- Blog記事一覧 -天寿癌?
先進国では毎年死んで行く人の8割は60才以上で、平均年齢は70才以上になっています。
つまり多くの人が長生きをする様になり、若死には珍しい時代になって来たといえます。
日本での死亡原因の第1位は癌で、1950年代から急カーブを描いて増加し、これからも増えると予想されています。
癌は生活習慣と関連がありますが、原因は遺伝子の異常によるものです。
老化した細胞は遺伝子異常を起こしやすく、その意味では癌は老化の一面であるとも考えられる訳です。
人が長く生きればほぼ全員癌になると言います。
従って高齢者が増えれば当然癌の発生率も高くなる事になります。
現に老化による影響を補正して死亡率をみると、癌が増加しているとは言えず、男性では横ばい、女性では減少傾向になるのです。
つまり癌が増えているのは高齢者が増えた為で、高齢化は更に強まりますから、癌その物が無くなる事は無いと考えられます。
よく言われる事ですが、高齢者の癌は若い人の癌と進って、正常組織とあまり変わらない構造を保つ分化型の癌が多く、進行がゆっくりして転移も少ないという特徴があります。
生活に気をつけて癌になるのを伸ばしたり早期発見早期改善で共存しつつ逃げ切れば、癌でも天寿を全う出来るかもしれません。
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