- Blog記事一覧 -下肢静脈瘤の慢性化には注意
下肢の静脈の血液は筋肉ポンプ作用と逆流を防ぐ静脈弁で心臓に還ります。
この弁が静止したままの立ち仕事、遺伝、妊娠が誘因となって障害されて血液がうっ滞し、表在静脈が曲がりくねってこぶの様に盛り上がった状態を下肢静脈瘤といいます。
30歳以上の女性で60%、50歳以上の男性で50%の人に認められるのですが、高齢につれて運動不足から筋肉ポンプ作用も低下して、静脈瘤の膨隆が増し、脚が疲れやすい、重い、だるい、痛い、また就寝中にこむら返りが起き易くなります。
鬱血状態が10年以上続くと下腿の内側や、足首を中心に静脈瘤から血液成分が滲み出て茶褐色、黒褐色の色素沈着となり、更に皮膚や血管も脆くなり、軽い打撲で皮下出血したり、皮膚の栄養障害による湿疹、痒み、又傷が出来易くて、治りにくい為に、傷が広がり潰瘍化して行きます。
更に細菌感染の抵抗力も低下し、ブドウ球菌などの細菌の為に、皮下組織が化膿し炎症を起こす蜂寓織炎が起き、脚が痛み、赤く腫れ上がり、高熱が出る事があります。
最悪の場合は敗血症になる事もあるのです。
静脈瘤は中々元に戻る事は難しいので、進行を遅らせる為に初期の段階で弾性包帯や弾性ストッキングを使用する事です。
重症になれば血管に硬化剤を入れてその血管を塞いだり、その血管を抜き取る手術が行われます。
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