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アルコールと糖尿病

2021.03.15 | Category: 糖尿病

人類の歴史は飢餓との闘いの歴史でその痕跡は身体の中にはっきり残っています。

つまり長期間の飢餓に耐える為に、絶食状態になっても常に血糖値を上げる機構がいくつも確立しています。

血糖値を低下させる因子はインスリンがただ一つですが、血糖を上げる因子は、グルカゴン、カテコラミン、コルチゾール、成長ホルモン等いくつもあります。

この血糖値を維持する司令塔の役割を果たしているのが肝臓です。

肝臓の重要な仕事は糖の恒常性を保ち、低血糖による脳機能障害を阻止する事で、その為に肝臓はグリコーゲンを貯えて、いざと言う時に備えているのです。

肝臓の働きには、身体に必要な物質を作ったり、有害物質を分解したり老廃物を排除する機能、更に胆汁を作る等生命維持の為に多様な働きをしています。

ですから、肝臓の機能を低下させる事は血糖値の恒常性の維持を困難にさせる事にもなるのです。肝臓の機能を低下させる物にアルコールがあります。

と言うよりアルコールを分解する事に疲弊する事が、他の機能を低下させる事になるのです。

更にアルコールはビール大瓶1本で250キロカロリーの熱量があり、食欲を増強する働きもある為カロリーの取り過ぎにもなり、悪い事に副腎からカテコラミン等の血糖を上昇させるホルモンを分泌させる作用もあるのです。

ですから、大量のアルコールを飲む人は、それだけで糖尿病の予備軍と言える訳です。


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