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覚せい剤はホルモン

2021.06.12 | Category: ホルモン

若い人たちにもかなり蔓延している覚せい剤は、中枢神経や交感神経を興奮させるため、一時的な精力の増強、強い昂揚感、陶酔感を得る事ができます。

しかし、当然ながら無理な精神的興奮状態の次には反動として不快感や脱力感や疲労感が強く起こります。

この繰り返しが依存を引き起こし、薬物中毒へと転落していきます。そして、妄想や幻覚が次第に出てきて、最後は廃人になる大変危険な物質です。

しかし、安易な理由、例えば「痩せる薬」として若い人たちに広まってもいます。

この覚せい剤のエフェドリンやアンフェタミンは実はアドレナリンと同じような作用をしているのです。

アドレナリンは恐怖や興奮等で交感神経が緊張すると、それによって副腎髄質が刺激されるホルモンです。

アドレナリンが血中に放出されると興奮した状態が続き、心拍数は増加して血圧も高くなります。

通常は興奮が終われば副腎髄質からのアドレナリンの放出は無くなり興奮は収まっていきます。

しかし、覚せい剤はアドレナリンと化学構造が僅かな達いしかないのですが、体内でなかなか分解されずに長時間作用し続けてしまうのです。

ところで、アドレナリンの作用には緊急時の反応「闘争か逃走」に対応するわけですから、血糖値を上昇させる働きもあります。

満腹中枢は血糖値の血中濃度で刺激されるので、脳は血糖濃度が高いとみなして空腹感を感じる事がないため覚せい剤が「痩せる薬」というとんでもない話しになったものと考えられます。

覚醒剤取締法によって、かなり厳しく取り締まりを行っているにも関わらず、特殊な人達だけでなく主婦、若者、サラリーマンにまでじわじわ広まってきていて、戦後のヒロポン以来の深刻な事態にているそうでなってきす。


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