椎が老化し関節や靭帯が厚くなって脊椎管内に飛び出し、中を走る馬尾神経を圧迫するのです。この圧追は脊柱を後ろに反らした時に更に強くなり、人によっては歩かずとも立っているだけで同様の発作が起こる事もあります。この時しゃがんだり腰を前屈したり脊椎管を拡げる姿勢を取ると楽になります。 自転車なら長時間こげるのに、歩くと痛くなる人は脊柱管狭窄症です。軽症の場合は軽く腹筋を続けるだけで改善する事があります。閉塞性動脈硬化症は、四肢末梢動脈に粥状硬化が起こり、動脈内腔が狭くなっていく全身疾患です。軽症では冷感・しびれ感程度ですが、中等症になると運動時の下肢筋肉痛が出てきて間歇性跛行を訴えます。間欠性跛行が短い距離で頻繁に起こる様だと、経カテーテル血管形成術やバイパス等の手術が必要になります。この血管性と神経性の間欠性跛行は症状が良く似ていますが、休息時姿勢が前屈位で寛解なら神経性、姿勢と無関係なら血管性です。そして足背動脈や大腿動脈の左右差をみると、どちらかの拍動が減弱か消失していれば血管性です。患者さんが足の痛みを訴える場合、座骨神経痛とも間違いやすいので、この点も要注意です。


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