- Blog記事一覧 -野菜と免疫
多くの野菜には白血球を増やす作用があります。植物は動物とは異なった代謝産物を作り出す為、その異物が食べ物として体内に入った場合、白血球はその異物を排除しようとして増加するからです。
つまり動物は植物を食べる事で免疫力を高めているとも言えます。実際に様々な野菜を調べた結果、ニンニク、シソ、玉ネギ、キャベツ等が白血球 を増加させる強い作用を持つ事が明らかになりました。
それよりやや力は弱まりますが、長ネギ、ほうれん草、人参、パセリ、ナス、キュウリ、大根等にも白血球増加成分が含まれています。
また白血球のマクロファージには腫瘍壊死因子などのサイトカインを作る機能があるのですが、そのサイトカインの産生を増加させる野菜としてはキヤベツ、ナス、大根、ほうれん草、キュウリが有効である事が分かっています。
こうした野菜の中には臨床で使われる免疫賦活剤よりも効果が高い物もあります。ここで注目したい事は、こうした免疫力を高めてくれる野菜が緑黄色野菜に限らないという事で、むしろ種類としては淡色野菜の方が多いといえます。
果物の中ではバナナが特に有効でスイカ、ブドウも高い免疫賦活の活性を持っています。
ところで、免疫異常のアレルギーでは、免疫を抑える事が必要となりますが、野菜の中ではシソやショウガにその働きがあります。
ではシソやショウガは正常な場合の免疫を低くするのかと言えばそうではなく、異常となった抗体反応を抑えるだけです。
もちろん、白血球の活性を高める野菜類がアレルギーを引き起こすと言う事もありません。また、野菜は新鮮な物が良いとされていますが、これはビタミン等が破壊される為です。
しかし、免疫賦活作用の面からは少々しなびていても効果は期待出来ます。調理法が重要です。
植物にはまだまだ解明されて無い成分があると考えられますから、緑黄色野菜に限らず野菜や果物を万篇なく食べる事をお勧めします。