- Blog記事一覧 -ミトコンドリア病
ミトコンドリアは細胞の中にある小さな器官で、エネルギーを作る働きをします。
DNAといえば核の中にある1セットの核DNAを思い浮かべますが、ミトコンドリアの中にはそれとは別のDNAがあります。
それはわずか37個の遺伝子を持つ環状になったDNAで、ミトコンドリア1個の中に5~10セットあります。
ひとつの細胞の中のミトコンドリアは数十から数百個ですから、ミトコンドリアDNAとしてはひとつの細胞の中に数千セットもある事になります。
さて、ミトコンドリアはどの細胞にもあるので、そのDNAが障害されれば全身のあらゆる器官に症状があらわれることになります。
健康なミトコンドリアであっても、少量の遺伝子変異は誰でもが持っているという報告もあり、病気の発症は変異が溜まった量や割合にもよるのでしょう。
ミトコンドリアのDNAは変異しやすく、環境等の色んな要因によっても影響を受けます。
最近の研究では、ミトコンドリア脳筋症等といわれていた病気や眼筋麻庫だけでなく、インスリン非依存の糖尿病、パーキンソン病、アルツハイマー、ライ症候群、心臓病等もこのミトコンドリアDNAの異常と関係ある事が分かっています。
また老化とも強い関係があると考えられています。