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脂肪肝は危険信号

2021.06.13 | Category: 生活習慣病

お酒を晩酌程度に飲む生活習慣は百薬の長と言う事で良いのですが、度を超した飲酒習慣は肝臓障害を引き起こします。

肝臓のアルコール処理能力は体格の個人差や健康状態によって影響されますが、体重60kgの平均的な日本人は1時間で6.6gと言われています。

日本酒2合以内(ビール大2本)であれば約8時間で完全に排泄されるので、翌朝に残さないためには1日2合以内です。

通常肝臓には約3%の脂肪が蓄えられていますが、日本酒を毎日3合以上を3年以上続けている常習飲酒家が、過剰なカロリーの食べ物と一緒にアルコールを摂取続けると肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝になります。

肝臓に中等度(脂肪50%)が蓄積されても自覚症状はあまりなく、この段階で2~3週間の禁酒、食事制限、運動をすれば脂肪肝は治ります。

しかし、そのまま放置して飲み続けたら肝臓が壊死し、食欲不振、吐き気、黄疸、発熱などを伴うアルコール性肝炎になり、更にアルコール性肝硬変になってしまいます。

肝硬変になれば低蛋白血症や腹水等様々な症状が現れてきます。

このアルコール性肝硬変の長期生存率は断酒と関連しますが、久留米大学の谷川教授によると5年生存率は断酒群で89%、飲酒継続は44%、10年生存は断酒群65%、飲酒継続は25%という報告があり摂生する事が重要です。

健康診断で中性脂肪俯、コレステロール値が高い場合は脂肪肝予備軍。禁酒、食事制限、適度な運動をして生活習慣を改める事です。


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