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リンパ組織と脾臓

2021.06.19 | Category: 免疫

リンパ節は脾臓、胸腺、骨髄と全身に分布していて、血管やリンパ管によってネットワークを形成しています。

免疫細胞の一つであるリンパ球は、この連絡網を通路にして常に全身を動き回り免疫応答に備えています。

中でも脾臓は腹腔の左上部にある扁平状の重さ200gの実質臓器で、赤血球の貯蔵庫の赤髄とリンパ球の集まる白髄があります。

この脾臓はリンパ網内系と呼ばれ、単球から大食細胞を中心に、貪食作用により異物や破壊された細胞を処理する仕事や大食細胞が細菌等との接触で得た抗原情報をリンパ球に伝える機能を持っています。

脾臓はリンパ節と並んで交感神経と副交感神経の両方の自律神経の支配を受けています。

実験で交感神経を遮断すると、抗体の産生が盛んになり、電気刺激で興奮させるとNK細胞の活性が低下する事が確かめられています。

ストレスにより起こったNK細胞の活性が低下も脾臓に連絡する交感神経を切断すると起こら無くなります。

一方脾臓を支配する副交感神経が興奮すると神経終末からアセチルコリンが放出され、リンパ球のアセチルコリンレセプターを刺激して、抗体の変生やキラーT細胞の機能が高まる事も知られています。

ですから副交感神経が優位になる夜中に癌は作られると言われますが、その時間に交感神経を興奮させる様な生活をすれば癌は増殖しやすくなるのです。


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