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ノロウイルス

2021.06.10 | Category: 感染症

ノロウイルスの集団感染は年々増加している食中毒です。SRSVが食中毒の原因として統計がとられるようになったのは平成10年からで、平成25年統計患者数2万人を超え、これは食中毒の中で事件数患者数ともに1位となっています。

ただし、新しい病原体とはいっても、恐らく以前からあったと思われ、ウイルスの新しい検査法であるPCR法が開発されたためSRSVが食中毒の原因になっているという事が分かったようです。

SRSV食中毒の症状は下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)の、いわゆる典型的な食中毒症状で、普通は3日以内で回復します。

ノロウイルスを摂っても全員が発症するわけではなく、乳幼児や高齢者、抵抗力が落ちている人が発症したり悪化しがちなのも、他の食中毒と同じです。 SRSVによる死者は稀です。

ただ60℃で10分くらいの加熱では病原性が失われず、塩素系漂白剤でゴム手袋とマスク着用での消毒が必要です。

アルコールに強いのでやっかいです。ノロウイルスはカキ等の二枚貝の中腸腺に取り込まれ、それらが人の口に入ると小腸粘膜で増殖して食中毒を起こします。

特に生ガキが危険です。毎年冬にノロウイルス中毒が報告されていますが、給食のバターロールパンが原因の中毒が起こっており、製パン従業員の便からノロウイルスが検出されています。

つまり人による二次感染が起こるという事です。

更におう吐物や糞便などの処理が悪いと乾燥してウイルスが空気中に舞って口から入る恐れもあるので、下痢、腹痛などがある場合は特に要注意です。


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