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低周波音

2021.06.11 | Category: 環境問題

人は周波数20~2万Hz程度の音域を聞く事ができ、それを可聴域といいます。

可聴域の中でも20~100Hz程度の聞き取り難い音を低周波音といい、20Hz以下の聞こえない音は超低周波音と呼びます。

この低周波音が人に圧迫感や振動感を与えたり、また建具のガタガタ音を発生させる等して、頭痛、耳鳴り、不眠、イライラ、吐き気といった不定愁訴症状を起こさせる事があります。

和歌山市の内科医、汐見文隆医師はこれを低周波音症候群と言っています。発生源は私たちの身近な環境にあるエアコン、洗濯機、冷蔵庫等電化製品のモーター、車のエンジン、高速道路、橋梁などあらゆる所から発生します。

周波数の大きい騒音であれば遮音壁や防音室といった事で音を遮る事ができます。

しかし低周波音は距離減衰が少なく、反射・吸収されずに回り込んだり透過する等の特性を持つので遮音し難いのです。

また騒音があるとかえって、低周波音の苦痛が緩和されるマスキング効果があるので、騒音を無くすと低周波音を際立たせる事になって、逆効果になる場合があります。

さらに低周波音対策を難しくしているのは聞こえる人と、聞こえない人との個人差があり、その為にその苦痛が理解されにくいようです。

被害を訴えるのは中年の女性が多く、その症状から更年期と診断されてしまうようです。

昼間は至るところから音が聞こえるので、低周波音は気にはなりませんが、深夜の静かな時間に聞こえる低周波音はかなり深刻です。

深夜の車のアイドリングや洗濯、掃除等は低周波音を発生しているのです。


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