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コレステロール

2021.06.10 | Category: 代謝

脂質はコレステロール、中性脂肪(トリグリセリド)とリン脂質、遊離脂肪酸に分けられます。脂質は水に溶けにくいので蛋白と結合したリポ蛋白という形で血液中を運ばれています。

リポ蛋白は蛋白質の成分の重さや大きさの違いで比重が変わり、低い方から「カイロミクロン」「超低比重リポ蛋白(VLDL)」「低比重リポ蛋白(LDL)」「高比重リポ蛋白(HDL)」と呼ばれ、各々体内での作用が異なります。

この内主に中性脂肪を運ぶ役割をするのがカイロミクロンとVLDLで、コレステロールを運ぶのがHDLとLDLです。コレステロールは細胞膜を作ったり、副腎皮質ホルモンや性ホルモンの材料に、更に胆汁の原料等にもなる身体にとって必須の材料です。

確かに、高脂血症は動脈壁にコレステロールが溜まり動脈硬化を起こし、悪化すれば心筋梗塞や脳梗塞を招くといわれ、とくにLDL(悪玉コレステロール)として一般にも大変悪いイメージが浸透していてます。

この高脂血症の薬の中で最も使用されているスタチン剤は年間2800億円以上の売り上げがあり、その7割以上は女性に使われています。

ところが、このスタチン剤を閉経後に投薬して数値を下げると、逆に心筋梗塞の危険性が高まる事が国内の臨床試験でも明らかになっています。

更に、疫学的な調査でもコレステロール値が高い人のほうが低い人よりも長生きする事もわかりました。現在では240㎎/dl~280㎎/dlの人が最も長生きするレベルであるという調査もあります。

ところが、日本動脈硬化学会は総コレステロールの目標値を220未満として、他にまったく危険因子がない場合でも240としているのです。

ですから、いまでも220で高脂血症とみなして安易に投薬がおこなわれているのが実態です。

確かに重い糖尿病や心筋梗塞の発作を起こした人等はコレステロール値を下げる必要はありますが、多くの場合は食事療法と運動等の指導と経過観察で充分な様です。

またこのスタチン剤(メバロチン)の副作用で横紋筋融解症が起こる事が確認されていますので、筋肉が痛い、手足の力がはいらない、尿の色が濃い(赤褐色になる)等の訴えがある場合は、高脂血症薬の服用の有無を確認してください。

この薬害の小説「私は薬に殺される」を読むと身近なところに薬の害が起きる事を知ります。


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