- Blog記事一覧 -内臓脂肪はなぜ悪い?
これまで脂肪といえば余ったエネルギーの備蓄倉庫位に考えられてきました。脂肪といっても、皮下脂肪と内臓脂肪とがあり、生活習慣病にとって悪いのは内臓脂肪だと言われています。
しかし単なる備蓄組織が何故生活習慣病に関係しているのか、脂肪の追いでなぜ影響の度合いが追うのか、ようやく明らかになって来た様です。
一言でいえば脂肪は単なるエネルギーの備蓄倉庫なのでは無く、様々な生理活性物質を産生する内分泌器官である事が分かってきたのです。
しかも脂肪組織の中でも内臓脂肪には特有の代謝特性があるというわけです。
内臓脂肪というのは腹腔内の、腸管膜周囲にある脂肪組織で、皮下脂肪と違って静脈が直接肝臓に入っています。
この内臓脂肪が蓄積すると、アディポサイトカイン(アディポとは脂肪という意味)を異常に分泌させるのですが、このアディポサイトカインが色々な悪さをする事が突き止められたのです。
例えばインスリン抵抗性を高める事、動脈硬化の悪玉因子として働く事等です。
また反対に、内臓脂肪が増えると糖尿病や動脈硬化を抑える作用を持つアディポネクチンの分泌を抑えてしまいます。
この他にも内臓脂肪は様々な生理活性物質を産生している事が分かって、この蓄積が機能異常になって生活習慣病をもたらすのです。
この内臓脂肪はアドレナリンやノルアドレナリンの刺激に対して皮下脂肪よりも強く反応するので脂肪分解の力が強い上に、過剰なエネルギーを脂肪に合成するのも早いので、付きやすい代わりに取りやすい脂肪ではあります。
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