- Blog記事一覧 -失語症
失語症は大脳の左半球にある言語中枢が障害されて、言葉を用いて考えたり、話したり、書いたりする事が出来無くなる事を言います。
普段使う言葉には、声で話したり聞いたりする話し言葉と、読んだり香いたりする文字言葉があり、失語症では程度差はありますがこれら全てが障害されます。
主な症状としては、頭で思ったイメージを言葉に出来ない喚語障害、間違った言葉を言ってしまう錯語、「てにをは」が抜けた様な話し方をする文法障害、長い文章を聞いて理解する事の障害、数字を間違えたり計算が出来ないと言った事があります。
またウェルニッケ失語(感覚性失語)という失語症では、話し言葉は流調に出て来るものの何をしやべっているのか意味不明の「ジャーゴン失語」という特徴的な話し方をします。
失語症で不思議な事の一つに、漢字は良く分かるのにひらがなやカタカナは良く分からないと言う事があります。
漢字は文字その物に意味がある表意文字で、大脳のあちこちの分野で色・形のイメージ等を記憶している為、ひらがなやカタカナのように表音文字で一字一字には意昧の無い文字に比べて良く理解出来るからです。また、言葉が話せなくても歌は歌えると言う事があります。
言語中枢は大脳の左半球ですが、歌う能力は右半球にあり、歌は言葉と言うよりも記憶の形で脳にしまわれている事が多いからです。
失語症の回復は、発症1~3ヶ月位までは急速に改善し、その後はゆっくりとした改善になります。
聞く・話す・読む・書くの順に回復し、計算する能力は最後まで回復が遅れます。